前立腺肥大症治療の新たな選択肢
日帰りで受けられるWAVE治療
きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院
(世田谷区/千歳烏山駅)
最終更新日:2026/05/28
- 保険診療
前立腺肥大症の治療は、薬で様子を見るか、入院を伴う手術を受けるかの2択と思われがちである。そうした中、注目されているのが、水蒸気の熱で肥大した前立腺を縮小させるWAVE治療(経尿道的水蒸気治療)だ。2022年に保険適用となった低侵襲治療で、体への負担が比較的少なく、日帰りで受けられる医療機関もある。その一つが、千歳烏山駅近くの「きたじま腎泌尿器科クリニック 世田谷烏山院」だ。麻酔体制や術後フォローにも工夫を重ねる同院の北島和樹院長に、日帰りWAVE治療について聞いた。
(取材日2026年4月6日)
目次
前立腺肥大症の悩みに新たな選択肢「WAVE」。こだわりの麻酔で、負担も不安も少ない治療をめざす
- Q前立腺肥大症の「WAVE治療」とはどのようなものですか?
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A
▲新たな選択肢「WAVE治療」について語る北島院長
WAVE治療は前立腺肥大症に対する低侵襲の治療法です。従来は肥大した前立腺を削る・くりぬく・レーザーで蒸散させる方法が主流でしたが、いずれも体への負担が比較的大きく、手術時間や入院期間が一定程度必要でした。WAVE治療は、内視鏡を尿道から挿入し、前立腺に細い針を挿入して高温の水蒸気を注入することで、組織に熱変性を起こし、肥大した部分の縮小を図ります。組織は治療後、体内で少しずつ再吸収されるため、治療直後に劇的に変わるというより、時間の経過とともに排尿状態を改善へと導きます。2022年から日本でも保険適用となり、手術そのものは5分程度で終わるのも大きな特徴です。
- Q従来の手術と比べて、どのような違いがありますか?
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A
▲従来の手術との違いをわかりやすく説明してくれる北島院長
最大のメリットは体への負担の少なさです。従来の内視鏡手術では出血リスクなどから入院が前提となることが多く、数日から1週間程度の入院が必要になることもあります。一方、WAVE治療は短時間で行えるため日帰りで実施しやすく、入院費や食事代がかからない分、経済的負担も抑えやすいのが特徴です。抗凝固薬を服用している方にも対応しやすく、原則として継続したまま行えるケースが多いのも大きな利点です。狭心症などの心疾患や脳血管疾患のある患者さんにとっても受けやすい治療といえるでしょう。全身麻酔で行いますが、麻酔も進歩しており短時間で覚醒しやすく、術後1時間ほど様子を見て問題なければ、そのまま帰宅できます。
- Q全身麻酔や、術後の痛みについて教えてください。
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A
▲術前の不安も相談できる、温かく親しみやすい雰囲気の診察室
当院では、WAVE治療をできるだけ痛みなく、眠っている間に終えられるようにするため、同エリアのクリニックから麻酔科医師に来ていただき、連携のもと全身麻酔で行っています。手術中の痛みはほとんどなく、目覚めたら「もう終わったのですか」というくらい負担の少ない手術です。一般的に治療は5分程度と短時間で、麻酔も覚醒しやすく、術後は30分ほどして水分摂取を確認し、さらに30分ほど様子を見て、問題がなければ着替えて帰宅できます。こうした体制は当院ならではの強みといえ、痛みへの不安が強く手術に踏みきれなかった方にも受けていただきやすく、日帰りで治療を受けられる安心感にもつながっています。
- Q治療後の生活や、症状改善に至るまでの目安の期間は?
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A
▲手術当日からシャワーも可能。日常生活への影響が少ない治療
WAVE治療は、前立腺を削り取る手術ではなく、水蒸気で変性した組織が体内で少しずつ再吸収されることで、徐々に症状の改善が期待できます。まず術後1ヵ月ほどで尿の勢いの変化、3ヵ月ほどかけて排尿状態の改善が見込めるケースが多いですね。一方で、日常生活への復帰は比較的早く、運動制限は基本的にありません。手術当日からシャワーが可能で、数日後には入浴もできますし、土曜に手術を受けて日曜は自宅でゆっくり過ごし、月曜から仕事に戻ることも可能です。術後は少量の出血が見られることがあるため、尿道カテーテルを抜くまでは禁酒をお願いしていますが、それ以外に強い生活制限はほとんどありません。
- Q術後に不安を抱く患者さんへのフォロー体制はありますか?
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A
▲術後の不安にも寄り添い、帰宅後の管理まで徹底して支えます
術後1週間、尿道カテーテルを入れたまま過ごします。違和感や痛みがあり、ご家族も尿バッグの扱いや観察に戸惑いやすく、大変な時期かもしれません。ですので当院では、術前にご家族同席のもと、私が手術について、看護師がカテーテル管理について丁寧に説明します。それでも帰宅後には不安が残るため、地域の訪問看護ステーションと連携し、手術当日と、必要があればカテーテル抜去当日に看護師が訪問。出血や痛み、尿の流れを確認し、疑問や不安があれば相談に乗り、夜間の連絡先もお伝えします。水蒸気治療による一時的な反応で、むくみが生じ、夕方から夜に尿が出にくくなる場合もあるため、診断から術後管理まで切れ目なく支えています。

