サイレントマニピュレーションも実施
治療で五十肩の改善をめざす
鶴橋整形外科クリニック
(大阪市東成区/鶴橋駅)
最終更新日:2026/04/07
- 保険診療
「40歳を過ぎると肩が痛くて動かしにくい、腕を上げられない」と漏らす人は多い。五十肩と称されるこれらの症状は肩関節周囲炎によるもので、「肩に炎症が起きて、筋肉や靱帯が硬くなるのです」と「鶴橋整形外科クリニック」の橋村剛院長は説明する。この状態が長く続くと、靱帯が周囲に癒着して肩を動かせない「凍結肩」に至ることもあり、日々の生活にも大きく影を落とす。そこで同クリニックでは、医師による精緻な検査や診察、薬物治療、さらにリハビリテーションを組み合わせて症状の改善を図る。外部からの力で肩の可動域を広げるサイレントマニピュレーションを提供する点も特色だ。「年だからと諦めず、ぜひ治療で症状の改善をめざしてほしい」と話す橋村院長に、五十肩の基礎知識や、同院で行う治療について聞いた。
(取材日2026年3月9日)
目次
早期受診で現状を知り、五十肩に特化したリハビリや治療で痛みや動きにくさの悪循環からの離脱をめざす
- Q五十肩の初期症状はどのようなものでしょうか。
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A
▲違和感があれば、早めに受診することが大切と話す院長
肩に痛みが起こり、動きとともに痛みも強まることが多いです。痛む位置は人それぞれですね。発症からの期間に応じて痛みが徐々に強くなる人もいれば、大きな変化はなく一定という人もいます。また、日によって痛みが増減したり、まれに天候に応じて痛さが変わるという人も。「寝ている時に痛い」という夜間痛を訴える方が、比較的多い印象です。50歳前後から患者さんが増えるので五十肩と呼ばれますが、40代で症状が出る方ももちろんいます。五十肩の症状がさらに悪化すると、肩がまったく動かせなくなり腕を上げることができない、いわゆる「凍結肩」になってしまうこともあります。
- Qなぜ肩の関節に痛みが起きるのか、教えてください。
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A
▲痛みの原因を追究し、適切な治療を提供する
五十肩や凍結肩は、肩関節周囲炎の通称です。肩関節の周りにある筋肉や、骨と骨との間をつないでいる靱帯などに炎症が起きることで、痛みが生じます。炎症が継続すると筋肉や靱帯は柔軟性を失って硬くなるので、肩関節を動かしにくくなりますし、時には靱帯が周囲と癒着して、自力では動かせなくなることも。スポーツや仕事、家事などで肩をよく動かす人に起こりやすいのですが、そうでない人でも起こります。また糖尿病があると、血管が傷んで血流が不足したり血液の栄養が不十分になるため筋肉の質が低下しがちで、筋肉の痛みや柔軟性の低下も起きやすくなります。もちろん、肩が痛くなる病気は他にもあるので、診察を受けることが大切です。
- Q痛みの悪化を防ぐにはどうしたら良いですか?
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A
▲患者一人ひとりに合わせたリハビリ指導を行う
「痛いから」と動かさないでいると、筋肉や腱の柔軟性はどんどん低下し、関節が非常に動きにくい、あるいは動かせない「拘縮」になってしまいます。ですから、できる範囲でしっかりと動かすことが大事ですね。自発的に動かすことが難しくても、反対側の手を使って他動的に動かすストレッチなどもありますし、お風呂上がりの血流が良いタイミングで動かしてみるという方法も。また、動かした後は炎症が強まって痛みが増すこともあるので、湿布などで炎症を抑えるという対策も必要です。なお、症状が痛みだけであれば様子を見て受診はしないという方も多いのですが、この段階から適切なリハビリができれば可動域を保ち痛みの改善もめざせます。
- Q実際の検査や治療は、どのように進みますか?
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A
▲五十肩の施術経験を積んだ理学療法士が在籍
診察で痛みの位置や程度、変化をお聞きし、視診や触診では実際の動きを見て炎症のある部分を調べ、筋肉性の段階なのか、あるいは靱帯に引っかかりが生じているのかなどを確認します。超音波検査装置も活用します。多くの患者さんは肩が上がらない状態まで進んでから受診されますので、まずは痛みや炎症を抑えるための注射をしたり、理学療法士によるリバビリで筋肉の柔軟性を高めるよう図ったりする治療を行います。痛みがある中でのリハビリには難しさもありますが、当院には五十肩の施術経験が豊富な理学療法士が多く、患者さんに触れながら「ここが固まっているからこう動かそう」など繊細な調整や判断を行い、リハビリを進めてくれています。
- Qこちらで受けられる五十肩の治療の特徴をご紹介ください。
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A
▲患者の生活スタイルを考慮し、治療方針を立てる
リハビリを1ヵ月半ほど続けても症状が変わらなければ、サイレントマニピュレーションという治療をご提案することがあります。これは痛み止めの麻酔をかけ、医師の手技により靱帯の癒着を強制的に剥がすための処置です。1回の施術で可動域が広がることも見込め、その後に適切なリハビリを重ねていくことで、さらに拘縮や痛みの改善が期待できる治療です。ただし、せっかく剥がした部分が再び癒着することのないよう、術後は抗炎症剤や痛み止めの注射も併用しつつ、リハビリの継続が非常に重要です。このため、拘縮の程度や、施術後に患者さんがどの程度リハビリに通えるのかといった点も勘案しながらこの治療を行うか検討します。

