糖尿病は自覚症状がないまま進行
動脈硬化に至る前に早めに相談を
クリニックプラス中野
(中野区/中野駅)
最終更新日:2025/07/15


- 保険診療
現代日本人の約8人に1人が発症しているという糖尿病。身近に悩んでいる誰かが思い浮かぶ人も多いだろう。しかし、他人事と油断するのは禁物だ。「まったく自覚症状がないまま罹患している方も珍しくありません」と「クリニックプラス中野」の長谷啓院長は注意を呼びかける。糖尿病による合併症で命の危険にさらされる患者を数多く診てきたからこそ、早期発見・早期治療の重要性を声を大にして訴えたいと長谷院長は考えている。同院には内科だけでなく皮膚科を専門とする医師もいるからこそ「糖尿病の患者さんが抱えがちな悩みにスピーディーに対応できる」と胸を張る長谷院長。糖尿病とはどのような病気なのか、複数の診療科で見守るメリットと併せて詳しく話を聞いた。
(取材日2025年6月30日)
目次
糖尿病は早期発見・早期治療が大事。無理なくできる生活改善を重ね少しずつ改善をめざす
- Q糖尿病に自覚症状はありますか?
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A
▲糖尿病は早期発見と治療が重要
初期はほとんど自覚症状がなく、気づきにくいのが糖尿病の厄介なところです。異常に喉が渇く、トイレが近い、だるいなどの不調でクリニックを訪れ、採血してみると血糖値が高く「まさか糖尿病だったとは」と驚く方もいます。当院は皮膚科もあるので傷が治りにくいなどの皮膚疾患から判明する例もありますね。また糖尿病には、膵臓の細胞が破壊されてインスリンがほとんど出なくなる1型糖尿病、過食・運動不足・肥満・遺伝的体質などで発症する2型糖尿病があります。これまで、成人の糖尿病は2型糖尿病がほとんどでしたが、新型コロナウイルス感染症の流行後、1型糖尿病が増えているのが気になっているところです。
- Q気づかずに放置しているとどんなリスクがありますか?
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A
▲自覚症状なく進行する合併症に注意
糖尿病により高血糖が続くと血管の壁が傷つき動脈硬化が進行します。まず、目・指先・腎臓などの細い血管が浸食され、目が見えにくい、足がしびれて歩きにくい、むくみが気になるなど、日常生活に支障を来すようになります。できればこの段階で医師に一度は相談してほしいところです。さらに放置していては、糖尿病網膜症による失明、壊疽(えそ)による四肢切断、腎臓病からの人工透析といったことにもなりかねません。やがて、太い血管にまで動脈硬化が及べば、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞といった命に関わる合併症を引き起こすリスクもあるので、早期発見・早期治療が重要です。
- Qこちらではどのような検査や治療が受けられますか?
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A
▲糖尿病治療は生活に合わせて調整していく
まず、尿検査と血液検査を行います。血糖値が高いだけではなく、皮膚障害が出ているような方には皮膚科を案内するなど、シームレスに院内で複数の診療科を受診できるのも強みといえるでしょう。糖尿病の治療としては薬物治療が中心になり、患者さんのライフスタイルも考慮した無理のない服薬計画を提案するようにしています。インスリン注射は導入に関しては専門病院などを紹介していますが、その後の継続治療は当院でも可能です。インスリンポンプを希望する方には大学病院などを迅速に紹介しています。
- Q糖尿病のほかの生活習慣病も診てもらえるのでしょうか。
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A
▲個別に合った治療法を慎重に選択することが専門家としての役割
もちろん、脂質異常症や高血圧症の治療も行っています。いずれもまずは食事指導を行い改善しないようならば薬物治療に進みます。脂質異常症は遺伝的な要素も強く20代からの治療が望ましいケースもあるので、家族歴があるならば早めにご相談ください。脂質異常症の薬は肝臓への影響が出やすいので、一人ひとりに合うものを慎重に検討します。一方、高血圧は加齢などによる本態性高血圧なのか、何らかの病気による二次性高血圧なのかを正しく判断するのが重要です。副腎腫瘍、副腎皮質がんなどが原因ならば外科手術が必要なので基幹病院につなげます。しかし、多くの場合は本態性高血圧で、食事管理や服薬などの地道な治療が必要です。
- Q患者さんが治療を継続できるようどのような工夫をしていますか?
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A
▲現実的な体重目標で習慣改善をめざしていく
糖尿病をはじめとした生活習慣病を管理する際は、必ず目標の体重と腹囲を設定するようにします。このとき大切なのが高すぎる理想を掲げないことです。手が届きそうなゴールを用意して、目標達成できたら次の課題を提案。そうすることで、少しずつ前進できればいいなと思っています。また、週末に体重が増えやすいなど一人ひとり何かしらの癖があるものです。体重計に毎日乗っている人は案外少ないので、気づきにくいかもしれません。せめて1日1回は体重計に乗る習慣をつくり、悪い習慣を自覚して改善するようにも指導します。次回の受診までにクリアできそうな宿題を出して「次回、確認しましょう」と声をかけることもありますね。