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ケガの予防と早期回復をめざす
スポーツ外来

増本整形外科クリニック

(杉並区/荻窪駅)

最終更新日:2021/10/12

増本整形外科クリニック ケガの予防と早期回復をめざす スポーツ外来 増本整形外科クリニック ケガの予防と早期回復をめざす スポーツ外来

趣味のテニスで肘を痛めたり、子どもが部活動で足をくじいたりと、スポーツによるケガは日常茶飯事だ。そんなとき頼りになるのが、専門的な治療や回復へ向けてのアドバイスを受けられる「スポーツ外来」。そこで、読売巨人軍や全日本陸上代表、全日本女子バスケットボールなどのチームドクターを務めた整形外科医でありスポーツ医学の専門医、『増本整形外科クリニック』の増本項院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2013年12月27日)

毎日のケアで自分の体をコントロールし、末永くスポーツのできる喜びを味わおう

Qスポーツ外来とは?
A
増本整形外科クリニック 増本院長はスポーツ専門医の資格を持つスペシャリスト

▲増本院長はスポーツ専門医の資格を持つスペシャリスト

一般の整形外科の知識とスポーツそのものに対する理解、スポーツ障害・外傷に対する専門的なノウハウを統合した分野のこと。本来は、記録や勝敗を競う「スポーツ」をする人のためのものですが、最近は健康増進や肥満予防などが目的の「エクササイズ」をする人も含めて診療し、ケガ・障害の予防に加えて、ケガをした場合には迅速な復帰をめざして対処します。スポーツ特有のケガは一般の整形外科的傷害と異なることがあり、スポーツ専門医に任せるのが安心。野球少年からランニング愛好家、プロの選手まであらゆるスポーツマンが対象です。

Qスポーツによるケガにはどんな種類があるのでしょう?
A
増本整形外科クリニック リハビリルームは広くゆったりとしたスペースに

▲リハビリルームは広くゆったりとしたスペースに

「スポーツ外傷」と「スポーツ障害」の2種類があり、この2つを総称して「スポーツ傷害」といいます。スポーツ外傷とは、捻挫、骨折、打撲、突き指、靱帯損傷、切り傷など、スポーツの最中に、1度の大きな外力でケガをした場合を指します。それに対してスポーツ障害は、オーバーユース、つまり使い過ぎ。スポーツは常に同じ動作を繰り返しますので、使い過ぎによって特定の場所に特定のケガが生じるのです。

Q具体的な対処法を教えてください。
A
増本整形外科クリニック 自慢のPTスタッフ達を揃え指揮を執る

▲自慢のPTスタッフ達を揃え指揮を執る

スポーツ障害は予防が可能です。例えば、100球ピッチング練習をしている人に障 害が起こるというデータが出たなら、80球に抑えることで予防につながりますよね。またランナーの場合には、いつも履いている靴を見ただけで、どこに障害が現れているかがわかるんですよ。障害を予防するには、インソールを作ることが一番。靴の外側が減っている人には外側のアーチを、内側が減っている人には内側のアーチを高くすれば、地面に対して足がまっすぐに着くので障害を減らせるのです。当院には9人のPT(理学療法士)が常勤しているのですが、PTたちは患者さんの動きをつぶさに観察し、必要に応じてオーダーメイド的にインソールを作成しています。一方、スポーツ外傷はアクシデントですので、防ぐことはたいへん難しい。ただ、環境を整えてあげることはできます。常にハードコートで練習している人に対し、やわらかいコートでの練習時間を増やすなど、細かな配慮でアクシデントはある程度軽減させることが可能です。

Qスポーツを長く続けていくために、気をつけるべきことは?
A
増本整形外科クリニック 診療合間に包帯を巻く練習を続けるスタッフ達の向上心は高い

▲診療合間に包帯を巻く練習を続けるスタッフ達の向上心は高い

運動時でも日常生活の中でも、人間の体は必ず何かしらの外力を受けます。そうすると必然的にひずみが生じ、そのひずみに対して炎症が起きます。通常、翌日まで休むと炎症は軽減しますが、炎症がだんだん蓄積していき、ある閾値を超えると人間の体は痛みを感じ、そこで初めて病院に行く人が多いのです。ところが、毎日自分の体を管理して、使った分の炎症をその日のうちに解消していく努力を続ければ、痛みを感じずに運動を続けられます。オーバーユースになると、スポーツ特有の動作の繰り返しで筋肉が短縮し硬くなるので、十分にストレッチすることがとても大切。使った筋肉をよくストレッチし、アイシングして炎症を抑制する。これがオーバーユースを予防する最大のコツです。

Qケガをしてしまったら、どのように向き合えばいいのでしょう?
A
増本整形外科クリニック 増本院長を中心にPT達がいつも笑顔で迎えてくれる

▲増本院長を中心にPT達がいつも笑顔で迎えてくれる

健康増進、肥満予防などが目的のエクササイズの場合は、自分の体にとってプラスになるように行っていることですので、基本的に安静が大事です。一方、他人との戦いであり、チーム全体で戦うスポーツは、時にはケガを負ってでも競技力の向上に努めながら参加することが必要なケースも。例えば、試合前日にケガをしたという場合には、「スポーツをするうれしさ・楽しみ・快感」と「ケガのしびれ・痛み・つらさ」をご自身で天秤にかけ、どちらが強いかを思い巡らせてみてください。ケガした部分が生涯不具合になるほどの重症でないと保証された上で、もし前者が勝つのであれば、試合に参加してスポーツができる喜びを味わってほしいと思います。

ドクターからのメッセージ

増本 項院長

ケガと向き合いながら末永くスポーツを続けていくためには、毎日のケアで自分の体をコントロールすることが最も大切。当院のスポーツ外来では、「スポーツを続けるための治療」を提供するため、担当制のPTによるきめ細かい個別指導を実践しています。担当制のメリットは、疾患だけを診るのでなく、バックグラウンドも含めて「人間」を診ることができる点。患者さんの人間性を把握することで、その方に必要なことがわかり、治療方針も変わってくるのです。スポーツというのは日常生活の上にあるもの。日常生活がまっとうにできてはじめてスポーツができるので、人間をきちんと診ることがスポーツ外来には不可欠だといえるでしょう。

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