高血圧や脂質異常症の管理は
循環器内科に任せて心筋梗塞の予防を
ゆうハートクリニック大泉学園
(練馬区/大泉学園駅)
最終更新日:2023/11/15
- 保険診療
高血圧や脂質異常症(高脂血症)がなかなかよくならず困っている人もいるのではないだろうか。そんな時、相談してみてほしいのが循環器内科だ。総合的な内科診療にも強みを持ちながら循環器内科も標榜している「ゆうハートクリニック大泉学園」。院長の土屋勇輔先生は循環器内科を専門としてきた医師ならではの視点から、加齢由来ではない高血圧や脂質異常症の奥にある病気を見逃さないようにすることに努めている。高血圧や脂質異常症を一般的な内科ではなく循環器内科に相談するメリットは何なのか、受診のタイミング、予防方法などとともに詳しく聞いた。
(取材日2023年10月23日)
目次
高血圧や脂質異常症がなかなか改善しない時は循環器内科を受診し、原因究明をめざし早く適切な治療を
- Q循環器内科を専門とする医師が高血圧を診るメリットは何ですか。
-
A
高血圧の9割は加齢に伴うもので一般的な内科でも十分管理できると思います。ただ、残り1割は何かしらの病気で引き起こされている可能性があるので注意が必要です。血圧が非常に高く服薬してもなかなか下がらなかったり、薬の副作用が出たりするので、こういった特徴が見られたらできれば循環器内科に相談してください。大規模病院ではこのような患者は内科から循環器内科に回されてくるので、僕も勤務医時代には数多く診てきました。検査で腎臓に行く血管が細い、甲状腺の病気や腫瘍によって血圧を上げるホルモンの過剰分泌が起きているといった原因が突き止められれば、適切な治療に進むことができるでしょう。
- Q同様に循環器内科で脂質異常症を管理する利点はありますか。
-
A
脂質異常症も高血圧と同様に、どこの内科でも診ているありふれた疾患です。ただ、重度の脂質異常症の方や、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化などを経験している人はより緻密にコレステロール値を管理していかなければいけません。例えば、心筋梗塞は目標値を一般的な基準値よりも厳しくする必要があるのに、これが十分になされないままで再発してしまい急患で運ばれて来る人を、急性期病院で迎えるたびに悔しい思いをしてきました。町の循環器内科クリニックになった以上、このような患者さんを病院に送ることのないよう、薬の種類やどう飲むかの調整も繊細に行っていきたいと思います。
- Q自覚症状が乏しいと思いますが受診のタイミングはありますか。
-
A
確かに高血圧も脂質異常症もあまり自覚症状がないので、健診でひっかかったらそのまま放置せずにできるだけ早く一度受診するようにしてください。当院は日本内科学会総合内科専門医の資格も生かした診療も行っているので、風邪や腹痛はもちろん内科以外の「腰が痛い」といった患者さんにも対応し、院内治療だけではなく他科の紹介もするといったプライマリケアに努めています。どんな患者さんに対しても簡単な全身スクリーニングをするようにしているので、偶然、高血圧や脂質異常症が見つかることもあり得ます。このようなかかりつけ医を持つというのも早期発見のためには有用だと思います。
- Q高血圧や脂質異常症を予防することはできますか。
-
A
高血圧も脂質異常症も生活習慣病なので、まず食事や運動などの生活習慣の改善である程度は予防することが期待できます。高血圧は塩分、脂質異常症は脂肪分を控えて予防に努めましょう。肥満は高血圧リスクも脂質異常症リスクも上昇させるので、適度な運動を心がけて太り過ぎないようにしてください。また、一度、循環器疾患を発症した人は、血圧もコレステロール値も一般的な基準値よりも厳しく管理していかなくてはいけません。食事と運動だけではなく薬も併用しつつ注意深く再発の予防を図っていきます。
- Q貴院での高血圧や脂質異常症の治療の特色を教えてください。
-
A
まず、高血圧や脂質異常症の本当の原因をチェックした上での治療ができるのが大きな特色ですし、必要があれば大規模病院を迅速に紹介可能です。特に得意にしているのが、循環器疾患の手術をした後の高血圧や脂質異常症の管理です。例えば、心筋梗塞でカテーテル治療(冠動脈形成術)によって体内にステントという金属を体内に入れると、毎日5~7種類もの薬を飲まなくてないけません。しかも、薬の量を少しずつ増やしたり減らしたりといった微妙な調整が必要です。大規模病院に勤務していた時もこのような患者さんの治療に数多くあたってきたので、当院でも同レベルの管理ができるという点も特徴的なのではないでしょうか。