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保坂 猛 院長の独自取材記事

三軒茶屋ウィメンズクリニック

(世田谷区/三軒茶屋駅)

最終更新日:2020/04/01

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三軒茶屋駅から徒歩3分の場所にある「三軒茶屋ウィメンズクリニック」は、不妊治療を中心に診療する婦人科クリニック。大学病院や総合病院、不妊治療専門クリニックなどで研鑽を積んだ保坂猛先生が2011年に開院。各種不妊検査から、タイミング法などの一般不妊治療、人工授精・体外受精・顕微授精などの生殖補助医療まで不妊治療全般を幅広く提供し、子どもを望む多くのカップルをサポートしてきた。落ち着いた色調で統一された院内は、カフェのようなおしゃれな空間。待合スペースには壁際や窓に面したカウンター席も設置され、患者が思い思いの時間を過ごせるよう配慮されている。「医師だけでなく看護師、培養を行うスタッフ、受付スタッフと多職種によるチーム医療が当院の特徴」と話す保坂院長に話を聞いた。
(再取材日2018年10月4日)

一般不妊治療から生殖補助医療まで専門的な治療を提供

まずは、クリニックの診療内容をお聞かせください。

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当院は生理不順や生理痛、子宮内膜症、更年期障害など一般的な婦人科疾患にも対応していますが、患者さんの大半は不妊治療を希望される女性です。不妊治療に関しては、各種検査やタイミング治療、排卵誘発などの一般不妊治療はもちろん、人工授精や体外受精、顕微授精といった生殖補助医療も行っています。一般不妊治療をされている方と生殖補助医療の方の割合は半々ぐらいですが、新規の患者さんでいうと他院からの転院ではなく、当院で初めて治療をスタートする方が多いですね。

初診時にはどのような診療が行われるのでしょうか。

まずは医師による問診です。生理周期や現在の健康状態、これまでの不妊治療経験やライフスタイルなど、患者さんの身体状態や生活背景を丁寧に聞き取ります。その後、当院では看護師が検査や治療内容について時間をかけて説明しています。初めて不妊治療をされる方にとっては、検査や治療の内容はもちろん、通院の頻度や治療費など不透明なことも多く、不安も大きいと思います。特に仕事との両立を心配される方が多いですね。確かに不妊の検査や治療には生理周期に合わせて行うものが多く、定期的に通院できない場合は検査や治療がスム-ズに進まないこともあります。当院では問診や看護師との面談を通して患者さんとコミュニケーションを取り、一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を実践していますので、まずは不妊治療に対するご自身の「想い」を聞かせていただければと思います。

検査や治療はどのように進んでいくのでしょうか。

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男性側は精液検査、女性側は採血によるホルモン検査や内診・超音波検査、子宮卵管造影検査などの基本的な検査に加えて、腹腔鏡検査、子宮鏡検査といった精密検査を行います。男性に比べて女性の検査は数が多く、生理周期に合わせて行うため時間がかかります。通院の回数も多く大変だと思いますが、ご自分の体の状態を知るためにも検査は一通り受けていただくようお勧めしています。一方、検査をしながら、排卵日を予測してその日に性交渉を持ち自然妊娠をめざすタイミング治療も開始します。自然周期でタイミングをとっても妊娠しない場合は、排卵誘発剤などお薬を使って妊娠を促す治療、人工授精、体外受精とステップアップしていきます。

自分から妊娠のチャンスを拾いに行く気持ちが大切

ステップアップのタイミングについて教えてください。

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タイミング法から体外受精まで、1年ぐらいを目安としていますが、他院での治療歴がある方や、もともと生理不順が強い方などは妊娠しづらい環境にあると考え、早めのステップアップをお勧めすることもあります。治療の進め方は検査結果や患者さんのご希望などを考慮して決めていきますが、一つの目安になるのが卵子の残存数を測定するAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査です。女性の卵巣内にある卵子は生まれる前に作られ、その後新たに作られることはありません。つまり、加齢とともに卵子の数は減ってしまいます。卵子の残存数がわかれば、早めのステップアップが必要なのか、一般的な基準どおりに進めればいいのかを判断するのに役立ちます。自費での検査になりますが、血液検査なので体への負担は少なく、できれば受けておいてほしい検査ですね。

不妊治療を進める上で、大切にしていることは何ですか?

基本的なことですが、1周期1周期をしっかりと向き合うこと、具体的には排卵のタイミングを見極めることです。妊娠は卵子が精子と受精し、受精卵が子宮内に着床して初めて成立しますが、卵巣から卵子が放出される排卵は1周期に1度しかありません。ですから、私たちが排卵のタイミングをしっかり見極めたいんだという姿勢を示すことで、患者さんにもこの時期がとても大事だと理解していただきたいと思っています。ただ、排卵の時期に合わせてできるだけ性交渉を持っていただくようお伝えしても、お仕事が忙しくてなかなかタイミングを合わせられないという声をよくお聞きします。やむを得ない事情もあるでしょうが、不妊治療は妊娠のチャンスをこちらから拾いにいく気持ちで取り組むことが大切だと思います。

そのほか、クリニックの特徴をお聞かせください。

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当院の一番の強みは、医師、看護師、胚培養を行う専門スタッフ、受付など多職種によるチーム医療を実践していることだと思います。従来の婦人科診療は、医師を頂点としたピラミッド型の組織体制であり、例えば培養の専門スタッフが直接患者さんとお話しする機会を設けているクリニックはあまりないと思います。しかし当院では、患者さんが希望すれば、治療のためにお預かりした卵子や精子をどのように管理しているか、直接説明を受けることも可能です。また、日本看護協会不妊症看護認定看護師が在籍しており、治療や検査に対する不安や疑問、医師には聞きにくい悩みなどを伺う相談室も設けています。さらに治療費の説明や、国や自治体で設けている不妊治療費助成金の申請手続きは、受付スタッフがサポートいたします。

多職種によるチーム医療で患者を全力でサポート

気軽に相談できる場があると、患者さんも安心だと思います。

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そう思います。医師が一人でできることは限られていますから、全スタッフがスペシャリストとして全力で患者さんをサポートする体制を整えています。そのため、私を含め、看護師も培養のスタッフも外部の学会や講演会などに参加して研鑽を積んでいますし、忙しい業務の合間を縫ってスタッフ間のミーティングをこまめに行い、情報を共有しています。患者さんの不安やストレスを軽減するために、できるだけきめこまやかな対応を心がけていますので、心配なことがあれば気軽に相談していただきたいですね。

クリニックで行っている生殖補助医療についてもお聞かせください。

卵子と精子を体外で人為的に受精させ、受精卵(胚)を子宮に移す体外受精・胚移植法(IVF-ET)、精子の運動率が低い場合や精子の数が少ないときに行われる顕微授精(ICSI)のほか、体外受精や顕微授精で受精・発育した受精卵を凍らせて長期間保存しておく精子・胚凍結、子宮内での着床率を上げるため、胚を子宮内に戻す前に卵の周りの透明帯を破っておく、あるいは薄くしておくなどの操作をするアシステッドハッチング(孵化補助法)といった高度生殖補助医療も行っています。院内の培養室には先端の機器のほか、非常時の停電対策として自家発電システムを導入し、培養のための環境を整備しています。

最後に、不妊治療を考えている人たちに向けメッセージをお願いします。

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通常は一般不妊治療からステップアップして体外受精に進むことになりますが、費用も高額ですし、自然に近いかたちでの妊娠を希望するなど、生殖補助医療をためらう方もおられます。こちらから一方的にステップアップを勧めることはありませんが、一般不妊治療ではわからない卵子の質や受精の状態など、体外受精から得られる情報が妊娠成立の鍵になることもあります。当院では、患者さん向けの体外受精に関する講習会を開催したり、当院での体外受精による妊娠率のデータと治療にかかる費用の目安をホームページで公開したりと、情報提供に努めています。一般不妊治療、生殖補助医療に限らず、子どもを望む患者さんの気持ちに寄り添って、今できる最善の医療を提供できるよう、力を注いでいきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

AMH(抗ミュラー官ホルモン)検査/7500円
人工授精(精子調査・エコー検査・抗生剤含む)/1万8000円
採卵/7万円、培養/10万円~、胚移植/5万円、顕微授精/5万円、
精子凍結/2万円、余剰胚凍結/3万円~、レーザーアシステッドハッチング/2万円

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