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高尾 綾子 院長の独自取材記事

たかおベビー・キッズクリニック

(大阪市鶴見区/放出駅)

最終更新日:2024/01/05

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック main

学研都市線・放出駅北口から徒歩約4分の場所に、2023年10月に開業した「たかおベビー・キッズクリニック」。優しい笑顔が印象的な高尾綾子院長は、小児科で20年以上の勤務経験を持ち、自身も3人の子どもを持つ母親でもある。そんな高尾院長が掲げる同院の目標は「みんなで子育て」。新生児から中学生まで幅広く受け入れ、一般小児科やアレルギー科、予防接種から夜尿症などの子育ての悩みまで対応する、地域の子育て世帯にとって頼もしい存在だ。高尾院長自身の育児経験を踏まえ、子育てに奮闘する親世代を支えたいという思いから、育児相談がしやすい完全予約制の外来や、子育てに精通したスタッフ体制を取るなど、親子を支えるための環境を用意している。今回は高尾院長に、クリニックに対する思いや今後の展望について、話を聞いた。

(取材日2023年11月30日)

一般小児科だけでなく、育児の幅広い悩み事にも対応

開業するまでの経緯についてお聞かせください。

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック1

小児科を選んだのは、子どもが好きだったこと、医学生時代に小児の白血病に関するドキュメンタリーに影響を受けたことがきっかけです。結婚・出産後は子育てをしながら予防接種なども含めて外来を担当したり、新生児を診たり、保健施設の健診業務を行ったり。小児科に携わって約23年になりますが、出産を経て、親御さんの気持ちや、子どもの扱い方、育児に対する悩みへの対応の仕方が初めてわかるようになりました。自分の子どもたちも大きくなってきたので、今度は今小さなお子さまを育てている親御さんへの育児支援がしたいと思い、開業を決めました。

開業にあたり、こだわった部分はありますか。

院内はベビーカーで中に入っていただけるバリアフリー構造にして、お手洗いなどおむつ替えできる場所も用意しています。また、一般の待合室のほかに、感染症の可能性のあるお子さまの待合室、アレルギーなど非発熱の患者さんの待合室と、3種類の待合室を設けました。患者さんが来院した段階で、隔離が必要かどうか、緊急性があるかどうかを判断する「トリアージ」を専門とした看護師が受付に常駐し、適切な待合室をご案内しながら必要な診療が素早く届けられるよう体制を整えています。また、診察室も患者さんが入れ替わるタイミングで毎回ドアノブや機器の消毒を行うようにしています。

開業から1ヵ月半たちますが、どのような患者さんが来院されますか。

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック2

おかげさまでたくさんの方に来院いただいています。この地域は子育て世帯の方が多く、鶴見区のほかにも城東区や東大阪から来られている方も多い印象です。患者さんは、生後数日の新生児から乳幼児、上は中学生まで幅広く来院いただいています。また、火曜日の15時〜17時に、一人ひとりの外来時間を長めに確保する完全予約制の外来を設けているのですが、そこで育児に関する悩み相談に来られる方も少しずつ増えています。

相談については、どのようなものが多いでしょうか。

不登校や発達障害、お子さまの癇癪や夜泣きがひどい、母乳やミルク、離乳食を受けつけなくて体重が増えないなどさまざまです。子育てでは、絶対に何かしらお悩みがあると思います。今は一人で子育てと向き合っている親御さんも多く、SNSなどであふれる情報に振り回されたり、不安になったりすることも多いかと思います。「どこに相談すればいいかわからない」「小児科は忙しそうで相談しづらい」とお困りの方も多いはず。医学的な観点や、私自身の経験を踏まえてご相談を伺うことで、安心できることもあるかと思いますので、当院の完全予約制の外来などを活用し、気軽に相談に来ていただきたいです。

夜泣きや夜尿症など、相談しづらい症状にもアプローチ

特に力を入れている診療についてお聞かせください。

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック3

一つは、アレルギー診療です。アレルギーには食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息、結膜炎、鼻炎など幅広い疾患があります。アトピー性皮膚炎から徐々に鼻炎や喘息の症状が出ることも。皮膚科、耳鼻咽喉科などそれぞれの専門の診療科で診療を受けるのも一つですが、当院であればアレルギー疾患をトータルで診療可能ですので、複数の科に通う負担が減らせます。もう一つは、おねしょや夜尿症ですね。夜尿症も罹患人口が非常に多いと言われています。受診しづらいかもしれませんが、夜尿の期間が長くなるほど、自己肯定感が低くなるという研究データもあるんです。当院では薬の処方や生活指導なども行いますので、小学校に入ってもおねしょが治らない場合は、一度来院いただければと思います。

漢方薬も処方されていると伺いました。

漢方薬は咳や鼻水などの風邪症状はもちろん、癇癪や夜泣き、チック症など、どこに行けばいいかわからない症状に対してもアプローチすることが望めます。漢方薬の長所は、一つの疾患に対して薬の選択肢が複数あるところです。「これが合わなかったら次はこっちにしてみよう」と経過に合わせて変えられるところが強みだと思います。子どもは飲みにくいのではと思われがちですが、当院は服薬指導を行いますのでご安心ください。漢方薬にトライしていただくことで、少しでも親御さんの育児負担を減らすお手伝いができればうれしいです。

スタッフ体制についてもお聞かせください。

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック4

受付は2〜4人、看護師は常時3〜4人の体制を取っています。スタッフは全員子育てをしていて、お子さまの扱い方がとても上手です。保健師、助産師、離乳食に関する専門知識を持ったスタッフなども在籍していますので、赤ちゃんの体重増加不良、授乳や離乳食の相談なども幅広く受けつけています。予防接種に関しても、スタッフが母子手帳を見て必要なものを確認し、漏れがないよう指導いたします。途中で予防接種が止まっているという方もご相談ください。私自身も診療の中で足りない説明などをスタッフにフォローしてもらうこともあり、とても頼れる存在です。

患者さんと接する時に心がけていることはありますか。

診療時は、必ずお子さまにも話しかけるようにしています。幼稚園以上のお子さまであれば「お鼻に綿棒入れるからちょっとだけ頑張ろうね」など、検査内容も説明します。病院に来て何をされるのかわからないのに、子どもが怖がるのは当然のこと。泣いているくらいがかわいいなと思っています。親御さんに対して心がけているのは、今後の見通しを説明することです。特に「次はこのタイミングで来てください」など、再診の目安は必ずお伝えします。親御さんの表情もよく見て、表情が暗いな、以前と比べて元気がないなと感じたら、気になることがないかお声がけするようにしています。

地域の子育て世帯にとっての頼れる相談窓口をめざして

開業されてみて、今どんなやりがいを感じておられますか。

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック5

毎日の診療が楽しく、小児科を選んで良かったなと感じる日々です。お子さまが元気になって帰る姿を見れたときや「元気なときはこんな子なんだ」と発見できたときは、私もうれしくなります。親御さんもお子さまが元気になると表情が明るくなりますし、2人目のお子さまが来院されたとき「上の子に似てるね」なんてお話をするのも楽しいです。「子どもが高尾先生のところに行きたいって言うんです」とお母さんが言ってくれたり、遠くから来てくださる患者さんもいらっしゃったりすることにも、やりがいを感じます。自分の子育て経験も生きていますし、この仕事を選んで良かったと思う日々です。

今後の展望についてお聞かせください。

余裕が出てきたら、休診日に親御さんや小さなお子さまを集めて交流会などを開きたいです。また、お子さまが熱を出したときに預けるところがなく、仕事を休まないといけないというお話もよく伺いますので、ゆくゆくは病児保育を開きたいという展望もあります。熱が出たときに安心して任せられる場を提供し、親御さんがそんなときでも仕事を休まなくていい環境を作っていきたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いいたします。

高尾綾子院長 たかおベビー・キッズクリニック6

私自身も子育てに苦労して、娘の夜泣きでノイローゼになりかけたこともありました。子育てのお悩みは「こんなことで受診していいのかな」「病気じゃないのに」と受診しづらい部分があるかもしれませんが、当院ではスタッフ一丸となって、どんな些細な相談も受けとめます。小さな悩みと感じることが病気の一端であることもあり得ますので、お気軽にご来院いただきたいです。子育てに励む地域の皆さまにとっての、ご相談窓口の第一候補となれるよう、今後も尽力していきます。

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