山田 哲也 院長の独自取材記事
おんたけ耳鼻咽喉科
(大田区/御嶽山駅)
最終更新日:2026/08/10
御嶽山駅のすぐ近くで、2026年2月に「おんたけ耳鼻咽喉科」が開業した。乳児から高齢者まで、幅広い年代の患者を診てきた山田哲也院長は、発達障がいの子どもの耳鼻咽喉科の診療も積極的に行っている。院内はゆったりとした造りのアットホームな空間。靴を脱がずに遊べるキッズスペースや、診療室内のベビーベッドなど、子ども連れにうれしい工夫が随所に見られる。さらに、予約から会計までスムーズに進むシステムを取り入れていることに加え、月・水・金曜は20時までアレルギーの外来に対応するなど、忙しい人でも通いやすい環境を整えている。ゆとりある明るい院内で、同院の特徴や地域への思いについて、山田院長に話を聞いた。
(取材日2026年7月28日)
DXでスムーズに受診。温かみあふれるクリニック
優しい雰囲気のクリニックですね。院内づくりで工夫した点はありますか?

院内全体に木のぬくもりを生かして、当院のロゴマークでも使っている優しい色を取り入れました。待合室はゆったりと、キッズスペースは靴を脱がずに遊べる造りです。診療室は2つあり、ピンクの部屋とグリーンの部屋。ピンクの部屋にはベビーベッドを置いていますので、ごきょうだいや親御さんの診察の間、赤ちゃんはそちらでお待ちいただけます。また、患者さん用とは別に椅子を用意していますので、お付き添いの方はそちらをご利用ください。診療ユニットには診察用の器具がなく「あれ?」と思われるかもしれませんが、実はデスクの引き出しを開けると器具がずらりと並んでいます。これは飛沫感染の対策でもありますし、患者さんの気持ちが少し和らぐかもしれないと思ってのことでもあります。いかにも「お医者さん」といった銀色の器具類を見るだけで不安になるお子さんもいらっしゃるため、その点にも配慮しました。
予約から会計までもスムーズだと伺いました。
そうですね。まずはインターネットから時間予約をお取りいただき、そのまま必要な情報を入力していただきます。来院後はマイナンバーカードでチェックインすれば、受付にも診療室にいる私にも、患者さんのご来院がわかる仕組みです。診察券などを出す必要はありません。予約なしでいらした場合は、院内での待ち時間に二次元バーコードから必要な情報をご入力ください。診療後は、その場で私が明細書の入ったクリアファイルをお渡しします。そちらを会計用端末にかざして決済すれば完了です。ご家族での受診の際は、複数人分まとめてのお会計もできます。なお、事前に専用アプリにクレジットカードを登録しておけば、診療後に受付に立ち寄ったり決済端末を操作したりすることなくそのままお帰りいただけます。もしわかりにくい場合には、受付スタッフに気軽にお声がけくださいね。
なぜこのような仕組みを取り入れようと思ったのですか?

事務作業の効率化と人為的ミスの予防のためです。初診カルテ作成時のお名前の誤入力も防げますし、もしお会計忘れなどがあった際もデジタルで紐づいていますので、スタッフが一つ一つ履歴を追うような手間も省けます。私はこれまで大学病院や町のクリニックで勤務してきましたが、「もう少し効率良くできれば、この時間を診察や説明に充てられるのに……」と思う場面がいくつかありました。そのうち医療DXの分野が進んだこともあり、開業するからには便利なものはどんどん取り入れようと考えていたのです。患者さんはお忙しい中で時間を割いて来てくださるのですから、このような工夫を取り入れることに加えて、月・水・金曜は20時までアレルギーの外来に対応するなど、通いやすい環境づくりに取り組んでいます。
乳児も高齢者も、発達障がいの子どもも気軽に受診を
診療内容について教えてください。

生まれたばかりの赤ちゃんからご高齢の方まで、耳鼻咽喉科全般に対応しています。「何科を受診すればいいのかわからない」という場合も一度ご相談ください。例えばアレルギー症状でしたら、鼻・目・皮膚・咳と、まとめて当院で診ることも可能です。もちろん、他科の先生に診ていただくべきかどうかはしっかりと見極めますのでご安心くださいね。また、めまいは、体の揺れやバランスを測る検査機器も備えており、目の揺れや聴力も確認した上で、場合によっては脳神経外科をご紹介するなど適切な治療につなげています。その他、中耳炎が悪化した際の鼓膜切開やチューブ挿入にも局所麻酔で対応。発達障がいのお子さんも遠慮なく受診してください。お困りのことがあれば、ぜひ当院にいらしてください。
発達障がいの子どもも診てもらえるのですね。
はい。勤務医時代にたまたま発達障がいのあるお子さんを担当することになり、そのような方の多くがクリニック選びに困っている現状を知りました。安心・安全に受診してもらうためにはどうしたらよいか、自分なりに学んだのがきっかけです。いきなり頭に触れるようなことはせず、音を出す器具は極力使わず、治療は決して焦らない。それが小児科の先生の目にとまり、保護者同士の間で紹介が広がり、発達障がいのお子さんやご家族から数多くのご相談をいただけるようになりました。この地域にも、発達障がいのあるお子さんの受診先探しに苦労されているご家族は多いかと思います。どなたに対してもそうですが、特に発達障がいのあるお子さんに関しては、ご本人のペースと気持ちを大切に安全第一の優しい診療を心がけています。
さまざまな方が来院する中で、診療の際に重視していることは何ですか?

患者さんが聞きたいであろうことや、こちらからお伝えすべきことを、わかりやすくお伝えしていきたいと思っています。耳鼻咽喉科の領域に関心を持ってもらうために、身近な雑学を交えることもありますね。もう一つ、例えばずっとアレルギーの飲み薬を服用している方に、「点鼻薬という方法もありますよ」とアドバイスをして差し上げるなど、これまでより良いと考えられる選択肢を提案することもあります。メリットとデメリットを説明し、先々まで見据えて、前向きに治療を続けられるような情報提供をしていきたいです。
「つながり」を大切に地域に溶け込んでいきたい
先生はなぜこの場所での開業を決めたのですか?

プライベートでこのエリアに知り合いの輪が広がり、御嶽山駅周辺には耳鼻咽喉科が不足していることを知って、この場所での開業を決めました。もともと地域密着型のクリニックをめざしていましたので、人とのご縁でここにたどり着いたことも、この場所の雰囲気も気に入っています。患者さんからご家族へ、さらにそのご友人へと信頼の輪が広がり、地域の皆さんが耳鼻咽喉科診療や当院に慣れ親しんでくださればうれしいです。地域に受け入れられ、地域に貢献し、お互いに笑顔になれる。そんな関係性を築いていければと思います。
人と人との「つながり」を大切にされているのですね。
人と人ももちろんですが、クリニックと患者さんの関係、地域で流行している感染症と症状の関係など、身の回りにはさまざまな「つながり」があります。今のご自身の選択が、未来のご自身の健康を左右する。これも一つのつながりです。つながりを大切にし、多くの方々と接点を持つことで、提供できる医療の質も上がるのではないでしょうか。また大田区を利用する一人として、院内だけでなく、広く地域のお役に立ちたいと思っています。もし町中で私を見かけて、「そういえば先生に教えてほしいことがあったな……」と思ったら、遠慮せずにお声がけください。診療室では緊張して話せなかったことや、耳鼻咽喉科以外のことでも構いません。いずれは当院の待合室などを利用して、気軽な医療座談会など開催できるといいですね。そこからまた、同じ悩みを持つ患者さんやご家族同士の「つながり」が生まれるのではないかと期待しています。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

この辺りには、これまで耳鼻咽喉科にあまりなじみがなかった方も多いようです。当院が開業して約半年、今は地域の皆さんに「耳鼻咽喉科の病気」について知っていただく段階だと思っています。しっかりと説明を行いたいので、必然的に1日に対応できる人数は限られます。予約が取りにくい状況でご不便をおかけすることもありますが、耳鼻咽喉科で対応できる症状について地域の皆さんに知っていただくことで、より多くの方のお役に立てるのではないかと考えております。一人ひとりに丁寧に向き合いながら、効率的な診療にも努め、診療を通じて地域に根差し、貢献していきたいと思います。

