慎重に吟味して選択したい
長期的な健康を見据えたセラミック治療
蓮花寺ニコ歯科クリニック
(中間市/通谷駅)
最終更新日:2024/11/15


- 保険診療
- 自由診療
金属アレルギーのリスクが少ないなど、歯科治療に用いるセラミック素材の特徴がだんだんと周知されている。そんな中、セラミック治療を患者本人が望んだとしても、しっかりと家族と話し合い、治療当日に最終決定して良いというスタンスを貫いているのが「蓮花寺ニコ歯科クリニック」だ。「セラミックは生体親和性が高く、金属アレルギーを起こすこともありません。体への負担が少なく虫歯の再発リスクも少ない優れた素材です。ただ、患者さんが勢いで治療を決めてしまわないよう努めています」と話す西本幸祐院長。メンテナンスには「ホームケアの精度を高めるためのもの」と位置づけている西本院長にセラミック治療の具体的なメリット、治療の流れや注意点、そして同院が考える「メンテナンスの意義」について、詳しく話を聞いた。
(取材日2024年10月10日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q詰め物やかぶせ物の素材には、どのような種類があるのですか?
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A
保険診療では銀歯、コンポジットレジン、強化プラスチック、自由診療ではジルコニアを含めた2種類のセラミックを取り扱っています。前歯と奥歯で噛む力がまったく違うように、それぞれの素材には適した使い方があるんです。最近では銀歯はあまり使わない傾向になってきていますが、やはり保険診療の中では、奥歯などの耐久性が求められる部分には銀歯が適しています。ただし、金属なので後天的に金属アレルギーになってしまう恐れが考えられるほか、接着剤の種類によって虫歯部分以外の健康な歯を削る量がどうしても多くなってしまいます。患者さんの健康のことを考えると、やはりセラミックのほうがお勧めですね。
- Qセラミックを使った治療のメリットは何でしょう。
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A
保険診療で使用するプラスチックや金属に比べ、歯を削る量が抑えられる点と生体親和性に優れている点です。金属アレルギーの心配はありませんし、強度もあるため適切に管理すれば経年劣化もほぼありません。また銀歯では合着セメントを使用しますが、セラミックでは接着セメントを使用します。このセメントを用いることで、境目がわからないようにぴったりと接合させることが可能です。そうすることにより、再治療のリスクを保険診療よりも大幅に抑えることが期待でき、そこがセラミックの大きな魅力となっています。長期的な歯の健康を考えた上で、セラミックはとても優れた素材だといえるでしょう。
- Q治療後のメンテナンスについて教えてください。
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A
当院ではメンテナンスを「歯のお掃除をしてもらうためのもの」とは考えていません。私たちが行うのは歯や口腔環境の管理であって、日々のお手入れを実際に行うのは患者さんご自身であり、歯を最終的に守るのも患者さんご自身であると考えます。もちろんお掃除もしますが、クリニックだけに頼るのではなく、ホームケアの精度を高めるためのきっかけの場所として考えてほしいのです。染め出しを行って磨き方のアドバイスも行いますし、ほかにも洗口剤の選び方、デンタルフロスの使い方についての質問も大歓迎です。いろんな相談をして、ご自宅でたくさん実践してくださるとうれしいですね。それこそがメンテナンスを受ける意義だと私は思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1ファーストカウンセリングの実施
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まずは患者のニーズや補綴治療への興味、治療にかけられる時間などを把握するファーストカウンセリングを実施。保険診療のみを希望するのか、自由診療も視野に入れているのか、セラミックの特徴などについて知りたいのかなどを歯科衛生士と話し合い、歯科医師が作成する治療計画へとつなげる。応急処置がない場合は、次のセカンドカウンセリングの予約を取って帰宅となる。
- 2セカンドカウンセリングの実施
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歯科医師が作成した治療計画書をもとに、どの治療が必須であるのか、今できないとしても適した治療はどれなのかなどをしっかりと話し合い、治療内容を決定する。また同院では、患者がセラミック治療を行うと決断しても即日の契約・治療は行わない。必ずいったん持ち帰ってもらい、家族に確認をするよう促している。ただし歯を守るための治療は保険診療・自由診療いずれであっても必要なため、次回の予約を取って帰宅する。
- 31回目の補綴治療
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必要であれば家族とともに再度説明を受けた上で、補綴治療を開始する。1回目の治療では、該当箇所の形成を行い、かぶせ物の型採りまでを行う。治療時間は、同院では毎回1時間の枠を確保している。
- 42回目の補綴治療
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提携している歯科技工所から1〜2週間後に補綴物が届くため、その時期に2回目の治療を行う。基本的には1ヵ所の補綴治療につき2回の来院となり、ブリッジの場合は仮づけが必要になるため3回になるなど、治療内容によって来院回数が増える。いずれも1時間の枠を取って治療が行われる。
- 5メンテナンスを通じてホームケアの精度を高める
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口腔環境が整っていなければ、いくらセラミックを使っても治療が長持ちすることは期待できないため、定期的なメンテナンスは必須だ。同院では「すべての土台となる治療は歯周病治療」と考え、歯周病が進行している場合は1ヵ月に1度、歯周病が軽度の場合は2〜3ヵ月に1度の来院を推奨。メンテナンスを通じてホームケアの精度を高めていけるよう、患者自ら歯科衛生士、歯科医師と意見を交わしていくことが大切だ。
自由診療費用の目安
自由診療とはジルコニア/詰め物:4万4000円~、かぶせ物:8万8000円~、オールセラミック/詰め物:4万4000円~、かぶせ物:8万8000円~