早めの受診で関節痛の解決を
痛みの出にくい体づくりの指導も
つくる整形外科 祐天寺駅前スポーツクリニック
(目黒区/祐天寺駅)
最終更新日:2023/05/18
- 保険診療
加齢などが原因で、日常的に肩、腰、膝などの関節痛に悩まされている人も多いのではないだろうか。こうした痛みは多忙な生活を送る中で「この程度の痛みならそのうち治まるはず」と、つい放置してしまいがちだが、我慢してやり過ごすうちにだんだん症状が悪化して、「腕が上がらない」「痛みがひどくて眠れない」など、日常生活に支障を来してしまうケースも少なくない。目黒区祐天寺の「つくる整形外科 祐天寺駅前スポーツクリニック」では、軽度の関節痛の治療にも対応し、運動療法を用いることで、痛みの出にくい体づくりまでサポートしている。院長の中谷創先生に、関節痛を放置するリスクや早期に受診したほうが良い理由、検査と治療の進め方などについて、詳しく話を聞いた。
(取材日2023年4月5日)
目次
運動療法を早期に取り入れることで、薬や注射に頼らず、治療期間の短縮をめざす
- Q肩や腰などの軽い痛みで整形外科を受診してもいいのでしょうか?
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A
高齢の方は生活する中で慢性的な痛みに悩んでいたり、若い方ですと何か特定の動作をした時や、仕事中の姿勢などの問題で痛みが出たりと、年齢やライフスタイルによって痛みの出方もさまざまです。程度の差はあれ、痛みを我慢しながら生活するのはとてもつらいこと。特にご高齢の方は痛みを我慢しているうちに、だんだん出かけることがおっくうになってしまって筋力の低下が進み、外出がさらにしづらくなるといったことも懸念されます。ですから年齢を問わず、何か少しでも痛みや違和感を感じた時点で、お早めに整形外科に相談することをお勧めします。「こんなちょっとした痛みで病院にかかるなんて」といった遠慮は必要ありません。
- Q早めに受診したほうがいい理由について教えてください。
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A
例えば肩の痛みで、「これは五十肩(肩関節周囲炎)だから、放っておけば良くなる」と考える方も多いでしょう。確かに自然に痛みが治まるケースも多いのですが、そこに至るまでの間に、夜も眠れないほど痛みが強くなったり、関節が硬くなってしまって家事をうまくこなせないなど、つらい時期を乗り越えなくてはいけないケースも多くあります。そうした強い症状が出る前に整形外科を受診すれば、強い症状に対する治療を行う手間も不要ですし、痛みが出にくくなるようなご家庭でできるストレッチなどもお教えできます。運動療法を早期に取り入れることで、薬や注射を使う必要もなくなり、治療を短期間で終えることがめざせるのです。
- Q肩や腰、膝などの痛みに対してどんな検査をするのでしょうか?
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A
検査をする前提として一番大事なのが、患者さんがどういう場面で痛みを感じ、どの部分をどう動かしたときに痛いのかということを適切に知っておくこと。ですから、まず患者さんのお話をしっかりお聞きし、実際に体を動かしながらの診察をした後で検査に移ります。運動器の大部分は超音波検査でおおよそ確認できますので、明らかに骨折が疑われる場合などはエックス線検査、より詳細な検査が必要な場合はMRIによる検査も行います。ひと昔前であれば、整形外科というと全例でエックス線検査をするイメージだったと思いますが、最近は超音波のみで、必ずしもエックス線検査を必要としないケースも増えてきました。
- Q痛みに対する治療はどのように行うのですか?
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A
体の所見のほか、エックス線や超音波による検査結果を総合的に見た上で、基本的には薬や注射を第一選択とせず、理学療法士とマンツーマンで行う運動療法を中心に治療を進めていきます。もちろん、急激な炎症を抑えたい場合や、「すぐに痛みを取ってほしい」といったご希望があれば、痛み止めを含めた必要な飲み薬の処方や、筋膜の動きにアプローチするための注射など、運動療法以外にも幅広い治療の選択肢をあらかじめ提示して、患者さんご自身に選んでいただきます。
- Qリハビリ中や治療後はどんなことに気をつければいいでしょうか?
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A
骨や関節、筋肉といった運動器は、全身を動かすためにある器官です。痛みがあるからといって、ただ薬を飲んで、できるだけ動かずにいるという生活を続けていると、むしろ動けない体ができ上がってしまいます。ですから痛みの予防、再発防止という意味でも、日常的に体を動かす習慣がとても大切なのです。肩であれば可動域を動かす練習、腰痛がある方なら腰を安定させるための腹筋の鍛え方など、理学療法士のアドバイスを受けながら、家庭でもできるホームエクササイズを取り入れてみることをお勧めします。リハビリ期間を終えて痛みがなくなったとしても、こうしたご家庭でのエクササイズを続けることで、痛みの出にくい体づくりにつながります。