動悸や胸の痛みなどの症状は
循環器内科で詳細な検査を受けよう
よだ内科・循環器内科クリニック
(柏市/柏の葉キャンパス駅)
最終更新日:2024/09/30
- 保険診療
どのようなときに受診するのが良いのかわからない人も多い循環器内科。専門性が高いからこそつい身構え、受診のハードルが上がってしまいがちだが、得意とする診療分野は動悸や息切れ、胸の痛みといった身近に感じやすい症状だそうだ。重篤な心臓疾患が隠れている恐れもあるため早期の発見・治療が望ましいとされるが、心臓の手術前後のフォローができるクリニックが少ないのもまた事実。そうした中で「よだ内科・循環器内科クリニック」は、心臓血管外科医の経験を生かし、内科治療から心臓血管外科の術前診断や術後フォローまで多くの患者を適切な医療へ結びつけられるよう、地域の受け皿となって診療に尽力している。今回は動悸や胸痛の症状から疑われる病気や循環器内科ならではのアプローチ、具体的な検査方法などについて依田真隆院長に聞いた。
(取材日2024年9月12日)
目次
自覚症状のない不整脈の恐れもあるため健診結果の放置は厳禁。循環器内科の検査で現状を把握することが大切
- Q普段より動悸が激しい場合、どんな病気の可能性がありますか?
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A
動悸の原因には不整脈や甲状腺疾患、鉄欠乏性貧血といった血液疾患、電解質異常、更年期障害などさまざまな原因が考えられます。一見、心臓の病気なのかと思われがちですが必ずしもイコールではなく、診療時は多くの可能性の中から原因疾患を見つける難しさがあります。安静時も運動したときのように脈が上がり、胸苦しさや息苦しさといった自覚症状も伴う場合は受診をお勧めします。また、不整脈があるものの自覚症状はなく、健康診断で指摘された心電図の異常をそのままにしている方も少なからずいらっしゃいます。その結果、脳梗塞や最悪の場合は突然死に発展する恐れもありますので、健診結果は見過ごさず循環器内科へ相談しましょう。
- Q循環器内科ではどのような検査や治療を行うのでしょうか?
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A
重篤な疾患を決して見逃さないよう、心電図検査や超音波検査を念入りに行います。心電図は短時間実施しただけでは得られる情報が少ないため、当院では最低でも24時間ホルター心電図を使用し、不整脈が出ているかを確認。さらに24時間で発作が起きなかった場合は、機械を1週間装着したまま過ごせる長時間ホルター心電図も活用しています。長時間ホルター心電図をクリニックレベルで保有しているところは少なく、当院の大きな特徴の一つです。加えて心臓超音波検査でも心疾患の有無を調べたり、血液検査で電解質異常や甲状腺疾患の可能性を探ったりと、総合的な検査が可能です。
- Q胸の痛みがある場合も循環器内科を受診するのが良いでしょうか?
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A
より多くの可能性を考慮した診断という意味では、循環器内科が望ましいです。胸痛は心筋梗塞や狭心症、微小血管狭心症などの心疾患の他、肋間神経痛やストレスによる胸痛症候群といった心臓以外の病気の症状としても生じます。そのため前者の場合は当院のような循環器内科で診断後、病院へ紹介、後者の場合は院内で対応するのがスムーズです。また、若い人に時折見られる自然気胸を発見しやすいのも外科医の強みといえます。自然気胸は肺に穴が開き、つぶれてしまう病気で、中には命に関わる症例も存在します。心臓血管外科医は救急の現場でそうしたケースにも携わってきたからこそ、胸が痛い場合は気胸も念頭に置き、必要な検査を行えます。
- Q胸痛に対する検査や治療の流れについても教えてください。
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A
動悸や息切れと同様、検査は心電図や血液検査、心臓超音波検査が基本となります。加えて、先述の気胸の可能性があるケースではエックス線撮影を行い、肺がつぶれていないかを確認するために聴診で心音もチェック。さらに狭心症が疑われる症例は、総合病院などで造影CT検査や冠動脈造影と呼ばれる心臓カテーテル検査を受けていただきます。クリニックでできる治療は主に薬物療法となり、外科処置やカテーテルを用いた治療が必要であれば専門の医療機関へ治療や手術をお願いしています。当院は緊急時も受け入れが可能な病院と連携しており、治療や手術の前後は専門的な観点からしっかりフォローしますので、安心して受診いただければと思います。
- Qその他、循環器内科に相談すべき症状はありますか?
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A
足のむくみやこぶが気になるようでしたら、循環器内科や心臓血管外科への相談をお勧めします。むくみは深部静脈血栓症、いわゆるエコノミークラス症候群や下肢静脈瘤、心・腎不全やリンパ浮腫、甲状腺機能低下症などさまざまな病気の症状として考えられ、中には専門的な知識と経験がないと原因の特定や治療が難しいものも存在します。また、足に大きなこぶができる下肢静脈瘤の治療はとりわけ専門性が高く、心臓血管外科が得意とする領域です。下肢静脈瘤が進行すると見た目にもさらなる影響が現れてしまいますので、より早く適切な診断・治療にたどり着くためにも、当院のような循環器内科・心臓血管外科クリニックへお越しください。