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心筋梗塞や狭心症などの心疾患
原因・症状・治療法を専門の医師に聞く

きくたに内科クリニック

(横浜市磯子区/洋光台駅)

最終更新日:2019/06/19

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日本人の死因の2位は狭心症や心筋梗塞などの心疾患。最近は30代での発症例も多いという。階段を上がった時に胸の痛みを感じたことはないだろうか?日常の中での症状も、単に「年のせい」や「たまたま」で片付けず、正しい知識をもって早期発見と予防に臨むべく、日本循環器学会循環器専門医である横浜市洋光台の「きくたに内科クリニック」院長・菊谷敏彦先生に、心筋梗塞や狭心症等の虚血性心疾患について詳しく話を伺った。(取材日2015年8月26日)

増加傾向にある若い世代での発症。胸の痛みなどは、勝手な判断を避けて専門の医師に相談を

Q虚血性心疾患の種類や症状について教えてください。
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▲洋光台の閑静な住宅街に佇む、リニューアルしたてのクリニック

世間的にいう「心臓麻痺」は突然死を、「心臓発作」は主に狭心症や心筋梗塞などの「虚血性心疾患」をさします。心臓は血液を全身へ送り出すため、常に動いています。動くために必要な酸素を血液が運んでいます。その血液の通り道を冠動脈といいます。この冠動脈が動脈硬化で狭くなり、「血液の流れが悪くなった状態」を狭心症、「詰まって心臓の筋肉が壊死した状態」を心筋梗塞といいます。主な症状としては胸の痛みや圧迫感、締め付け感、息切れといった症状を訴えられる方が多いですね。意外に思われるかもしれませんが、肩こりや嘔吐の他、のどや顎、奥歯の痛みが実は心筋梗塞だったということもあります。

Q高齢者に多い疾患というイメージがありますが。
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▲循環器専門医として地域を見守る

最大の原因である動脈硬化が加齢とともに進むため、これまで心筋梗塞といえば50歳以上の中高年男性に多くみられましたが、最近は男女関わらず30〜40代で発症する例も多くみられるようになってきました。ここ数年の間にも心筋梗塞でサッカー選手が亡くなったり、女優が入院したというニュースがあったのでご記憶の方も多いのではないでしょうか。30代での発症が増えてくると同時に、40〜50代での発症は重症化してきているとも言われています。また、中には20代で発症する例もあり、食生活の欧米化と運動不足からさらなる若年化が懸念されています。

Q生活習慣病が大きく関係しているのですね。
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▲父から院長を引き継ぎ、地域医療に貢献する

循環器疾患の中でも致死率が高いのが虚血性心疾患(狭心症、急性心筋梗塞)で、その最大の原因が動脈硬化です。動脈硬化とは血管が硬くなり、血管の壁に脂などが溜まって狭くなることで、血液の流れが滞ってしまう状態のことです。一昔前までは主な原因は動脈の老化と言われていましたが、最近では高血圧や糖尿病、高脂血症、肥満などの生活習慣病が動脈硬化を加速させているといわれています。特に食生活の影響は大きく、外食の多い独身男性はどうしても肉中心の脂の多い食事が増えてしまうので注意が必要です。他にも、運動不足や喫煙、ストレスなどが原因といわれており、これらの危険因子を少なくする生活習慣の見直しが大切です。

Q心筋梗塞は「急性冠症候群」とも呼ばれているそうですね。
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▲院内処方を行っているのも、患者の負担を少なくしたいという思いから

はい。冠動脈が動脈硬化により徐々に狭くなり、最後に詰まると思われがちですが、「不安定プラーク」によるものと言われています。この不安定プラークとは前述の血管壁に溜まった脂を覆っている内膜(血液が血管に接している部分)が薄くなり、破れた状態をいいます。破れるとそこに血栓が集まり、血液の流れが悪くなるといった一連の病態を「急性冠症候群」といいます。詰まっては流れたりし、心筋梗塞や、心筋梗塞へ移行しやすい状態の「不安定狭心症」などがこれに含まれます。もとの血管の内腔の75%以上の狭さになると症状がでてきます。しかし、症状のでない50%程度の狭窄でも不安定プラークになるので、初回の胸の痛みが心筋梗塞ということも少なくないのです。

Qどのような検査・治療ができるのでしょうか。
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▲循環器疾患において、診察だけでなく専門的な検査・治療が行える

当院では心電図、ホルター心電図、負荷心電図、胸のレントゲン、心臓エコー検査、ABI検査(動脈硬化の検査)、頸動脈エコー検査などを行なっています。問診で疑いのある方は心電図や負荷心電図検査を行います。異常がみられる方は総合病院へ紹介し、冠動脈CTや核医学といった画像の検査を行います。最終検査としては冠動脈を直接造影する「心臓カテーテル検査」を受けていただきます。狭くなっている血管の場所とその数によって、「内服治療」「カテーテル治療」「冠動脈バイパス手術」を選択します。血管を木の枝に見立てると、小枝など細い血管は内服治療となります。比較的太く、幹に近い場所であれば、カテーテル治療を選択します。冠動脈を造影する検査の延長線で、狭い箇所にステントという金属の筒を植え込み、血管を拡げます。狭い箇所が複数、幹の部分にもある場合は冠動脈バイパス手術を選択します。こちらについては天皇陛下が受けられたので有名ですが、自分の血管を使って狭い場所の先にバイパス道路(血管)をつなぐ手術です。カテーテル治療やバイパス手術は総合病院での治療となりますが、治療後は当院で経過を診ます。

ドクターからのメッセージ

菊谷敏彦院長

狭心症は血流の悪化により心臓が一時的に酸欠状態になってしまう状態で、心筋梗塞になると冠動脈が詰まって血流が止まってしまい、酸欠から心筋の一部が壊死した状態をいいます。ところがこのような循環器疾患は症状が一過性のことが多く、胸の痛みや圧迫感を覚えても数分でおさまってしまうことから「病院に行くほどではない」と判断してしまう方が多いようです。たしかにちょっとした胸の痛みで大学病院まで行って検査するのは大変かもしれませんが、地元の循環器専門医なら思い立った時に気軽に受診し、その場で結果がわかります。心疾患をお持ちの方はもちろん、気になる症状がある方もどうぞお気軽にご相談ください。

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