齋藤 大輔 院長の独自取材記事
オーキッドJOYデンタルクリニック
(川崎市高津区/高津駅)
最終更新日:2024/09/06

歯科医院で治療を受けながら、「今どんな治療をされているんだろう」「あと何分くらいで終わるのだろうか」と考えたことがある人は多いだろう。横になって目をつぶり、歯科医師に身を任せる時間は、実際より長く感じられるものだ。急に痛むのではないか、何か悪いところがあったのではないかと不安も募る。「オーキッドJOYデンタルクリニック」の齋藤大輔院長は、患者の心情を自分事としてくみ取りながら、今まで培ってきた技術で治療に取り組む。休みなく手を動かしながら治療の進行状況をこまめに伝え、「あと1分くらいで終わりますよ」などと声をかけて、患者の緊張を解していく。勇気を出して来てくれた人を大事にしたいと話す齋藤院長に、治療のモットーなどについて話を聞いた。
(取材日2024年6月6日)
年齢や症状を問わず、困ったら頼れる場所でありたい
最初に診療内容を教えていただけますか?

一般歯科から小児歯科、口腔外科、予防歯科、訪問歯科など幅広い歯科診療に対応しています。保険診療をベースに、患者さんのご希望があれば自費の治療にも高いレベルでお応えできるよう、審美歯科やインプラントの治療にも対応しています。長かったマスク生活が終わって歯を見せることが増え、歯の色が気になり始めた方も多いのではないでしょうか。虫歯や歯周病をしっかり治療し、良い口腔状態をつくることが前提ですが、院内で行うオフィスホワイトニング、自宅で行うホームホワイトニングなどもお気軽にご相談いただきたいと思います。私は一つの領域に特化するよりも、必要とされる歯科医療を満遍なく提供できる歯科医師になりたいと考え研鑽を積んできました。「歯のこと、口の中のことで何か気になることがあったら、先生のところに来れば安心」と思ってもらえる存在になれたらうれしいですね。
どのような患者さんが利用されているのでしょうか?
本当にさまざまな症状の患者さんがいらっしゃいますね。小児だけ見ても、小さなうちから予防のために通っている子もいれば、虫歯ができて通っている子もいます。成人の患者さんも「歯が痛い」「食事をするとしみる」といった一般的な症状から「親知らずが気になる」などさまざまな主訴で受診されますし、高齢の方は義歯の不具合も多いです。基本的には、症状が強いときは痛みを取ることを優先し、安定していればしっかり検査結果を共有して治療方針を話し合うことから始めています。お子さんの治療の場合は、付き添いの保護者の方に状況をご説明し、納得していただいた上で治療を行います。
子どもの診療で心がけていることはありますか?

まれに歯科医院が好きな子もいますが、ほとんどの子は嫌がるものです。大人でも怖いんですから、何をするか想像できない小さな子が怖がるのは当然ですよね。不安がっていたり、泣いていたりするときは決して無理強いせず、来てくれたことをまず褒めるようにしています。最初のハードルをクリアしたら、次はユニットに上がってみる。ユニットに上がれたら、横になってお口を開ける。そんなふうに、その子に合った小さな目標を少しずつクリアしていくことで自信をつけてもらえたらと思っています。頑張ったお子さんにはご褒美のカプセルトイもあるので、まずは来院するところから始めてほしいですね。嫌がるお子さんを連れて歯科医院に来るだけでも一苦労だと思いますから、付き添いのパパ、ママには感謝しかありません。どれだけ泣いてもまったく問題ありませんから、一緒に頑張っていきましょう。
予防や訪問歯科診療にも力を入れる
歯を残すことにも注力していると伺いました。

歯は抜いてしまうと元には戻りませんから、できる限り天然の歯を残すことをめざしています。そのために力を入れているのが虫歯や歯周病の予防です。その一環として導入したのが、専用のパウダーと強い水流によって歯の表面をクリーニングするエアフローです。歯や歯茎のクリーニングは、歯科衛生士が目視で確認しながら歯石や汚れを手で器具を使って取り除きますが、歯周ポケットの中など目で見えないところは難しいんですね。エアフローを使用して目では見えないところまでクリーニングすることで、歯周病予防の精度を上げたいと考えています。さらに、予防歯科を推進するための取り組みとして、患者さんの歯周ポケットなどのデータやエックス線の画像、治療やメンテナンス記録、説明用資料を一括で管理でき、タブレット端末で表示するソフトウエアも導入しました。
患者さんのデータを一括で管理することと予防は、どのように関係するのでしょうか?
実は、予防を進めるにあたって一番難しいのは、患者さんのモチベーションを維持することです。治療は、痛みを取りたいとか見た目をきれいにしたいなど希望があって来院します。一方で、予防は自覚症状や希望がないのに、定期的に通院してもらわないといけないのです。また、私も歯科医師になって15年くらいたちますが、口の中を診れば5〜10年後にはこの歯はダメになるだろうとか、入れ歯になっているだろうという予測がだいたいつくんです。それを理解してもらうには、口頭で説明するだけでなく、患者さんの実際の写真なども提示しながら現状を実感してもらい、将来的な危機感を持ってもらう。加えて、毎日の歯磨きにしっかり取り組んでいただき、歯周ポケットの深さの変化などを時系列で提示することで、予防へのモチベーションにつなげたいと考えています。
訪問歯科診療にも取り組んでいるそうですね。

口腔ケアや治療だけでなく、摂食嚥下障害にも注力しています。外来診療と同じことができるよう機材もそろえ、経験を積んだスタッフがチームを組んで取り組んでいます。訪問歯科診療では、口からものを食べることが難しくなってしまった人のところに行くことが多く、そのうちに点滴などで栄養を入れたりもするのですが、どんどんと弱っていってしまう人も少なくありません。そのような経験をする中で、食べることや噛めることは、本当に大切だと実感したんです。それなのに、通院できなくなったら知りませんでは無責任ですし、介護者や家族が連れてくるのも大変です。こちらから訪問すれば、家族や介護者の負担も減り、患者さんのお口の健康維持がめざせます。また、夜間の急患の即日対応、専門の医師による摂食・嚥下の検査、管理栄養士の栄養指導なども行っています。当院に通っていた以外の方でも対応しますので、必要な時にはご相談いただきたいですね。
話をよく聞き、言葉を尽くして説明することを大切に
スタッフが明るく、とても感じが良いですね。

私自身、初めてこのクリニックを訪れたとき、とても雰囲気の良いクリニックだと思いました。予約のお電話や、受付にいらしたときの応対で歯科医院に対する印象は大きく左右されると思いますから、どんな時でも温かな受け答えをしてくれるスタッフの存在はとてもありがたいです。特にメンテナンスでは歯科衛生士の力が欠かせません。皆非常に専門性が高く、前向きに学ぶ意欲的なスタッフばかりで、とても助けられているんですよ。本当にありがたい存在ですね。
みんなで共有している理念や思いがあればお聞かせください。
患者さんを総合的にサポートすることと、先ほどお話ししたように「なるべく歯を削らず、痛くしない、抜かずに健康な歯を残していく歯科」をめざしています。歯を残すには虫歯や歯周病にならないようにするのが一番ですから、スタッフと協力しながら予防歯科にはさらに注力していきたいですね。また、患者さんの話をよく聞くこと、こちらからもよくお話しすることをいつも意識しています。納得できる治療、後悔しない治療のために、言葉と心を尽くして患者さんに接していきたいですね。
最後に、読者へメッセージをいただけますか?

当院には、私以外に女性歯科医師やインプラント治療を得意とする歯科医師も在籍しており、月曜と祝日以外は毎日19時まで診療しています。仕事帰りに受診したい方、平日は仕事や育児でどうしても受診できない方など、ご自身の都合に合わせてご予約ください。通院が困難な方には、訪問歯科診療のご相談にも応じています。一生涯を通じて皆さんに伴走できる歯科医院をめざしていますので、どんなことでもお気軽にご相談ください。感染症対策を引き続き徹底しながら、安心してご来院いただける環境づくりを進めてまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/33万円~、入れ歯/20万円~、ホワイトニング(オフィスホワイトニング)/3万5000円~