カスタマイズされた治療方針が鍵
専門性の高いインプラント治療

米国留学中にインプラント治療を含む数百例の外科手術について学び、研鑽を積む

Qインプラント治療ではどのようなご経験を積んでこられましたか？

A

▲インプラント治療の豊富な知識や技術、経験を持つ吉田院長

東京医科歯科大学病院に勤務していた頃から、インプラント治療を手がけることはありました。とはいえ、継続的に患者さんを診ることが難しい体制下でしたので、症例は限定的でした。本格的に数多くの症例を学んだのは、米国のフロリダ大学歯周病科への3年間の留学時です。アメリカではインプラント治療は主に歯周病を専門とする歯科医師が担当するのです。インプラント治療には埋入部分や周囲の歯肉の管理がたいへん重要ですから、理にかなっているといえます。歯周病科では、毎日午前と午後に手術のアポイントが入るので、インプラントを含めた数百症例の外科手術を見学し、見識を深めることができました。

Qアメリカと日本ではインプラント治療に違いがあるのでしょうか。

A

▲歯科治療の進め方もそれぞれの価値観で変わる

基本的な手技でいうと、日本国内で習得したもので十分に通用すると感じました。アメリカと日本のインプラント治療で最も大きく異なるのは、治療内容ではなく治療方針の違いだと思います。国民皆保険が整っている日本国内では、たとえ将来的に再治療のリスクがあったとしても、できる限り歯を残す方針が好まれる傾向です。しかし、保険制度の異なるアメリカでは、コストパフォーマンスやスピードを重視し、よりシビアな方針決定がなされます。トータルコストと審美性を重視して、全抜歯の上、全顎的なインプラント治療を選択される方も多いようでした。

Q手術に対して怖いイメージがあります。

A

▲痛みの少ない手術を心がける

インプラント治療は、施術者のセンスが求められる治療であると思っています。デジタルデータをもとに作製したガイドを用いて行う方法もありますが、どんなに精密なデータを取っても、現在の技術では誤差が生じてしまうのです。人間の目と手に勝るものではなく、人間のほうがはるかに精密なのです。そこで、自身の感覚を磨くため、さまざまな先生方からエッセンスを学んできました。特に狙ったところにピンポイントで埋入するための技術とスピードにこだわって学んできましたね。また、可能な限りご自身の骨のあるところにインプラント体を入れる方針を取っており、先進のインプラントドリルとテクニックで低侵襲な治療に努めています。

Q費用や期間の目安を教えてください。

A

▲長期的なビジョンを持ち、治療を受けることが大切

インプラント治療は、歯を失った部分に打ち込む人工歯根（フィクスチャー）、上部構造、そして人工歯根と上部構造をつなげるアバットメントからなり、費用はかぶせ物の種類や材質などによって異なります。また、埋入部分の骨が不足しているケースなどは、外科処置で費用が追加されることもあります。埋め込んだインプラント体が骨と結合するのに2〜3ヵ月の待機期間が求められるため、治療には最短でも4ヵ月程度がかかります。骨造成を伴う場合は、さらに6〜9ヵ月かかるでしょう。治療は大きく、人工歯根を埋入するための1次手術と、人工歯根にかぶせ物の土台となる部品を取りつけるための2次手術、かぶせ物作製と装着に分けられます。

Qどのような方に治療を推奨していますか？

A

▲一人ひとりの希望や生活スタイルに合わせた治療を提案

虫歯（う蝕）や歯周病をはじめ、何らかの理由で生まれ持ってきた歯を失ってしまった場合、インプラント治療は天然歯に近い見た目と噛み心地が期待できる治療です。とはいえ、すべての方にインプラント治療がベストな選択肢であるというわけではなく、患部の状態や口腔環境をはじめとするさまざまな要素を加味して検討する必要があります。寿命との兼ね合いもありますし、同じ歯を失ったケースでも、経済状況や体格、生活環境などによっても選ぶべき治療は異なるのです。インプラント治療に限らず、歯科治療では一人ひとりの状況を踏まえたカスタマイズされた治療をご提案すべきだと考えています。