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鄭 憲 院長の独自取材記事

アジアン美容クリニック

(台東区/湯島駅)

最終更新日:2021/10/12

鄭憲院長 アジアン美容クリニック main

自分の仕事を心から愛している人は特別な輝きを放っている。自然体でありながら、話す言葉ひとつひとつが確固たる自信と信念に満ち溢れているものである。そんな医師に出会うと、患者は抱えていた悩みを打ち明け相談にのってもらいたくなるものである。東京メトロ千代田線湯島駅から徒歩1分のところにあるアジアン美容クリニックの鄭憲院長はまさにそんな医師である。ともすれば誤解されがちな美容外科医療において、鄭院長は高い見識と倫理観を持ち、自分の家族に行いたいと思える治療しか行わないと言う。東京大学医学部形成外科という日本一とも言える環境で学び、美容外科の道を真摯に極めようとする鄭院長のめざす医療とはどのようなものか。多くの人が「怖いけど気になる」と思っている美容外科について、鄭院長に真実を語っていただいた。

(取材日2012年12月13日)

成か否か。結果が明白なのが、形成外科

どんな学生時代をすごされたのでしょうか。

鄭憲院長 アジアン美容クリニック1

僕は東京で生まれ育ったんですが、父親が大使館の仕事をしていたこともあり、小さい頃より日本と韓国を行ったりきたりする生活を送っていました。2つの文化に触れていたこともあって、大学は韓国の延世大学医学部に進みました。こちらは日本の慶応義塾大学に相当すると言われる大学です。医学部に進んだのは強い希望があったわけではないのですが、元々理系の科目が得意だったこともあり自然の流れでそうなりましたね。当時は学生運動の真っ只中(まっただなか)でしたから、武装した生徒がいたり、授業が休校となったりすることもよくありました。韓国の政治的な背景もあり、今の学生たちとはずいぶん違う学生時代を過ごしたと思いますね。医学生は卒業時に自分の専門を決めるのですが、当時僕は形成外科にたいへん興味がありました。形成外科と言うのは簡単に言うと、奇形や醜形を手術などで正しいとされる形に戻す科です。一般の人には馴染みにくいのですが、例えば、「唇裂(しんれつ)」と言って生まれながらに上唇と場合によってはその下の組織が割れている赤ちゃんがいます。それをあるべき姿に手術で戻すのが形成外科の仕事ですね。身近なところでは、火傷の跡や古傷をより綺麗に修正することも行います。

形成外科のどういうところに惹かれたのでしょう。

鄭憲院長 アジアン美容クリニック2

学生の時にそういった形成外科の手術後の写真を見て、非常に感銘を受けたのです。誰から見ても結果が明白なんです。例えば盲腸の手術であれば、上手か下手かなどは患者さんには分かりませんよね。でも形成の手術であれば、成否が明白でごまかしが効きません。ある意味で非常に難しいのです。そんなところに惹かれて形成外科の道を志しました。その後日本に戻り東京大学医学部形成外科医局に入局し、本格的に形成外科を学びました。

美容外科の誤解を、変えていきたい

美容外科で勧める治療が正しいとは限らない、と伺いました。

鄭憲院長 アジアン美容クリニック3

例えば最近では、酸などを使って皮膚をなめらかにするケミカルピーリングというのが一般化してきましたよね。ドラッグストアにもピーリングソープなるものが売っているくらいです。しかし僕は、ケミカルピーリングが必ずしも皆に向いているとは思いません。特にアジア人の肌はデリケートです。確かに、ケミカルピーリングを行うと皮脂や角質が取れるので直後はつるつるした感じを味わえます。しかし当然、乾燥は進んでしまいます。そこですかさず、乳液やクリームなどを勧めるクリニックもあると聞きます。それでは敏感肌になるばかりで、よくはなりませんよ。僕は、クレンジングに頼り過ぎないことが大切だと考えています。メイクは、石鹸でさっと落すにとどめ多少残っていてもごしごしとこすらないことです。クレンジングは必ずしも必要なものではない。むしろクレンジング剤で削られた幼若な角質と皮脂を、きちんと正常に整えていくことが美肌への一歩です。

必ずクレンジングをしなければいけない、と思い込んでいました。

そうでしょう。ですから皆さんこういった話をされると驚かれるのです。だから僕は、初診でのお話には時間を取っています。1時間以上話すこともありますよ。まずは、美容外科・皮膚科に対して持っている誤解を解いていただくことが治療の第一歩です。いまだに、失敗が多いとか、トラブルが多いとか思われているのは残念なことです。できないことはできないと言い、不要なものを勧めず本当に必要なことだけを行えば、トラブルが起きることはないです。むしろ、健康な患者さんが対象である分、本来ならトラブルは低いはずなんですよ。

他にどういう誤解があるのでしょうか。

鄭憲院長 アジアン美容クリニック4

美容外科は、内科や整形外科といった他の科と違うと思われているのが一番大きな誤解ですね。美容外科は、本来形成外科の一分野であるべきです。しかし現状では、他科を出た医師が、美容外科・皮膚科を標榜しています。きちんと形成外科で神経の走行などの細かな解剖学や縫合手技などを学ばないので基本がないわけです。それなのに、「スーパー○○式二重法」などと言ったもっともらしい手術法などを謳ってしまう。患者さんには美容外科も形成外科も区別が付きませんから、広告に飛びついてトラブルが生じてしまう可能性は非常に高いですよね。一番不利益をこうむるのは患者さんです。患者さんが困らないように、我々形成外科医が変えていかないといけないと思っています。

患者には「家族に勧めたい治療」しか行わない

このエリアで開業された理由は?またどんな患者が多いですか。

鄭憲院長 アジアン美容クリニック5

東大が近いのでもともとこのエリアに馴染みがあったのが大きいです。近隣の方も見えますが、やはり仙台や大阪、名古屋、静岡、京都といった地方から見える患者さんも多いです。来院患者さんの半数が日本の方で、残りは、韓国、中国、ロシア、モンゴル、東南アジアなどの国の方々というように、国際色豊かなのも特徴の一つです。僕自身に韓国の美容外科医に同級生などがいる関係で、当地の最先端の治療法を取り入れやすい環境にありますから、国を問わず美容に敏感な方が来られます。

皆さん、長く通われていると聞きました。

そうですね。一度来られると、皆さんたいていその後通われます。7年前の開院時から来ている方も少なくありません。それと、美容外科というと普通はスタッフの出入りが激しいようですが、うちはあまりそういうことがないです。もちろん結婚や出産などで退職や休職はありますが……。ノルマなどをスタッフに課すことはありませんし、やりがいを持って楽しく働いてほしいと思っています。患者さんにとっても、いつも自分のことをよく分かってくれるスタッフがいるというのは心強いし、居心地がいいのではないかなと思います。

スタッフ、患者ともに信頼が厚い理由は何でしょう。

鄭憲院長 アジアン美容クリニック6

僕は、家族や親戚、友人にも勧められる治療でなければ当然患者さんにも行うべきでないと考えてます。安全で効果もあって納得できるものしか勧めたくないです。当たり前のようですがそれすら守られていないクリニックが多いのではないかと思います。一部のクリニックでは事業拡大や増資、広告費のために、どうしても売上げを作らないといけなくなってしまうこともあるでしょう。そうすれば患者さんに無理強いすることになるかもしれません。僕はそれでは納得できる治療はできないと思います。だから長い目で見て無理のない経営をすることが、最終的には患者さんのためになると思っています。正直言えば、クリニック経営も戦いという側面がありますので綺麗事ばかりは言えません。しかし僕は、一人の医者として、医学的に正しく当たり前のことを、これからも当たり前に続けていくつもりです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

美容外科/初診料:1500円(税込)

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