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小関 聡 院長の独自取材記事

小関産婦人科医院

(横浜市旭区/二俣川駅)

最終更新日:2019/08/28

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相鉄線二俣川駅前のロータリーすぐの「小関産婦人科医院」は、長年この辺りの患者の健康を守ってきた。産科・婦人科のほかに一般的な内科診療も行っており、日頃から頼りになる、まさに町のかかりつけ医院だ。院長の小関聡先生は、気負ったところがない雰囲気で患者のちょっとした悩みにもよく耳を傾ける一方で、病診連携のシステム作りにも早くから取り組み、牽引してきた。そんな診療姿勢について存分に語ってもらった。
(取材日2016年12月16日)

全国に先駆けて、病診連携のセミオープンシステムを

二俣川で長く診療されてきたのですね。

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1964年、私がまだ5歳の頃に父が少し駅から離れたこの先のさちが丘で開業しました。いずみ野線の建設工事のために1971年に移転して、現在の南口駅前に来たのです。私は大学卒業後、横浜市立市民病院などを経て、1990年頃から父と一緒に診療していました。2008年に私が院長となり、現在に至っています。今でも父の時代の患者さんは来院されており、高齢の父が診療に出るのは戌の日の妊婦さんに腹帯を締める時ぐらいです。産科は妊婦健診のみ行っており、不妊治療は入り口までで、その後は専門機関を紹介しています。婦人科は月経不順や生理通から子宮筋腫に子宮がん検診、子宮脱など幅広く診ています。また、当院は「産婦人科」とありますが内科も標榜していて、日常的な風邪やアレルギー、それに高血圧、脂質異常症のような生活習慣病も診察しています。患者さんの比率も妊婦さんが2割、婦人科が4~5割であとは内科という具合ですね。

こちらでは現在、お産はされてないのですね。

1990年頃までは当院でも分娩も行っていましたが、当時、中区関内から泉区弥生台に移転してきた国際親善総合病院が、地域の開業医と一緒に患者さんを診ていく産科セミオープンシステムの取り組みを始めるというので、当院も協力してその運用を試行錯誤しながら進めることになったのです。近年は病診連携が重要視されていますが、その走りですね。このシステムではハイリスクで病院に通院せざるを得ない状態とならない限りは、診療所で引き続き妊婦さんを診ていけるようになりました。もちろん当初は、患者さんからは病院に行くのは面倒や不安という声もありましたが、今ではメリットをきちんと感じていただけています。このシステムの下で、病院では重症の合併症などに時間をかけ、病院勤務の先生の負担を減らしています。正常分娩の方への細やかな対応は、われわれ開業医の役目です。互いの役割分担で患者さんに適切に対応していきたいですね。

連携関係がスムーズだと、患者さんも安心ですね。

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そのとおりで、国際親善総合病院産科から始まったこのシステムが横浜市に広がり、次に神奈川県に、やがて全国へと広がっていきました。ただ残念ながら、国際親善総合病院での分娩は2014年8月から、一旦休止となりました。医師やスタッフの体制を立て直して2017年5月に再開しますが、分娩についてのセミオープンシステムの再スタートは現場が落ち着いてからの予定です。私自身は1990年の病院の移転以来週1回、現在は火曜の午後に同病院での婦人科の特殊外来を非常勤で務めています。子宮がん検診で精密検査や経過観察が必要な患者さんを診ているのですが、分娩以外の連携は続いているんです。このシステムの確立への貢献が評価されて、2013年には母子保健奨励賞をいただき、東宮御所に参内して皇太子殿下にご接見を賜る光栄にも浴しました。大変光栄なことと存じ、その後の活動の励みになっています。

子宮の切除に至らぬよう、ぜひ毎年子宮がん検診を

子宮がんは、増えているのですか?

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乳がん同様、子宮頸がん、体がんともに増えてはいますが、検診で早期発見できれば対応が可能で、早くから手を打っていきたいものです。公費によるがん検診は2年度に1回受けることができます。これは「がんで命を失わないため」の検査周期です。そのため、進行していると命は助かっても手術で子宮を失うことになります。ですから、20~30歳代では毎年の検診をお勧めしたいですね。問題なのは、子宮頸がん検診を受けなければならないのに検診を受けない人が多いことと、逆に20歳の無料クーポン券が送られてきても性交経験のない方はまだ検査の適応とならないことです。行政は、それらの人への再受診について勧奨だけになっています。患者さんには、ぜひ検診について真剣に考えてもらいたいですね。

他に多い疾患は何でしょうか?

30~40歳代は子宮筋腫で来院する患者さんが多いですね。昔よりも増えている感じがします。私が医師になった1980年代は、子宮筋腫は手術して取るのが一般的でした。今では薬剤治療もいろいろありますし、手術も開腹して子宮全摘でなく子宮鏡や腹腔鏡での手術など選択肢もいろいろあります。当院の患者さんで手術が必要な場合には、病院に紹介をします。一番パイプが太い国際親善総合病院のほか、横浜市立市民病院や聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院、国立病院機構横浜医療センター、大和市立病院、けいゆう病院などへお送りしています。子宮がんの場合には、二俣川駅の北口に神奈川県立がんセンターがありますから、初期のがん疑いで精査目的の方でもすぐに紹介をしています。

高齢の患者さんも多いですか?

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今、当院の最高齢の方は102歳です。介助されながらも車いすで通院されています。当院は古い建物ではありますが入り口はスロープですし、待合室から廊下に上がっていただくけれど、車いす用に渡す板も用意してあるので、ご不便はおかけしません。こうした、高齢者の子宮脱、膀胱脱、直腸脱といった骨盤臓器脱の方は最近多いですね。骨盤の底を支える筋肉が弱くなることによる病気で、実際来院されているのはごく一部で、家で寝たきりになられている方にも多いのではと思われます。QOLを下げてしまう病気ですので、今後は対応を考えていかねばなりませんね。もともと骨盤臓器脱気味であった人が、腰を痛めた、膝を痛めた、病気や手術で入院したなどというエピソードがあった後に発症する方が多いように見受けられます。

父から譲り受けたのは、医師の道と、鉄道趣味

この二俣川のあたりは高齢の方が多いですか?

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相鉄沿線はそうですね。旭区は、横浜市内でも特に高齢化が進んでいるでしょう。鶴見区など、東海道線や京浜東北線のほうもご老人は多いけれど、新たにマンションも建って若い人が移り住み平均年齢は下がってきているようです。相鉄も、若い人に住んでもらうには東京に乗り入れなければというので、西谷から新横浜や日吉に向けて連絡線を新設する工事が進められています。そうしてJRや東横線との乗り入れが始まれば、また人の流れも変わってくるでしょうね。今も二俣川駅前南口は再開発中で、2016年12月には当院の目の前に立派なバスターミナルができました。

院長先生のご出身はどちらなのですか?

生まれは群馬県で、3歳の頃から川崎市、父が二俣川で開院した1964年には5歳でした。自宅開業ですから、医師としての父を間近に見て育ちましたね。それで自然と医学部に進んだわけですが、当時から産婦人科は学生には人気がなかったのですが、私は父からの影響もあってこの科を選びました。診療では中学生から100歳以上の方まで診ています。心がけていることは、とにかく患者さんとはよく話すようにしてきました。おかげで、他院・他科でかかっている病気のことまで私に相談してくれたり、家族についての悩みなども話していかれる患者さんが引きも切りません(笑)。何でも相談しやすいと思っていただければうれしいですね。今後も患者さんの要望に丁寧に応え、一つずつ積み重ねていきたいです。

休日はどう過ごされていますか?

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鉄道が好きなんです。2階の趣味の部屋には鉄道模型と、父から譲り受けた鉄道の専門誌も保管して資料館のようになっています。鉄道趣味誌の代表的な4誌が創刊号から全てそろっているのが自慢です(笑)。デゴイチという愛称の蒸気機関車のナンバープレートもお宝の一つ。この部屋でこれらに囲まれていると、一番ホッとできるし、思わず笑顔になりますね。乗りつぶしという、日本の鉄道を全線乗り尽くすこともやっています。電車も医者も父譲り、なんです(笑)。 患者さんの中にも最近は女性の鉄道ファンが増えておりまして、偶然そうだとわかると話が弾むのですが、初診の時私は鉄道ファンですと打ち明けることが出来ず困っています。

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