全国のドクター12,911人の想いを取材
クリニック・病院 158,235件の情報を掲載(2024年9月21日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 港区
  4. 広尾駅
  5. 愛育クリニック麻布歯科ユニット
  6. 月1回の妊婦歯科検診で妊娠中も口腔内をチェックし整えよう

月1回の妊婦歯科検診で
妊娠中も口腔内をチェックし整えよう

愛育クリニック麻布歯科ユニット

(港区/広尾駅)

最終更新日:2023/07/31

愛育クリニック麻布歯科ユニット 月1回の妊婦歯科検診で 妊娠中も口腔内をチェックし整えよう 愛育クリニック麻布歯科ユニット 月1回の妊婦歯科検診で 妊娠中も口腔内をチェックし整えよう
  • 保険診療

妊娠中はホルモンバランスの影響を受け、唾液が酸性に傾きやすくなったり、歯周病になりやすくなったりするなど、体だけでなく口腔内の状況も変化するという。また、食べつわりで間食の回数が増える、つわりで歯磨きがおっくうになることなどによっても歯のトラブルが起きがちになるため、妊娠中の歯科検診は大切だろう。「愛育クリニック麻布歯科ユニット」では、患者の気持ちや悩みに寄り添い、丁寧な説明を心がけ、患者にとって最善な治療がかなうよう努めている。同院で歯科口腔外科を専門とする清野紗矢香先生は「お口の中だけでなく、患者さんの全身を診るように心がけています」と、患者の体の安全性を一番に考えながら治療に取り組んでいる。そこで妊娠中の歯科検診の重要性やタイミング、親知らずなどの治療についての話を詳しく聞いた。

(取材日2023年7月5日)

細菌叢が変化する妊娠期は、口の中の菌を減らすことが大事。定期的な歯科検診や口の中の掃除を

Q妊娠中の歯科検診が重要なのはなぜですか?
A
愛育クリニック麻布歯科ユニット 妊婦検診の重要性について話す清野先生

▲妊婦検診の重要性について話す清野先生

妊娠中はホルモンバランスが変わってくるので、通常の時より細菌叢が変化するなどお口の中に影響が出やすくなります。今までと同じケアをしていても、歯茎が腫れやすかったり、汚れが歯茎につきやすくなったり、出血につながってしまう恐れがあります。また、歯周病菌が早産や低体重児のリスクを高めるといわれています。これは歯周病の炎症によりサイトカインが分泌されて血中に入り込み、子宮の収縮や陣痛を促してしまうためです。妊娠期はお口の中の菌を減らすことが非常に大事ですから、定期的な歯科検診やお口の中のお掃除が必要です。つわりでどうしても歯磨きができなくなることもあると思いますので、サポートしていきます。

Q治療や検診のタイミングはありますか?
A
愛育クリニック麻布歯科ユニット 定期的な通院で口腔内の環境を維持することが重要

▲定期的な通院で口腔内の環境を維持することが重要

妊娠中の歯科検診は、月1回のペースで通ってくださるといいですね。少なくとも妊娠8ヵ月くらいまでは来ていただきたいですが、妊婦さんの状態によっては9ヵ月までいらっしゃる方もいます。ずっと仰向けだと気分が悪くなってしまう方も少なくありませんので、妊婦さんの体の状態に注意し、スタッフ全員が配慮することを心がけています。検診では、口腔内のクリーニングやチェックを中心に行いますが、小さな虫歯であればすぐの治療もできます。痛みや感染を放置したまま出産に向かうのはリスクがありますが、すぐに治療をしなくてもいい場合もあるので、その見極めが大事です。何より母体と赤ちゃんに負担がないようにすることが最も大切です。

Q親知らずの治療はできますか?
A
愛育クリニック麻布歯科ユニット 専門の歯科医師が多く在籍し、高度な治療を提供

▲専門の歯科医師が多く在籍し、高度な治療を提供

ホルモンバランスの変化で、今まで制御できていた菌が活発になってしまい、妊娠中に親知らずが痛くなったり、歯茎が腫れてしまうケースがあります。ただ、すぐには治療ができないため、つわりが落ち着いた5〜8ヵ月頃にできることを優先して行います。安定期に入れば親知らずを抜くための治療を始められますが、使えるお薬が限られてしまいますので、妊娠の前に治療を済ませておくことをお勧めします。また、もし妊娠2〜3ヵ月頃に痛みが出た場合、お薬で菌を減らしていくことを図り、いったん症状を落ち着かせることをめざし、状態によっては出産後の治療が適しているケースもあります。

Q薬や検査が胎児に影響しないか心配です。
A
愛育クリニック麻布歯科ユニット 患者の不安に寄り添うことが重要と話す清野先生

▲患者の不安に寄り添うことが重要と話す清野先生

エックス線は、撮影部位がお口であり、極めて線量も少ないので、妊娠中でも検査を受けることができます。撮影時には防護用のエプロンも着用します。また、歯科でよく使われる菌を殺すためのお薬や痛み止めは、胎児に影響がある薬と、そうでない薬がわかっているので、特殊な場合を除いては妊娠中に使える薬は決まっています。もし、妊娠中に使える薬にアレルギーがある患者さんの場合は、当院の産婦人科にかかっている患者さんでしたら、そちらの先生に相談ができますし、他院であれば産婦人科の先生に状態を説明して、「こういうお薬が出せないので何を出したらいいですか」と確認するなど、慎重に対応するようにしています。

Q治療の際に心がけていることはありますか?
A
愛育クリニック麻布歯科ユニット 口の中だけでなく全身のケアを心がける

▲口の中だけでなく全身のケアを心がける

まずは来院されて帰宅されるまでの間に、気分や体調を悪くされないかを一番気にかけています。仰向けに寝ていると貧血になってしまって気持ちが悪くなることもあるので、治療中は患者さんの様子をうかがいながら、いつでも対応できるようにしています。私の専門は歯科口腔外科ですが、歯科口腔外科は歯科の中でも全身的な疾患を持っている方をよく診ます。なので、お口の中だけでなく患者さんの全身を診るように心がけています。中には、妊娠中の患者さんが親知らずで歯茎が腫れた場合、お薬のこともあって、怖くて診れないという先生もいらっしゃるかもしれませんが、私はこれまでの歯科口腔外科での経験を生かしながら対応させていただきます。

ドクターからのメッセージ

清野 紗矢香先生

妊娠中の歯科検診はまだ世間に周知されていないかもしれません。当院は産婦人科も入っているので、産婦人科の先生も「歯科検診が大事ですよ」と伝えていますが、各医師との連携がまだそこまで広がっていません。少し前にやっと、整形外科と歯科が薬関連のことで一緒に話し合ったりするなど連携するということがありました。今後は、産婦人科と歯科との連携をさらに深めていけたらと考えています。妊婦さんで気になる方は、お気軽にご相談いただければと思います。出産後も、お子さんと一緒に通っていただけるよう、引き続きサポートいたしますからご安心ください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

Access