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澤口 達也 院長の独自取材記事

豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック

(江東区/豊洲駅)

最終更新日:2024/05/08

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック main

東京メトロ有楽町線・豊洲駅からすぐのクリニックビル内にある「豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック」は、2023年4月に開院したばかりのクリニック。救急指定病院や大学病院で内科系診療に従事し、糖尿病と内分泌内科を専門とする日本糖尿病学会糖尿病専門医の澤口達也院長と、形成外科の診療を行う日本形成外科学会形成外科専門医の澤口悠(はるか)先生が、それぞれの専門を生かした地域密着型の診療を行っている。澤口院長の専門分野である糖尿病や高血圧、脂質異常症、高尿酸血症といった生活習慣病は、患者とのコミュニケーションも治療の重要な鍵になる。大学時代ラグビー部に所属し、自身のケガや健康を害した経験から、患者に寄り添った診療を心がけている澤口院長に、クリニックのコンセプトや診療方針などを聞いた。

(取材日2023年5月9日)

糖尿病専門医として患者のQOLを守る診療を

こちらのクリニックの特徴について教えてください。

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック1

一番特徴的なのは、血糖値やヘモグロビンA1c(HbA1c)といった糖尿病に関係する検査が院内でできるということです。検査結果をその場でお伝えすることができますし、必要と判断すれば治療の変更にもその日から取り組むことができます。また、糖尿病はいろいろな合併症が起こることがある怖い病気ですから、動脈硬化の検査など一通りの検査を院内で行う体制を整えています。特に神経の機能を診る検査と骨密度検査が実施できるクリニックはそれほど多くないと思いますね。そういったところまでカバーリングできることは、当院の特徴の一つだと思います。

注力されていることは何ですか?

食事指導と運動指導を徹底することでしょうか。私自身の経験を生かし、教科書どおりの一辺倒ではない患者さんのライフスタイルに合わせた食事や運動の指導を行っています。やはり、その人が続けていけなければ意味がないことですから、患者さん一人ひとりの生活をちゃんとヒアリングした上で、続けられそうな方法をチョイスすること。そして、また別の日の診察で、達成できたかどうかを聞いて、うまくできていなければ別の提案をする。そういうところは、私自身の経験を生かした、当院ならでは取り組みだと思っています。

先生の診療方針について教えてください。

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック2

血糖値を下げるだけであれば、炭水化物を抜く糖質制限を行うのが手っ取り早いですが、血糖値を下げることだけが糖尿患者さんの目標ではありません。最終目標はあくまで、いろいろな合併症を起こさずに生活の質を上げることにあります。炭水化物を極端に減らして、タンパク質と脂質で栄養を取るようになれば、例えばコレステロールが上がりやすくなったり動脈硬化が進んで脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がったりしてしまいます。目先の血糖値やHbA1cという糖尿の値にとらわれすぎないよう注意し、必要な範囲で食事と運動の指導をして、必要な薬を処方する。患者さんの年代や状態、生活背景などすべてトータルで勘案した上で診療するスタイルを取っています。

「最高の人生」のために医師としてできることを全力で

先生ご自身のご経験が診療に生かされていると伺っています。

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック3

そうですね。大学時代はラグビー部に所属していたのですが、ケガで何もできない時期が数ヵ月あり、健康でなくなって初めて健康のありがたさに気づくという経験をしました。健康を害している人の気持ちに寄り添い、特にいつ治るかわからないような病気の方たちに、人生でやりたいことをやってもらい、いろいろな合併症を起こさないようにして差し上げたいという思いから「患者さん一人ひとりが最高の人生を送れるよう健康の保持と改善、美の提供に務める」をクリニックの理念に掲げました。医師になってからも筋力トレーニングを続け、私自身が太りやすい体質でいろいろな食事管理を行ってきた経験があるので、実際に取り組んだ者でないとわからないつらさや、継続することの難しさがわかっていることも、当院の強みだと思います。

生活習慣病の改善を図る上で柱となるのは、やはり食事指導ですか?

食事も運動も大切ですが、特に食事は生きていく上で必須なので、まずそこの部分から介入していくことが多いですね。以前、管理栄養士さんが食事指導する病院に勤務していたことがあるのですが、そこでは栄養指導に30分ほどかけていました。でも、30分話されても、患者さんはその内容をほとんど覚えていないんですよね。次に外来に来る時には「結局どうするんでしたっけ?」「何も変えていません」と言う人が多くて、それよりも僕の診察の合間に「次までにこれだけやってください」と簡潔に話すほうが効果的なのではないかとこれまでの臨床経験の中で思っていました。ですから、当院でも私が指導するというスタンスで食事管理のサポートを行っています。

運動に関してはいかがでしょう。

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック4

運動に関しては、筋力トレーニングメニューを組んでほしいという要望があれば受けますし、運動が苦手な人には週に1回でも歩く時間を増やせませんか、散歩でもジョギングでもいいし、少しだけ腕立て伏せのような筋力トレーニングをしませんかと提案するなど、とにかくその人が続けられそうなこと、取り組みやすいことをお勧めしています。食事にしろ、運動にしろ、できる範囲のことをトライしてもらって、それができたらほかの運動を加えるなど、段階を踏んで行うことが多いですね。外来で会う度にトライ&エラーを繰り返して、その人にフィットする生活習慣を見つけていくことが一番重要だと思います。

自主性が求められる糖尿病治療を伴走者としてサポート

先生は訪問診療のご経験もあるそうですね。

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック5

外来に来る患者さんたちは、基本的に歩けて、ちゃんとお話しもできますが、訪問診療では外来に通えない、寝たきりという方も多くいらっしゃいます。その方たちを診ていると、家族が忙しくて糖尿病の患者さんの昼食に菓子パンやカップラーメンだけ置いていくとか、老老介護で高齢者2人が支え合って生きている様子がわかり、外来での聞き取りは甘かったなと感じました。この人は普段どういう生活をしているのか、食事は誰がどのように用意しているのか、そういうところも細かく聞かないとその人にとって一番良いアドバイスになっていないのではないか。訪問診療を行ったことでこれまでの診療を顧みることができ、医師として良い経験になったと思っています。

診療で大事にしていることは何でしょう?

生活習慣病は、ただ単にどんどん薬を増やしていくだけでなく、本人が主体となって生活習慣の改善に取り組んでいただくことが大切です。これまで糖尿病内科医として長く働いてきた中で感じたことは、基本的に治療のメインは医師ではなくて患者さん自身で、私たち医師は伴走者だということです。患者さん自身の人生を輝かせるためにと言ったら大げさかもしれませんが、患者さんが良くなるための手助けをするような存在であることを心がけています。

地域にとってどのようなクリニックでありたいとお考えですか?

澤口達也院長 豊洲内科・糖尿病/形成・美容外科クリニック6

これまで豊洲には糖尿病専門医が常駐するクリニックが不足していたと思います。糖尿病患者さんの中には突然高血糖になる方もいらっしゃるので、毎日、専門の医師が身近にいることは患者さんの安心につながるのではないでしょうか。まずは、糖尿病専門医として豊洲地域、周辺の糖尿病を片っ端から良くしていきたいという思いがあります。妻が診療を行っている形成外科に関しても、通常、妻は銀座のクリニックで診療しているのですが、地域のニーズは大きいと思います。それぞれの専門性を生かして、地域の方々に安心と喜びを提供し続けるクリニックでありたいと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

糖尿病や生活習慣病に対しては、患者さん自身が主体性を持って治療に取り組んでもらいたいですね。後は、ただ単に薬を処方するだけの医療機関ではなく、食事や運動など生活習慣の指導まできっちりと診てくれる、合併症なども定期的に検査してくれる医師のところへ行くことをお勧めします。症状が出てからでは手遅れというケースもあるので、医師選びはしっかりと、そして自覚を持っていただくことで、ご自身の人生をより良くしていけるのではないでしょうか。当院は食事指導や運動指導に関して、専門的かつ効果的な提案を追求し続けていますので、そこに魅力を感じてもらえたらうれしいですね。

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