術後ケアや噛み合わせもしっかりサポート
インプラント治療の流れ
かし歯科
(堺市中区/深井駅)
最終更新日:2025/01/15


- 自由診療
歯を失った時の治療には、ブリッジや入れ歯などいくつかあるが、中でも注目されているのがインプラント治療だろう。近年は、見た目の美しさや天然歯のような噛み心地が期待できることから選択する人が増えているという。だが、手術を伴う外科的治療だけに、二の足を踏んでいる人も少なくない。大阪府堺市にある「かし歯科」の家始聡介院長は、数多くの治療実績を持つインプラント治療のスペシャリスト。麻酔科にいた経験から静脈内鎮静法による手術も実施し、インプラント治療に不安のある人々に手を差し伸べる。そんな家始院長は、「インプラントをした後には継続的なケアが必須。しっかりと理解して手術に臨んでほしい」と話す。今回は、インプラント手術における実際の治療の流れについて、たっぷりと聞いた。
(取材日2024年9月10日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q歯を失う原因の第1位は歯周病だそうですね。
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A
日本では、成人の5人に4人が歯周病に罹患しているといわれています。歯周病とは歯を支えている骨が溶ける(骨吸収)病気です。厄介なのは、骨吸収しているにもかかわらずほとんど痛みがないこと。知らないうちに進行し、気づいた時には歯がグラグラしたり、抜けたりしてしまうこともあります。予防には毎日のセルフケアに加えて歯科医院でのスペシャルケアが必要です。治療やメンテナンスを受けた人と比べて、何もしなかった人は、歯を喪失するリスクが約3倍あるというデータもあります。万が一歯を失ったときには、インプラントを入れる治療法などがありますが、まずは定期的に歯科医院に通い、歯を守っていくことに目を向けてほしいです。
- Qインプラント治療は手術が怖くて躊躇している人も多いのでは?
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A
一般的にインプラント手術中は局所麻酔を使用するため、痛みを感じることはほとんどありません。ですが、手術自体に恐怖心や不安感を持たれている方は大勢いらっしゃいます。当院では、静脈内鎮静法を用いた手術に対応していますので、不安の強い方もリラックスした受診が望めます。近年は歯を失った際にインプラントを選択される方が増えました。その理由は、高い審美性と、自分の歯と同じように噛むことが望めるその機能性でしょう。しかしおっしゃるとおり恐怖心から手術を躊躇している人も少なくありません。私は大学院の麻酔科で研鑽を重ねてきました。その経験を生かし、患者さんが安心して治療に望める環境の整備に努めています。
- Qインプラント治療が難しい場合もあるんですよね。
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A
そうですね。インプラント治療では、インプラント体(人工歯根)を埋入するのに、顎の骨に十分に高さや厚みがなくては手術できません。特に前歯の骨は薄く、せっかく治療を決めても、検査の結果から手術できないケースもあります。なので当院では患者さんの状態に応じて対応するようにしています。また、咬合不良なども考慮した治療をすることに努めています。顎の骨の状態や神経の位置などが原因で治療を断られた患者さんも、一つ一つの治療を丁寧に、エビデンスに基づいた治療を行いますので、一度ご相談いただければと思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリング
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歯科医師が患者の口腔内の悩みを聞き取る。歯を失った経緯や治療歴、治療を通してどのような歯にしたいかなどについても詳しく話をする。インプラントは外科手術となるため、服用している薬や持病など、全身状態についても確認される。その後、インプラント治療のメリットとデメリット、費用などについて話を聞く。より良い選択のためにも、不安や疑問があれば遠慮なく聞いておこう。
- 2検査・治療計画
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治療の意向を固めたら、まず検査からスタート。歯周病の検査、咬合のチェック、エックス線撮影、歯科用CTによる骨の密度と量の測定など、詳細な検査が行われる。検査結果から手術適用となれば、採取したデータをもとに一人ひとりの状態に合わせた治療計画が立案される。それらに納得・合意ができたら治療スタートとなる。
- 3インプラント埋入手術
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手術は麻酔下で行われる。恐怖心が強い人にはリラックスできるよう静脈内鎮静法を用いた手術も実施可能。精密な検査と治療計画に基づき、チタン製のインプラントを顎の骨に設置し、しっかりと結合するまで待つ。手術は日帰りで、約2時間で完了。手術の方法はいくつかあるが、同院では基本的に手術が1回の方法を採用。患者の状態に応じて手術が2回になることもあるそう。
- 4人工歯(上部構造)の取りつけ
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術後約6週間後、上顎の場合は約8週間後に、インプラント体が骨と結合しているか確認。結合していれば、最終的な人工歯を製作するため、口の形状と咬合に合わせて精密な型採りを行う。人工歯は色や形など仕上がりを意識すると同時に、噛み合わせも重視しているそう。人工歯が完成したら噛み合わせを確認し、問題がなければ治療完了となる。
- 5定期通院
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インプラント体は金属であるものの、ケアをしないでいると歯周病によく似たインプラント周囲炎になりやすい。インプラントを長持ちさせ快適に使い続けるためにも、適切なホームケアと定期的なメンテナンスを継続していく必要がある。定期メンテンナンスは、3ヵ月に1回のペースが基本。同院では歯科衛生士が担当制となっており、ブラッシング指導やライフスタイルに寄り添ったアドバイスも行ってくれる。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/48万円