患者の不安に寄り添う
女性医師による大腸内視鏡検査
後楽園胃腸内視鏡クリニック
(文京区/後楽園駅)
最終更新日:2024/09/11
- 保険診療
「恥ずかしい」「痛みがあるか不安」など、検査を受ける必要性は理解できていても、患者にとっては少々ハードルが高いイメージがある「大腸内視鏡検査」。後楽園駅・春日駅から直結の「後楽園胃腸内視鏡クリニック」は大和彩乃院長含めスタッフ全員が女性で、検査に対する不安や恥ずかしさに寄り添うことをモットーとしている。患者一人ひとりで異なる「つらさ」についてヒアリングし、そのつらさに即した対応により、負担の少ない検査を行うのが特徴だ。「大腸がんによる死亡数を減らしたい」という思いで日々診療に向き合う大和彩乃院長に、同院で行う大腸内視鏡検査の流れや特徴、患者への配慮について詳しく聞いた。
(取材日2024年8月28日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査を受ける必要性について教えてください。
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A
近年、日本では大腸がんにかかる方が増えていて、特に女性は大腸がんによる死亡数はがんの中でトップです。ただ、大腸がんは、「ある日突然できるもの」ではなく、ポリープがゆっくりと大きくなってがんになります。早期のうちは下血などの自覚症状がないことが多く、大腸の内部を隅々まで直接観察する大腸内視鏡検査を定期的に受けていただくことで、早期のがんや大腸ポリープの発見につながり、大腸がんの予防が望めるのです。ポリープは40代から増える傾向にありますので、先延ばしをすることなく、ぜひ受けていただきたいですね。
- Q検査を受ける際に、恥ずかしさや不安を感じます。
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A
医師の立場からすると、大腸内視鏡検査は「恥ずかしい検査」ではありませんが、多くの患者さんが恥ずかしさや不安を感じるのは当然であると思います。私たちは、それらの感情を否定せず、「不安ですよね」と共感することから始めます。また、「下剤を飲むのが不安」「痛まないか不安」など、患者さんによって不安の内容は異なります。下剤に不安を感じている方には少ない下剤の量で検査が行えるようにしたり、痛みに不安を感じている方には鎮静剤を使用したり、それぞれの患者さんの不安に即してオーダーメイドで対処させていただくことで、精神的・肉体的な負担が少ない検査がめざせると思っています。
- Qこちらのクリニックの内視鏡検査の特徴を教えてください。
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A
当院は、院長の私をはじめ、看護師、受付とスタッフ全員が女性で、患者さんの内視鏡検査に対する抵抗感や不安を少しでも取り除けるよう気配りを大切にしています。検査前の問診や説明なども、時間をかけてできるだけ丁寧に行っているところも、当院の特徴の一つだと思います。女性の患者さんが多いのですが、当院は女性専用のクリニックではありません。妻に勧められてという男性の患者さんがいらっしゃったりと、男性の患者さんも少なくありません。スタッフ一丸となって、女性からも男性からも「とても安心して検査を受けることができました」と言っていただけるような検査をめざしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1事前受診
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症状や既往症などを医師に伝えた後、医師からの診断を受け、適切に検査を受けることができるかの確認を行う。その後30分ほどの時間をかけ、大腸内視鏡検査を受ける際の注意点についての説明を受ける。不安なことや疑問に思うことについての質問に対し、わかりやすく答えてくれるので安心できるだろう。検査前日は消化の良い食事を取り、アルコールは禁止。少量の下剤を服用して就寝し、翌日に備える。
- 2下剤の服用
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検査当日の下剤の服用は、クリニック・自宅、どちらでもOK。クリニックで服用する場合は、院内の専用スペースで。窓越しに隣接するテーマパークのジェットコースターが見え、気がまぎれるような空間になっている。下剤の飲み方についても丁寧な説明があり、すべてを飲みきれるか不安な場合は、少量の下剤を前日と当日に分けて服用するなど、希望に沿った対応を受けられる。
- 3大腸内視鏡による検査
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専用の検査着に着替えてベッドに横になり、検査を開始。痛みなどに不安がある場合は事前に鎮静剤を投与し、眠ったような状態で検査を受けることができる。検査時間は30分ほどで、ポリープはその場で切除。医師以外に看護師が必ず付き添い、必要に応じて患者の背中を優しくさすりながら声をかけたりと、気を配りながら、検査を行う。
- 4リカバリールームで休憩後、結果説明
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検査終了後は、カーテンで仕切られたリカバリールームへ。検査室からストレッチャーのまま移動し、ゆっくり休むことができる。鎮静剤を使用した場合は眠りから覚めてから、医師による結果説明を受ける。20~30枚撮影した画像をすべて掲示しながら説明を行い、検査結果が記載された用紙を受け取る。ポリープ切除手術をした場合、治療後1週間は出血予防のため、飲酒、激しい運動、旅行や出張などは控える。
- 5再受診
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ポリープを切除した場合は病理検査を行い、約2週間後に再受診しその結果を聞く。腫瘍性のポリープの場合でも、検査時にすべて切除できていれば、治療終了。進行しているがんの場合は、提携している高度医療機関を紹介され、スムーズに治療を受けることができる。