日帰りで受けられる
腹腔鏡を使った鼠径ヘルニアの手術について
鼠径ヘルニア日帰り手術 広島アルプスクリニック
(広島市東区/広島駅)
最終更新日:2026/08/13
- 保険診療
鼠径部と呼ばれる足の付け根にピンポン玉ほどの大きさの膨らみが現れる「鼠径ヘルニア」。痛みなどの目立った症状がなく、押すと戻るなど生活上の支障がないため、受診せず放置している人も多いという。「鼠径ヘルニアの治療法は手術しかなく、大きくなると手術の難易度が上がり、術後の合併症のリスクも高くなります」と話すのは「鼠径ヘルニア日帰り手術 広島アルプスクリニック」の所為然(ところ・ゆきなり)理事長。鼠径ヘルニアは早期に受診することで、忙しい人も受けやすい日帰り手術が可能になる疾患。同院では「腹腔鏡を使った鼠径ヘルニアの日帰り手術」に取り組んでおり、現在では遠方から足を運ぶ人も多いとのこと。手術はどのように行われ、どんなメリットがあるのか。手術前後のスケジュールや実際の手術の流れも含め解説してもらった。
(取材日2026年4月13日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q鼠径ヘルニアの治療は手術が必要なのですか?
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A
人のおなかは外側から皮膚、皮下脂肪、筋肉、腹膜の構造で成り立ち、鼠径ヘルニアは腸管が筋肉の隙間から皮膚を押し出すように飛び出した状態です。鼠径部と呼ばれる太ももの付け根は筋肉の隙間が大きく、こうした状態になりやすいことが特徴です。加齢などで筋力が低下すると腹圧によって腸管が押し出されやすく、40代以降の男性に多く見られます。治療では筋肉の隙間をふさぐための手術が必要で、薬などによる治療はありません。手術には鼠径部切開法と腹腔鏡手術があり、メッシュと呼ばれる人工素材を入れて隙間をふさぐよう図ります。鼠径部切開法では鼠径部を6cmほど切開、腹腔鏡手術は下腹部に3~5mmの穴を3ヵ所開けて行います。
- Q腹腔鏡手術のメリットを教えてください。
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A
開腹手術では皮膚と皮下脂肪を切開しますが、腹腔鏡手術は手術に伴う傷が小さく、おなかの内側からアプローチして腹膜と皮下脂肪の間に直接メッシュを入れるような手術です。腹腔鏡手術では二酸化炭素でおなかをドーム状に広げる際、筋肉の緊張を緩めるための薬を使うため人工呼吸を行い、全身麻酔下で手術を行いますが、術後、麻酔が覚めてすぐの歩行、排尿も望めるため入院は不要です。腹腔鏡手術は体の負担が少なく、入院に要する時間や費用を抑えることができます。特に高齢者は入院によって認知症が進む懸念がありますから、不要な入院は避けたいところですね。手術の翌日からデスクワークも行えるので、忙しい方にも適しています。
- Q受診回数や手術のスケジュール、費用についても教えてください。
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A
受診回数は、診察と術前検査を行う初診日、手術日と術後1週間の3回が基本です。検査結果に問題がなければ、患者さんのご都合に合わせ手術日を決定します。通常、血液検査の結果がわかるまで1週間程度必要になるので、1回目の来院と手術日は1週間ほど空きますが、ご希望によっては1週間以内での対応も不可能ではありません。術後は、当日、翌日、3日目に電話またはSNSを利用して体調などを確認します。合併症がないかなどを確認するため、手術後7日頃に再受診していただきますが、ご希望があればオンライン診療でも対応可能です。手術費用は、健康保険適用となり、高額療養費制度により負担が軽くなることもあります。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1診察を予約。初回の診察で手術の説明を受ける
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電話、ウェブ、SNSなどで来院日を予約。来院して医師の診察を受け、症状の確認や他の疾患がないかを丁寧にチェック。診察の結果、鼠径ヘルニアと診断され、手術を希望すれば手術日時を決定。その後は、患者ごとに作成したクリニカルパスを用いながら、治療方法の選択、必要な検査、手術の内容、術後の流れや注意点について説明を受ける。安心して手術を受けるためにも、わからないことはしっかりと確認しておくことが大切だ。
- 2手術に必要な検査を受ける
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手術が決まれば、日帰り手術が可能かどうかを判断するための心電図検査、呼吸器検査、血液検査が行われる。必要があれば、心臓や肺の状態を確認するため、近隣の画像診断クリニックで胸部エックス線撮影を行うケースや、超音波検査のみで不十分な場合は下腹部のCT検査を追加することも。検査の結果、日帰り手術が難しいと判断された場合は、入院による手術が推奨され、患者に合わせて病院の紹介を受ける。
- 3手術当日。全身麻酔による腹腔鏡手術
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手術前日の夕食以降は絶食で、アルコールの摂取は厳禁。当日の朝は手術の2時間前まで飲水が可能だ。来院後は個室のリカバリールームで手術着に着替え、診察を受けた後、手術室へ移動して麻酔を準備する。麻酔は吐き気などの副作用をできるだけ抑えられるよう専門の医師によって調整されており、手術は全身麻酔下で行われる。また、手術中には神経ブロックを併用するなど、痛みに配慮した体制が整えられている。
- 4リカバリールームで休息
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術後はストレッチャーでリカバリールームへ移動し、麻酔が切れて帰宅可能になるまで休息を取る。不快な症状や不安を感じる場合は、ベルを押してスタッフを呼ぶことができる。また、休息中には、麻酔からの回復状況を確認するため、氷水を飲んで嚥下(えんげ)状態を確認。吐き気の有無を確認するために軽食を取ることもあるそうだ。歩行テストも行われ、帰宅可能かを確認してから帰宅。来院からの所要時間は約4時間が目安。
- 5手術後の経過観察
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手術当日の食事制限はないが、術後3日はアルコールを控えることをお願いしている。手術当日・翌日・術後3日目には、クリニックから電話やSNSを通じて経過確認が行われる。術後7日頃に、都合に合わせて再受診。合併症の有無を確認するとともに、不安な点があれば相談して診療終了となる。再受診はオンライン診療でも対応可能だ。なお、クリニカルパスには術後の注意点も記載されているため、内容を事前に確認しておこう。

