山本 裕之 院長の独自取材記事
キュアステーションそよら市川南クリニック
(市川市/市川駅)
最終更新日:2026/05/01
市川駅南口から徒歩約7分。大規模複合開発エリアの一角にある商業施設2階にあるのが「キュアステーションそよら市川南クリニック」だ。同院は、医学的根拠に基づく医療を受診しやすい環境で患者に届けることをミッションに医療サービスを提供している医療法人社団DMHが展開するクリニック。院長を務める山本裕之先生は、防衛医科大学校を卒業後、海上自衛隊の医官として特殊な環境での診療や、その後は市中病院で数多くの消化器外科の手術に携わるなど、さまざまな患者と向き合ってきた。同クリニックではその豊富な経験のもと、一人ひとりの患者に敬意を持ちながらプライマリケアに取り組んでいる。山本院長にクリニックの特徴などについて聞いた。
(取材日2026年3月18日)
質の高いプライマリケアによって地域医療の安定化を
こちらのクリニックの概要について教えてください。

当院は、医療法人社団DMHが運営しているクリニックで、地域の方々が受診しやすい環境を整え、総合的な診療によるプライマリケアを提供します。キュアステーショングループとしては4院目の対面診療クリニックとなり、他のグループ院と同様、土曜・日曜・祝日も含めて午後の部は20時半まで診療し、どのようなお悩みでも診察します。私は以前、自衛隊の関連病院や、診療所とは名ばかりの所で診療してきたことがあるのですが、そこにはさまざまな疾患を抱えた方が来られました。その場で対応できる患者さんもいれば、民間病院で治療を受けたほうが良い患者さんなど、いろいろな症例を診てきました。そんな中、将来、スピード感のある総合診療によって患者さんに適切な医療を届けられる、そうした場を作れればいいなと考えていました。当法人はそれを実現できる可能性があるのではないかと思い、葛西院の立ち上げ時から参加しています。
市川で開業したのはどのような背景があったのでしょうか。
この地域での開業に社会的価値があると判断しました。というのも、かつて市川市は患者さんの不搬送率が県内で1位だったことがあります。私は、行徳総合病院の勤務経験もあるのですが、その時、千葉市の患者さんが多く搬送されてきました。なぜかというと、市川市内で搬送できないため千葉市の病院に搬送しているうちに、今度は千葉市内の病院がいっぱいになり千葉市の患者さんを受け入れられなくなり、市川市の病院に連絡してきたというわけです。元をたどれば市川市内の医療環境に問題があるわけで、こうした状況を避けるためには地域のクリニックと病院のすみ分けが必要です。クリニックでプライマリケアをしっかり行い、重症な場合や高度な医療が必要な場合は病院が担うという役割分担です。当院がプライマリケアを提供することで、この地域の医療環境を安定させるという社会的価値があるのではないかと考えたのです。
この界隈は再開発されている地域なのですね。

そうですね。このエリアは再開発が進んでいる最中で、今後、人口流入も増えていくと思われます。人口が増えても地域医療が圧迫されないよう、当院がしっかりとプライマリケアを提供していこうと考えています。ここは大型スーパーの中ですので日常生活の中で気軽に受診しやすいと思います。
忙しい人でも受診しやすいよう20時半まで診療
先生のご経歴を改めて教えてください。

防衛医科大学校を卒業後、海上自衛隊の医官として、潜水艦や災害現場に向かうヘリの中など特殊な環境の中で隊員たちの健康を守ってきました。自衛隊の洋上艦の中で大きい護衛艦には医務室があり、一般のクリニックのような機能を持っていますが、潜水艦には医務室がありません。大型の検査機器などもありませんから、診察するときは自身の目や手、耳が頼りです。ですので、どんな環境の中でも適切に診断する、この辺りはかなり鍛えられたんじゃないかなと思います。その後は、自衛隊の関連病院での診療や、行徳総合病院では数多くの消化器外科手術に携わってきました。患者さんが訴える症状からどのように病気を絞っていくか、その重要性は医療技術やデジタル化が進もうと変わらないと思います。患者さんの訴えをよく聞いて、必要な検査を絞って行い適切な治療につなげる。これは泥臭く地道な作業の積み重ねですが、非常に大切だと考えています。
こちらの診療方針を教えてください。
当院は「患者さんが毎日いつでも受診できて、どのような症状、悩みでも診察する」というのが基本方針です。最近なんとなく体調が悪い、風邪かもしれない、といった日常的によく起きる不調から、どこの科を受診すればいいかわからない、こんなことで受診していいのだろうかと迷うような場合でも、気軽に受診していただけます。当院で診て、対応できる場合は当院で対応しますし、重症であったり手術が必要だったりという場合には適切な医療機関をご紹介します。また、DXを活用してグループ独自で作成した診療サポートシステムなども活用しながら、医学的根拠に基づいた医療をいつでも提供できるよう体制を整えています。どの医師が診ても同じ診療方針で治療や検査を行いますので、安心していただきたいと思います。
診療の際、どのようなことを大切にしていますか。

患者さんはそれぞれ求めているものが異なります。例えば、話をしたいと来られる方もおられますし、薬の処方だけで説明はいらないという方、逆に薬の処方だけでも説明が必要な方などいろいろなケースがあります。ですので、患者さん一人ひとりに合わせて、それぞれ敬意を持って接することが大切だと考えています。敬意を持って接することはとても難しいと思います。例えば、患者さんの訴えを決めつけたり軽んじたりすることはせず、そのお悩みをしっかり受け止めて、根本的な原因をあらゆる視点から考えることも、敬意を持つことの一つかもしれません。また、医学的に妥当性が高い判断でも、その患者さんにとっては一番良い判断ではないこともあるでしょう。プライマリケアを行うクリニックでは、患者さんの生活に寄り添って治療方法を考えていくことも大切だと思います。
まさかの時もいつもの不調も、どんな時も頼ってほしい
オンライン診療にも対応しているのですね。

オンライン診療は、対面診療に勝るものではない、というのが現段階での厚生労働省の基本的な考え方です。風邪症状でオンライン診療を受けたら、実際は扁桃炎で対面診察が必要だったという例も少なくありません。ですが、オンライン診療にも利点があり、例えば、継続して治療を受けている方や症状の安定している方などは、直接来院していただかなくても診察や薬の処方ができるので便利だと思います。とはいえ、患者さん自身はオンライン診療と対面診療のどちらが適切かわからないと思います。ですので、オンライン診療を希望される患者さんとは、よくお話ししながらオンライン診療の範囲内でできることからお手伝いさせていただくのが良いかと考えています。
今後の展望についてお聞かせください。
市川に暮らす方々の生活に寄り添って診療をしていく中で、今後、新しく求められるものも出てくると思います。キュアステーショングループとしても事業が拡大していく中で、何か問題が出てきたり方向転換をする必要が出てきたりするかもしれません。ここでの診療を通じて、今後、さらに質の高い、地域が必要とするプライマリケアを提供できるように努めていきたいと考えています。
では最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

まさかの時も、いつもの不調も、どのような時も地域の方々を守っていきたいと思います。まさかの時、例えば、夕方、急に体調が悪くなったという時など、当院は20時半まで診療をしていますのでご活用いただければと思います。また、疾患の中にはのんびりと付き合っていかなければならないものもありますから、患者さんに寄り添いながら見守っていければと思います。こんな症状で受診していいのだろうかと思うこともあるかもしれませんが、その軽い症状の裏に重大な病気が隠れていることもありますので、遠慮せずご来院ください。小児科の予約が取れず困ったなどという時も、ぜひご相談いただければと思います。

