高血圧症は症状がなくても
早期受診で心臓と血管を守ろう
おくだ内科・循環器内科
(福岡市城南区/茶山駅)
最終更新日:2026/10/09
- 保険診療
高血圧症は自覚症状がほとんどないまま進行し、気づかないうちに血管を傷つけていくことの多い病気である。放置すれば動脈硬化が進み、心筋梗塞や心不全、脳卒中といった命に関わる疾患を招く恐れがあるが、症状がないために受診を後回しにする人は少なくない。「おくだ内科・循環器内科」の奥田哲院長は、循環器の専門家として二次性高血圧と呼ばれる背景に原因疾患のある高血圧症も見逃さないよう注意を払い、生活習慣病を総合的に診療している。「医師が患者さんに健康になってほしいと願う気持ちと、患者さん自身の健康になりたいという気持ち。その両思いの状態で治療していくのが一番効率的です」と話す奥田院長に、高血圧症が招く循環器疾患のリスクや検査・治療の特徴、日常生活でできる予防について話を聞いた。
(取材日2026年9月17日)
目次
循環器の専門家が生活背景に寄り添い、納得と継続を大切にした高血圧症治療を行う
- Q健診で高血圧を指摘されたら、症状がなくても受診すべきですか?
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A
▲生活習慣病をはじめ、内科全般を幅広く診療してきた奥田院長
はい、早めに受診していただきたいです。血圧が高い状態が続くと、血管の壁に常に強い圧力がかかり、内側が傷ついて血管が狭くなるほか、詰まったり、破れやすくなったりします。心臓の血管が詰まれば狭心症や心筋梗塞、脳の血管が詰まれば脳梗塞、破れれば脳出血につながり、症状が出たときには命に関わる状態になっていることも少なくありません。実際に、健診で指摘されても症状がないからと受診を後回しにされる方もいらっしゃいます。大切なのは、病気になる前に治療を始めることです。「少し高いだけだから大丈夫」と思わず、早めに専門の医師へ相談してください。
- Q生活習慣病はどのような循環器疾患につながりますか?
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A
▲説明用のスライドを用意して患者に説明している
高血圧が続くと、狭心症や心筋梗塞のほか、心臓に負担がかかり続けることで心不全を招くことがあります。脳出血などの脳血管疾患や、腹部大動脈瘤といった大動脈の病気のリスクも高まります。また、血圧が高い方は糖尿病や脂質異常症など、ほかの生活習慣病を併せ持っていることが多いのも特徴です。こうした病気が重なると、自覚のないまま動脈硬化が進行し、循環器疾患の発症リスクはさらに高まります。そのため血圧だけに目を向けるのではなく、生活習慣全体を見直し、早い段階から適切に管理していくことが将来の病気の予防につながります。
- Q生活習慣病や循環器疾患にどう対応していますか?
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A
▲自覚症状がほとんどないまま進行していくという高血圧症
私は血圧を専門とする教授のもとで、10年以上にわたり指導を受けてきました。高血圧のほとんどは本態性高血圧ですが、一部、原発性アルドステロン症や褐色細胞腫などが原因にある二次性高血圧のケースもあります。これを見逃さないよう原因を見極めるとともに、脂質異常症や糖尿病も含めてトータルに診ています。治療はガイドラインに基づきながら、薬の数をできるだけ減らしたり配合剤を用いたりと、続けやすさを重視しています。医師が一方的に治療を押しつけるのではなく、患者さんご自身も健康になりたいと思う、いわば両思いの状態で進めることが最も効率的だと考えています。
- Q検査による精密な診断にも力を入れているそうですね。
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A
▲対症療法にとどまらず原因まで追究することに注力
心臓や血管の病気は、自覚症状だけでは判断が難しいケースが少なくありません。そのため、心エコー検査や心電図検査、手足の血圧を比べて動脈硬化の程度を調べるABI検査、血液検査などでしっかりスクリーニングを行い、小さな異常も見逃さないよう心がけています。高血圧の治療を始める際にも、合併症が起きていないかを慎重に調べることが大切です。どれも特別な検査ではありませんが、循環器の専門家として結果を丁寧に読み解き、症状の背景にある原因を見極めることで、適切な診断と一人ひとりに合った治療のご提案につなげています。
- Q予防や重症化を防ぐため、日頃から心がけることは何ですか?
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A
▲小さな変化に気づいたときが受診のタイミング
まずは減塩です。塩分摂取量は1日6g未満が目標ですが、日本人は10〜12g程度取っている人が多いともいわれています。おみそ汁1杯で約2g、ラーメン1杯で約6g、そばでも4〜5gの塩分が含まれますので、麺類の汁を残すだけでも違います。毎日のみそ汁など何げない習慣も、診療では細かく伺うようにしています。さらに、適度な運動、禁煙、十分な睡眠も大切です。当院は病気になってから行く場所ではなく、病気にならないために行く場所でありたいと考えています。血圧やコレステロールなど、その方に合った目標を立て、無理なく続けられる治療を一緒に進めていきましょう。

