赤尾 真知子 院長の独自取材記事
あかお整形外科リハビリテーションクリニック
(みよし市/黒笹駅)
最終更新日:2024/12/03
2024年、患者の求める生活水準まで機能の回復・向上をめざす「あかお整形外科リハビリテーションクリニック」が、東名三好インターから南西へ車で約5分、バス停莇生新田から徒歩2分の、みよし市莇生町に開業した。院長の赤尾真知子先生は、膝関節疾患の内視鏡手術経験が豊富な日本整形外科学会整形外科専門医。ケガに苦しむアスリートやスポーツに励む子どもたちを多くサポートしてきた経験を持つ赤尾院長は、スポーツ整形外科にも注力。広々としたリハビリテーションスペースには、スポーツジムのような機器がそろい、理学療法士も5人体制だ。「誰もが通いやすいクリニックをめざしたい」と、朗らかな笑顔で語る赤尾院長に、診療方針やリハビリテーションなどについて幅広く聞いた。
(取材日2024年7月16日/情報更新日2024年11月28日)
慣れ親しんだ土地で誰もが気軽に通えるクリニックを
医師を志したきっかけを教えてください。
スポーツの才能はなかったのですが、中学時代はソフトボール、高校時代はハンドボールと、ずっと運動をしてきました。その時に私自身がケガをした経験もありますし、周りの人がケガでスポーツができなくなるのも身近なエピソードでした。そういう人たちを目の当たりにして、医療に興味を持ったのがきっかけです。整形外科の医師をめざしたのも、スポーツでケガをした人のサポートをしたいと思ったからです。整形外科の魅力は機能の再建治療ができるところです。靱帯を再建したり、壊れた膝を人工関節で作り直したりできるのは整形外科ならではの魅力だと思います。きっとさらに時代が進めば、再生医療の分野も今より進歩していくので、もっと多くの方を助けられるようになるでしょうね。
なぜ、みよし市で開業されたのでしょうか?
2年弱ですがみよし市民病院で勤務させていただいて、この地域になじみがあることが理由の一つです。私が愛知医科大学病院で長く勤務していたので、そこから患者さんが通える範囲内というのも開業場所の条件でした。その中でも整形外科のクリニックが少なく、地域の方が困っているかもしれない所を探して見つけたのがこの場所です。比較的大きな道路沿いで土地が広いから駐車場も広く取れるし、自転車でも徒歩でも通いやすそうだと思い、ここに決めました。現状、交通手段は車の方が多いですが、歩いていらっしゃるご近所の方もいらっしゃいますよ。
これからどんなクリニックをめざしていきますか?
誰もが通いやすいクリニックをめざしていきたいですね。私自身はスポーツ整形を専門としてきて靱帯や関節をずっと診てきましたが、これからはご高齢の方から若い方まで幅広い年齢層の方が気軽に通えるクリニックにしていきたいです。そのために本来は予約制にしたほうが効率が良いのですが、完全予約制にしてしまうと相談したいと思った日に来院するのは難しくなります。だから、あえて完全予約制にはせずに、いつでも診察の順番が取れるシステムだけを導入しました。実は私自身も「今日行きたい」と思った時に行きたいタイプなので、同じような方たちが気軽に来れるようにと考えました。また、ハード面では、院内をなるべくシンプルな造りにしてどこに何があるのかわかりやすいように設計しました。
患者の求める生活水準までサポートし続ける
診療方針をお聞かせください。
痛みのある部分だけでなく、人を診ることを大事にしています。単純に痛みの原因を特定して治療するだけではなく、患者さんと人間関係を築いて、その方が何に困っているのかなどを含めて診療する方針ですね。そのため、診療ではまず患者さんの話をきちんと聞いて、戻りたい生活レベルなどもお聞きしています。生活に支障がなければ問題ないという方や仕事に復帰したい方など、めざす水準は患者さんによってさまざまです。私たちは皆さんがめざすところまでサポートさせていただきます。あと患者さんのお話の中には、体を触るだけではわからない要素がたくさん含まれています。例えば、どういうふうに膝を捻挫したのか聞くと、どの方向から力がかかって傷めたのかがわかる場合があります。患者さんの話の中にはたくさんのヒントが含まれているので、勤務医時代から会話することを大切にしています。
得意としている治療はありますか?
ずっと専門としてきた膝関節疾患に対する治療を得意としています。愛知医科大学病院にいた約10年間は膝関節のグループに所属していて、関節鏡という内視鏡を使った手術に数多く携わってきました。あと、膝関節疾患の治療に強みを持つ神戸大学に留学して勉強させてもらった経験もあります。多くの方が最初に痛くなるのが膝や腰なので、これまで経験してきた膝関節の知識が地域の方々のお役に立てたらうれしいですね。膝の前十字靱帯やスポーツ外傷による靱帯の損傷、半月板損傷の治療に携わり、若いアスリートやスポーツを一生懸命やっている中高生を多く診てきました。この周辺にもたくさん学校があるので、部活動で何か痛みが出たときには、慢性化させないためにも早めに相談に来てほしいです。痛みを我慢していて後日病院を受診したら靱帯が切れていた、ということもあり得るので、何かおかしいなと思ったら気軽に来てください。
リハビリテーションにも注力しているそうですね。
病気を治して終わりではなく、治療後にその方がめざす生活ができる「より健康的な体」をつくるためにはリハビリテーションが重要です。その方がめざすところまで機能をアップさせるために、筋力強化のためのマシンやストレッチができる機器などを数多く取りそろえました。一般的なリハビリテーション室に置いてある機器だけではなく、スポーツジムに置いてあるようなマシンもありますよ。例えば、膝が曲がらなかった方が曲がるようになったとしても、結局力が入らなかったり体力がなかったりしたら動くことはできません。なので、当クリニックでは、しっかり歩けるところまでケアしていける環境を整えました。
笑顔を大切にする地域のかかりつけ医
先生が実践したい予防医療とはどのようなことですか?
高齢になっても「自分のことは自分でしたい」「元気に出かけたい」という方は多いでしょう。今は治療が必要なほど痛みが強くなくても、あと10年、20年先まで元気でいるためにするのが予防医療です。予防医療は、周辺の地域でもかなりニーズがあると思います。高齢になっても元気でいるためには、筋力をつけたり柔軟体操をしたりするのがとても大切です。私はそういった予防医療にも積極的に介入していきたいのです。健康教室や勉強会も開催していますので、是非気軽に参加していただければうれしいです。
スタッフについて教えてください。
今回開業するにあたり、スタッフを16人採用しました。その中で理学療法士が5人、看護師が3人、女性放射線技師が1人です。まだ一緒に働き始めて1ヵ月くらいなので、これからスタッフ同士がうまくつながれるように私も心配りをしていきたいです。スタッフの教育方針は「笑顔を大切にすること」です。最初のうちは特に時間がかかってしまったり、うまくできなかったりすることもあるでしょう。そういった場合でも、患者さんに対して不機嫌な態度を取ったり、嫌な顔をしたりすることがあってはいけません。どんな時でも笑顔で対応できるよう、クリニック全体で心がけていきたいです。また、さまざまな年齢の方の考えがあると良いエッセンスになると思い、スタッフの年齢層は20~60代までと幅広いです。今のところ皆さん和やかに働いてくれているので、良い関係性を築きながらクリニックを盛り上げていってくれたらうれしいですね。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。
ある程度年を重ねてきたら膝や腰の痛みが出てくる方が多いですが、年齢のせいだと諦めずに一度相談してほしいです。その結果として、話をするだけでお薬も出さないかもしれないですが、何か不安に思っていることがあれば気軽に聞きに来ていただければと思います。当クリニックでは、リハビリテーションに注力していて、介護保険を使った通所リハビリテーションにも対応しています。身体機能の回復をめざす高齢者の方も気軽に通ってくださいね。また、地域のかかりつけクリニックとして、スポーツや部活で痛みに悩んでいる、子ども同士でぶつかってケガをしてしまったなど、どんなことでも相談できるクリニックをめざしています。「こんなことで相談していいのかな」と思わずに、お気軽にご相談ください。