痛みや怖さを軽減する工夫で
安心して受けられる内視鏡検査を
池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院
(豊島区/池袋駅)
最終更新日:2024/05/02
- 保険診療
胃や大腸の病気を見つけ、早期治療へと導くきっかけになる内視鏡検査。その有益さはわかっていても、痛みに対する不安のために二の足を踏んでいる人も多いだろう。患者の痛みを軽減し、不安を解消するために医療機関ではどのような工夫をしているのか。そして、それを実践している医療機関の選び方も気になるところだ。「安心して内視鏡検査を受けていただくためには、医師の技術とスタッフのサポートも大切です」と話すのは、「池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院」の院長で内視鏡を専門とする柏木宏幸先生。同院の内視鏡検査で取り組んでいる痛みを軽減する工夫と、医療機関を選ぶ際のポイントを柏木院長に聞いた。
(取材日2024年3月7日)
目次
痛みや怖さを軽減し安心して受けられる内視鏡検査への取り組み
- Q内視鏡検査の痛みに不安を感じます。
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A
患者さんは、病院やクリニックなどの医療機関を受診するだけで緊張されると思います。そこで、当院では患者さんにリラックスしていただけるよう内装に少し遊び心を取り入れています。クリニック名にちなんだ「ふくろう」をモチーフにしたインテリアや壁紙を用いたり、パウダールームもかわいいデザインにしています。最近は、待ち時間に楽しんでいただけるよう廊下に漫画を置くなどしています。当院が内視鏡検査で特に意識していることは、初めての検査を「楽に受けられた」と思っていただくこと。それが次の検査にもつながります。そのために、鎮静剤を使ったり経鼻内視鏡を選択したりと、少しでも痛みへの不安を緩和するよう努めています。
- Q楽に検査を受けられるように、鎮静剤も使えるそうですね。
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A
胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査で鎮静剤を使う場合、当院では点滴から静脈麻酔の薬を入れます。その上で、うとうとしたり、リラックスしたりした状態で検査を受けていただけるようにしています。経口内視鏡による胃内視鏡検査で、嘔吐反応が強いなどつらそうにされている場合は、鎮静剤をその場で調整し、場合によっては鎮痛剤を併用して緩和を図ります。鎮静剤の副作用として血圧や酸素が下がってしまうことがあるので、検査中はしっかり血圧や酸素などの管理をして、安全に配慮しながら患者さんに適した投与量に調整していきます。また、スタッフからの声かけや対応で、精神的にも安心していただけるよう心がけています。
- Q胃内視鏡検査で痛みを軽減する工夫は何でしょう?
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A
胃内視鏡検査で一番つらいのは嘔吐反射だと思います。「他院で受けたがつらくてできなかった」という患者さんの中には、薬を使ったが暴れてしまった、嘔吐反射がひどくて自分で内視鏡を抜いてしまったという方もいらっしゃいます。当院の胃内視鏡検査は鎮静剤を使った経口内視鏡検査と経鼻内視鏡検査、鎮静剤を使わない経口内視鏡検査と経鼻内視鏡検査の4種類あり、嘔吐反射がつらかったという方には鎮静剤を使った経鼻内視鏡検査を勧めています。経口内視鏡と比較して、嘔吐反射が誘発されにくく、喉の観察もできるというメリットがあります。鎮静剤の使い方を工夫し、内視鏡に精通した医師が検査を行うことで、痛みの軽減に努めています。
- Q大腸内視鏡検査の工夫と患者自身ができることを教えてください。
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A
大腸内視鏡検査は、通常左側向きの左側臥位という体勢で検査を受けていただきますが、必要があれば仰向けで検査を行うなど患者さんに応じて調整しています。また、おなかの手術後で腸が癒着していて痛みがあるという人もいますので、その場合はやわらかいスコープを使い、鎮静剤、鎮痛剤をしっかり使いながら検査を行います。検査を受ける際の患者さんへの注意事項として、例えば、胃内視鏡検査の時には喉に麻酔をするので、むせやすくなるため唾を飲まないでくださいとお願いします。また、大腸内視鏡検査では、検査時に力を抜いて、腸内がガスで張ってくる場合にはおならをするような感じでガスを出してくださいねとお伝えします。
- Q内視鏡検査を受ける医院選びのポイントを教えてください。
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A
やはり内視鏡専門の医師が対応している医療機関で受けるのが良いと思います。また、先進の内視鏡機器を導入していることもポイントです。内視鏡機器は日進月歩で進化していて、当院でも大学病院で使うレベルの医療機器を導入しています。内視鏡機器の良し悪しは、診断の精度にもつながりやすいので重要です。また、通院のしやすさと連携病院があることもポイント。内視鏡検査は定期的に受けることが大事なので通いやすい所を選んでください。当院のある池袋はターミナル駅なので、遠方や中には海外から来てくださる患者さんもいてうれしく思います。また多くの連携病院がバックアップしてくださるので治療の際にも連携できるため助かっています。