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前田 一史 院長の独自取材記事

前田脳神経外科クリニック

(堺市西区/鳳駅)

最終更新日:2024/07/12

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック main

大型駐車場を備えたクリニックモール内に開院した「前田脳神経外科クリニック」。前田一史院長は「脳疾患に限らず、生活習慣病治療、救急で培った幅広いスキルを生かしたいという想いから開院に至りました。めざすのは何でも診られる町医者です」と意気込む。院長の専門は脳に関わる症状。頭痛だけでなく、しびれ、物忘れ、めまいなど多岐にわたる。また、頭痛にも片頭痛や副鼻腔炎によるもの、筋肉の過緊張、脳血管障害によるものなど、痛みの種類や原因もさまざま。中には命に関わるケースもあるため、わずかな違和感でも躊躇せず受診してほしいと力を込める。同院の強みは、すべての検査結果が即日わかること。さらに土日診療も行うなど、受診しやすさにもこだわる前田院長に、これまでの歩みや診療内容、患者との向き合い方など幅広く話を聞いた。

(取材日2024年6月25日)

20年以上、各地の中核病院で研鑽を積み堺市に開院

各地でキャリアを積まれていますが、ご出身はどちらですか?

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック1

沖縄です。幼少期は、遊んでばかりの子どもらしい子で、最初はバスの運転手になりたいと思っていましたね(笑)。それが医師に変わったのは、母が読み聞かせしてくれた1冊の本がきっかけでした。とある医師が30代でがんになり亡くなってしまう、実在の人物の話で、今も書店に並んでいる本です。映画化され、映画館にも観に行きました。実はその医師は、私の祖父の主治医をしてくれた方で、人間的にも素晴らしい先生だったと家族から聞いていました。小学校低学年だったと思いますが、感銘を受けましてね。医師になろうと決めたのは、まさにその時でした。医師への想いは高校生になっても変わらず、大学は琉球大学医学部へ進学。大学生活は驚きの連続でした。すべてが新鮮で楽しかったです。

ご卒業後はどのようにキャリアを積まれたのでしょう。

まず九州大学の脳神経外科に入局しました。実は脳神経外科を専門にすることは最初から決めていたのです。身内が2人、脳の病気を患いましてね。1人は手術を受けられたのですが、もう1人は一晩で亡くなってしまい……。同じ病気であっても、まったく違う結果になるということを実感。そのような経験から医師になったら脳神経外科の医師になろうと決めていました。脳を診られる診療科は限られているので、そこに魅力を感じたのも理由の一つです。脳の病気といっても多岐にわたりますが、中でも特に取り組んだのが脳血管障害、脳卒中です。すぐに命を落としてしまったり、後遺症が残ったりする病気であること、スピード感を求められる手技にやりがいと魅力を感じました。

開院に至った背景も教えてください。

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック2

福岡、佐賀、沖縄、広島、大阪などの中核病院で二十数年もの間、外傷、脳卒中、脳梗塞、くも膜下出血、脳腫瘍など、ひたすら緊急疾患の対応に追われる日々。24時間365日働くのが当たり前の生活を送ってきました。大変な日々でしたが、手術も数えきれないほど執刀しましたし、たくさんの患者さんを担当させていただいたのは私の財産です。そのぶん年も重ねましたので、今度は患者さんが一刻を争う疾患にならないための予防に注力したいと考えたことと、救命救急で身につけたスキルを生かした幅広い診療をしたいと思ったことから開院に至りました。ですので、要望があれば「脳神経外科の領域でなくとも診る」というのが私の診療スタンスです。それだけ救急で鍛えてきた土台がありますので、患者さんにも不安なことがあればご相談いただきたいですね。いろいろな状態の方を診てきましたので、対応力は間違いなくあると思います。

すべての検査結果を即日伝えられるのが強み

救急で培ったスキルが診療科を超えて役立っているわけですね。

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック3

それこそ今日も「脇腹が痛いけど診てもらえますか」という問い合わせがありました。ほかにも、手にこぶみたいなものができた、足をケガしたなどのご相談をいただいて、対応しています。縫合も行っていますし、とにかく何でも診ています。これが本当の町医者の役目だと思いますし、医師としてそうありたいです。だから患者層も幅広いですよ。0歳から100歳まで。小さな子は、頭を打った、ケガをしたなど、若い層は頭痛、中高年になるとめまいやしびれ、高齢者はふらつきや高血圧症。糖尿病、脂質異常症、肥満症などの生活習慣病も開院前からずっと診てきましたので、しっかり対応させていただいています。あと、中高年くらいから物忘れを気にして来院される方も増えますね。

症状別のアプローチ方法についても教えてください。

例えば、しびれや手足に力が入らないといった症状があれば、脳梗塞が疑われますので、MRI検査を実施します。その後は血栓が頸部に飛んでいないか、超音波検査を行うこともありますし、頭を強く打ったり、外傷があったりする場合は3Dを含めCTを実施。骨折や脳出血などがないか、くまなく確認します。手術をずっとやってきましたので、縫合も得意ですよ。開いた傷などの縫合もすぐに対応できます。また、当院にはヘモグロビンA1c採血結果を10分以内に出せる環境が整っていますので、糖尿病の管理も可能です。合併症をお持ちの方も多いですし、生活習慣病の治療で来院される方もいますね。

採血、MRI、頸動脈エコーなどの検査結果が即日わかるそうですね。

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック4

20年以上、スピード感を求められる現場で取り組んできましたので、体にしみついているというか、検査結果も対応もスピード感があるのが当たり前なのですよね。そのスピードが助けたい患者さんの命に関わるのですから。即診断をつけ、処置に入ります。その判断力と見極める力は脳疾患においては重要。地域のクリニックでも脳疾患の患者さんが受診される可能性は十分あり、緊急性の高い脳梗塞を診断した場合などは、近隣の施設へつなぎます。入院が必要ではないケースもありますので、その場合は当院で引き続きしっかり管理させていただきます。

ケガから予防接種まで、めざすのは何でも診れる開業医

物忘れについてはどのような流れで診療されているのでしょう。

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック5

長谷川式知能評価スケールなどでの認知症検査を行いますが、ご自身は認知症ではないと思っておられる方がほとんどですから、ご家族への聞き取りが大事になります。簡易検査とMRI画像を一助として診断をつけていきますが、気をつけなければならないのが、加齢によるものなのか認知症による物忘れなのかという点。また、認知症でも、慢性硬膜下血腫によるもの、脳を圧迫することで認知機能の低下が起こる脳腫瘍、脳卒中を原因とする脳血管性認知症というように、症状を引き起こす原因が異なります。また、水頭症で認知症の症状が出ているケース。この場合は手術で改善が期待できますので、とにかく受診して精査することが大切です。そのため、ご家族や周囲の方の気づきが認知症の早期発見につながるといえるでしょう。

実にさまざまな症状と向き合われる日々ですが、ご自身の時間はつくれていますか?

自分の時間はないですね(笑)。もしも休みをたっぷりもらえるなら、沖縄に帰ってのんびりとビールでも飲みたいです。この部屋に飾っているシーサーは、私が沖縄出身だからと、患者さんがプレゼントしてくれたものなのですよ。クリニックのロゴも沖縄をイメージして作ったので、脳神経外科っぽくないのですが、覚えていただきやすいかなと。ゆったりとした時間が流れる穏やかな地元の雰囲気を感じていただけると思いますので、親しみを持っていただけるとうれしいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

前田一史院長 前田脳神経外科クリニック6

外傷、脳梗塞、脳動脈瘤、頸動脈狭窄、くも膜下出血、認知症、生活習慣病など、幅広い疾患から脳ドック、予防接種に至るまで、何でも対応できるようにしています。特に脳動脈瘤と頸動脈狭窄は多く診てきましたので、手術が必要か否かの見極めにも自信があります。そして、重篤な疾患を招かないための予防。特に生活習慣病の予防に注力しています。血圧を中心とした生活の管理など、予防できることはたくさんありますので、アドバイスいたします。私が診療で大切にしていることは、とにかく患者さんとざっくばらんに話をすること。今、私も含め、総勢7人で診療にあたっていますが、全員が他のスタッフにも常に目をくばり、助け合うことも大事にしています。気さくな方ばかりですので、気軽にお声がけいただきたいですね。そうやって地域の皆さんとも良い関係性を築いていけたらと思っていますので、些細なことでも構いません。気にせずご相談ください。

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