生活背景なども考慮し行う
患者ごとにカスタマイズした歯周病治療
東京歯周病吉田歯科クリニック
(中野区/中野駅)
最終更新日:2023/11/15
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日本人が歯を失う原因のナンバーワンと言われる歯周病。歯垢や歯石に潜む菌が歯肉に感染し、放置するといずれは歯を支える骨まで溶かしてしまう恐ろしい病気だ。糖尿病などの全身疾患との関わりも指摘されており、気になっている人も多いだろう。「歯周病は一刻も早く治療に取り組み、進行を食い止めることが重要です。軽度の歯肉炎であればクリーニングで改善もめざせます。重症の場合は、外科処置や歯周組織再生療法、下がった歯茎を整えるための移植術など、さまざまな治療があります」と話すのは、中野駅近くで「東京歯周病吉田歯科クリニック」を開院している吉田守男院長。米国フロリダ大学の歯周病科への留学経験をもつ吉田院長に、歯周病治療について詳しく聞いた。
(取材日2023年11月6日)
目次
年齢や体格、生活背景など、一人ひとりに合わせてカスタマイズする歯周病治療を実践
- Qアメリカと日本では歯周病治療に違いがあるのでしょうか。
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A
定期的なクリーニングや歯石除去により原因菌の排除を図る歯周病の基本治療や、失われた骨の再生を図る歯周組織再生療法、下がってしまった歯茎を移植によって整えるための移植術など、治療自体には大きな違いはありません。技術自体は日本国内で習得できるレベルで十分世界に通用するものだと思います。違う点では、使用する薬剤などがありますがそれ以上に大きな違いは、治療の方針決定になります。米国ではトータルコストやスピードを重視して治療方針が決定されるのに対し、国内ではできる限り歯を残しながらの治療をめざす傾向があります。
- Qアメリカ式の治療は、どのような方に合っていますか?
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A
アメリカ式の考え方と日本式の考え方で、どちらが優れているということはなく、一人ひとりに合わせカスタマイズした治療を提案することが大切だと考えています。同じ重症度の歯周病であっても、年齢や体格、経済状況や生活背景などにより、選択すべき治療は異なります。余命を考えると、例えば抜歯をしてインプラントを入れることが、必ずしも良い選択肢であるとはいえないと考えられます。また、口には出さなくとも、患者さんには「こうなりたい」という要望があるはずです。一人ひとりの患者さんに向き合い、何に悩んでいるのか、どのように解決したいのかを丁寧に探り、ご自身でベストな選択をできるように支えることこそが必要だと思います。
- Q貴院での初診からその後の治療の流れを教えてください。
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A
まずは診査・診断により、歯周病の進行度を確認します。歯周ポケットの深さを測定し、歯肉からの出血や歯の動揺がないかをチェック。エックス線撮影により、骨吸収の有無やその程度を把握します。その後、超音波スケーラーで歯石を取るスケーリングを実施。2週間ほど経過を見てから再度検査により状態を確認します。この時に変化が見られない場合は麻酔をして歯周ポケット内に専用の器具を入れ歯石を除去するSRPを実施。それでも変化がない場合は、切開により深い部分の歯石を除去するフラップ手術を行います。骨の吸収が進んでいる場合には、特殊な素材により再生を促す歯周組織再生療法や移植術を行う場合もあります。
- Q先生の歯周病治療へのこだわりを教えてください。
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A
軽度の歯肉炎へのクリーニングから、重症歯周病への歯周組織再生療法や移植術まで、それぞれの状態に合わせて幅広くしっかりと対応できることが強みです。どんなに素晴らしい根管治療やインプラント治療を行っても、歯周病があったのでは再発やトラブルは防げません。歯周病治療は、すべての歯科治療のベースとなる重要なものなのです。たかが歯周病とあなどって放置してしまうと、歯を支える骨がなくなり、広範囲にわたって抜歯が必要となることも。できる限り早い段階から介入し、一人ひとりの状態や要望に合わせた治療選択により、できる限り進行を食い止め、良い状態を長く保つことを大切にしています。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周組織再生療法/11万円、歯肉移植術/5万5000円 ※費用の詳細はクリニックへお問い合わせください