橋村 剛 院長の独自取材記事
鶴橋整形外科クリニック
(大阪市東成区/鶴橋駅)
最終更新日:2026/04/06
鶴橋駅から東へ徒歩約2分、千日前通に面したスーパーの2階に「鶴橋整形外科クリニック」はある。院内は濃いブルーと白の内装でまとめられた落ち着いた空間で、奥には広いリハビリテーション室も。2024年11月の開業以来、理学療法士による手厚いリハビリテーションを特色に、幅広い整形外科疾患に対応。患者の日常に寄り添う診療スタイルで、かかりつけ医院として地域に根を下ろしてきた。そんな同院で、2026年1月から院長を務めるのが大阪市出身の橋村剛先生だ。内科の医師であった両親の背中を見て医療職を志し、「患者さんの生きがいを支える整形外科診療」が好きとほほ笑む。新しいステージに腰を据え、患者や地域と長く向き合う医療をめざす橋村院長に、同院の診療内容や、強みであるマンツーマンリハビリについてじっくりと聞いた。
(取材日2026年3月9日)
患者の生きがいや希望をサポートするのが整形外科
こちらでご勤務されることになった経緯を教えてください。

私は天王寺近くの出身で、地方の医学部を卒業した後に、大阪公立大学医学部の整形外科へ入局しました。大阪鉄道病院など近隣の関連病院で臨床研修を受け、その後は約2年半にわたって、和歌山県の白浜はまゆう病院で勤務していました。私は以前から地域医療や開業に関心があったのですが、白浜は医療機関が少ない地域だったので、病院でありながら個々の患者さんときちんとお話をしてじっくりと向き合うことができました。これが私にとって、非常に良い経験になったんです。大阪に戻ってからは地域の外科病院などで勤務していましたが、このたびご縁があって、こちらの院長を務めることになりました。
なぜ、地域密着型の整形外科診療をめざすように?
実は、私の両親は内科の開業医をしていました。地域の皆さんに頼っていただく姿を見ながら育ちましたので、地域で医療を提供することの大切さが、私の根本に刷り込まれていると思います。また、自分のために何かするより、人に何かしてあげることに熱量を注げる性格だったこともあって、「困っている患者さんを助けて喜んでもらえるなら良いな」と、医師を志しました。整形外科を選んだのは、患者さんに健康寿命を全うしてほしい、生きている間は「やりたい」と思うことをしてほしい、その手助けができる医療に魅力を感じたからです。
患者さんの主訴で多いのはどのような悩みですか?

当院は整形外科ですから、骨折や脱臼、打撲、捻挫、裂傷の検査・処置、肩・腰・首・膝などの関節や手足、腕の痛み、変形、しびれなど、運動器の不調に対応しています。ご高齢の患者さんがやや多いこともあり、相談が多いのはやはり、膝や肩、腰の痛みですね。変形性膝関節症や四十肩・五十肩、ヘルニアや脊柱管狭窄症は、特に患者さんの多い疾患です。また、関節に痛みや腫れが出やすいリウマチに対する治療やリハビリも行っています。スポーツ整形にも対応していますので、学生やアスリートの患者さんも来られていますよ。最近では交通事故に伴う骨折や打撲、むち打ちなどでの受診も多いと感じています。地域柄、日本語が母語ではない患者さんも来られますが、時間をかけてお話をお聞きし、納得してもらえる治療につなげるように努めています。
理学療法士と連携し、マンツーマンリハビリに注力
クリニックの特徴は?

リハビリに注力していることです。リハビリと聞くと電気治療器やウォーターベッドを使った治療をイメージする人が多いと思うのですが、当院では電気療法、けん引療法、温熱療法といった機械や道具などを使ったリハビリ、いわゆる物理療法は行っていません。すべてのリハビリは、理学療法士による手技を中心としたマンツーマンの理学療法で行っています。ですから、すべてのリハビリがお一人お一人に合わせたオーダーメイド。実際に患者さんの声を聞き、実際にお体の動きや痛みの程度を一つ一つ確認しながら進めていきますので、これまでのリハビリに物足りなさを感じていた方にも喜んでいただけるのではないでしょうか。
マンツーマンリハビリにこだわるのはなぜですか?
物理療法が悪いわけではないのですが、痛みなどの症状は個人の感覚による部分も大きく、感じ方や困り事もさまざまです。せっかく整形外科を受診しリハビリまでするのですから、その有用性を感じてもらいたいのです。そのためには、患者さんと深くコミュニケーションを取り、患者さんの症状や思いを詳しく聞きながら治療を進めることが大切です。しかし、診察室での時間は長くても10分程度しかありません。その点リハビリは十分な時間を確保できますし、体を気持ち良く動かしていれば心もほぐれてきます。診察室では緊張して話せなかったことも、リハビリ中には話しやすくなったりと、患者さんの悩みを解決するヒントも見つけやすくなります。機械の素晴らしさもありますが、当院では人と人のふれあいの中で生まれる信頼と、人ならではの温かさを大切に治療をしていきたいと思っています。
理学療法士さんたちとは、どのように連携されていますか?

理学療法士は、気がかりなことや新たな情報があればリハビリ前後や診察の合間に逐一報告してくれますし、こちらから声をかけることも。また1週間に1度のミーティングでは、時間をかけて情報共有や意見交換を行います。私にとっても新しい気づきが得られる有意義な機会ですので、非常に大切にしています。患者さんが私には上手に伝えられなかった話も、スタッフ全員が丁寧に聞き取ってくれますから、その後の診察で非常に役立ちますね。また当院では、強い痛みに対するハイドロリリースや、五十肩の新しい治療法であるサイレントマニピュレーションなど「手術の一歩手前の治療」にも積極的に取り組んでいますので、これらの治療を行う前後のリハビリは、特に丁寧に相談を重ね、計画を立てて進めていきます。
症状改善をめざし、より積極的な治療とリハビリを
「手術の一歩手前の治療」に力を入れるのはなぜでしょう。

整形外科の治療は、まず薬物治療とリハビリが基本です。これでつらい症状を改善へと導ければ良いのですが、それでも改善されないとなると手術が提案されます。例えば人工関節の進化は目を見張るものがあり、手術をすれば痛みからの解放が望め、QOLの飛躍的な向上も見込めるでしょう。しかし、すべての人にとって手術が安全で最高の治療かというとそうではありません。皆さんそれぞれのライフスタイルがありますし、年齢や体の状態もそれぞれ違います。そんな中で手術を選択できない、選択したくない患者さんがいるのは自然なこと。「手術をしないなら我慢だね」と突き放すわけにはいきません。そこで当院では超音波検査装置を駆使しながら医師が行う手技や注射による治療を積極的に行い、症状の改善をめざしています。
五十肩の治療で行うサイレントマニピュレーションとは、どのような治療ですか。
五十肩は、肩関節周囲炎という病気の通称です。さまざまな原因で肩の筋肉に炎症が起きると筋肉が硬くなって痛みも起こりますが、「痛いから」と動かさずにいると、骨と骨の間をつなぐ靱帯もどんどん固まり周囲と癒着してしまうので、肩を本当に動かせなくなります。この状態に対して痛み止めの麻酔をかけ、外部から力を加えて靱帯の癒着を剥がすための手技が、サイレントマニピュレーションです。1回の施術で肩の動きの改善が見込めることもある治療ですが、痛みに対する適切な注射や、処置後にリハビリをしっかりと続けることが、より良い治療には欠かせません。当院では、この治療を行うべきか、また治療後の様子も超音波検査装置や丁寧な診察で慎重にチェックしますし、五十肩のリハビリに長けた理学療法士がリハビリを担当しています。五十肩でお困りであれば、放置せずご相談いただきたいと思います。
これまで諦めていた人も、受診したくなりそうです。

まさにそれが整形外科の役割ですし、私が望むことです。当院ではご紹介したような新たな治療も取り入れていますし、現在、女性を含む8人の経験豊富な理学療法士が頑張ってくれています。より専門的な治療や手術が必要にあれば、近隣の高度急性期病院へスムーズにご紹介できます。また、いびきに関する外来や各種予防接種など、日常生活でニーズの高い医療にも取り組んでいます。ご自身の人生で励みたいことを実現するために、当院の治療やリハビリをうまく使っていただければうれしいですね。私もこれから多くの患者さんとお会いし、長く支えていけることを楽しみにしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはハイドロリリース/1部位3300円

