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原 恵子 院長、渡邊 さつき 先生の独自取材記事

横浜こころと脳波・てんかんのクリニック

(横浜市南区/阪東橋駅)

最終更新日:2026/07/16

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック main

てんかん診療の専門家である原恵子先生が院長を務める「横浜こころと脳波・てんかんのクリニック」。2026年4月からは、原院長の後輩で、同じくてんかん治療を専門とする渡邊さつき先生が常勤として入職。医師2人体制でより充実した診療を提供できるようになった。同院では、患者の症状に応じて減薬や断薬にも積極的に取り組むほか、進学や就職、妊娠や出産などのライフイベントにも寄り添った診療を実践していることが特徴。また原院長は、現在も大学病院での外来診療や症例検討会への参加を継続し、てんかんの専門家とのネットワークの構築にも努めているそうだ。患者と真摯に向き合うことを大切にする両先生に、診療の特色や患者への思いなどについて聞いた。

(取材日2026年5月13日)

てんかん診療に精通した医師2人体制で診療を強化

御院の成り立ちや特徴を教えてください。

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック1

【原院長】医師の父が約50年前に開院したてんかんを専門とするクリニックを私が2017年に継承し、2024年に現在の名称に変えました。当院では、難治なてんかんの方も発作が止まっている方もお受けしています。診断から治療開始、薬の減量や終了まで一貫したサポート体制を整えております。長期的に患者さんと向き合い、疾患だけではなく、その方の人生にも寄り添った診療を提供していきたいですね。てんかんに併発する精神症状をはじめ、関連する精神疾患の診療にも対応しています。「けいれんする」「急に意識を失う」「数秒間~数分間ぼーっとする」などの症状や短時間で終わる症状が何度もある方は、てんかんかもしれません。一度受診いただければと思います。

両先生の医師としての歩みについてお聞かせください。

【原院長】高校生の頃、父のもとで患者さん向け勉強会のお手伝いをした経験があります。それをきっかけに自分も人の役に立つ仕事がしたいと思い、医師を志しました。当初はてんかんを専門にするつもりはなかったのですが、国立精神・神経医療研究センターの脳神経外科に在籍していた時に恩師と出会い、この道に進みました。その後、米国留学や東京科学大学での勤務を経て当院で診療に携わるようになり、2017年から院長職を継承しました。
【渡邊先生】私は精神科医を志して国立精神・神経医療研究センターに入職し、最初に配属された精神科病棟で先輩である原先生と出会いました。その後、脳波を勉強したいと選択したてんかん病棟でも原先生と一緒になり、米国のてんかんに関する講習会に誘われてより興味を持つようになったのです。東京科学大学、カナダ留学を経て、埼玉医科大学病院のてんかんセンターの立ち上げなども経験し、こちらに入職しました。

てんかんでは、どのような治療を行うのですか?

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック2

【原院長】基本は薬による治療です。その方に合った薬を規則正しく服用することで6〜7割の方は発作が起こらなくなることが見込めます。てんかんの薬にはいくつかの種類があり、てんかんの発作のタイプやてんかんになった原因、合併症、年齢、性別など多様な条件を考慮して選択します。私は、妊娠・出産に向けた薬物調整なども専門としていますので、ご相談いただければと思います。長年発作がないと薬をやめられる方もいますが、薬の減量や終了は発作の再発のリスクにつながる恐れがあるため、十分な検討が必要です。数年は発作のない状態を維持することが条件であり、それ以外にも脳波検査の結果や、てんかんの詳細な診断、生活や仕事への影響度なども判断に関わってきます。首都圏や静岡県のてんかんセンターとも連携しており、必要に応じて適切な医療機関をご紹介します。

患者にとって身近な場所で専門性の高い治療を提供

こちらの診療の特徴を教えてください。

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック3

【原院長】単に治療するだけでなく、患者さんのライフイベントにも寄り添ってサポートしていくことです。日常生活へのアドバイスから、進学や就職についても相談に乗ります。例えば、パイロットや職業運転手など、選択できない職業もありますし、運転免許の取得についてもしっかりと説明いたします。また、患者さんの結婚が決まったらパートナーの方にも来ていただき、将来のお子さんのことなどをお話しします。
【渡邊先生】私たちの強みは精神科をバックグラウンドに、専門性の高い施設で沢山の症例を経験し、脳神経外科や放射線科での研修もするなど、てんかんについて詳しく学んできたことです。専門性の高い診療を身近なクリニックで気軽に受けられると考えていただければと思います。初回外来では十分なお時間を確保し、これまでの経過やお困り事を丁寧にお伺いします。安心してご相談ください。

検査についてはいかがでしょうか。

【原院長】一般的に、大規模病院では検査に数ヵ月待つ場合も少なくありません。一方当院では、近隣施設と連携してMRI検査を実施しているため、比較的短期間で検査結果をご確認いただける体制を整えています。また、てんかんの診断に重要なビデオ脳波検査は、実施できる医療機関が限られ、判読にも専門的な知識が求められます。当院では、このビデオ脳波検査を院内で行える体制に加え、てんかんと脳波の両方を専門とする医師2人が検査から診断、治療、さらに経過フォローまでを一貫して行えることが強みです。

診療の際、大切にされているのはどのような点ですか?

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック4

【原院長】患者さんが通いやすく居心地の良いクリニックでありたいと思っています。そして、てんかんの患者さんもそうでない方も「ここに来て良かった」と思っていただけるような対応を心がけています。すべてを解決することは難しいかもしれませんが、「安心した」「話せてホッとした」と思っていただきたいのです。そのために待合室も明るく優しい色合いにしていますし、内装やカーテンなどにも気を配っています。また、全職員で患者さんに安心していただける表情や声かけも心がけています。お付き合いの長い患者さんも多いので、お名前を聞くとだいたいどんな方か思い浮かびますね。高校生から来院していた患者さんが、受験や就職で苦労するのを見守り、結婚してお子さんを連れてきてくださることも。患者さんの人生の節目をご一緒できるのは本当にうれしく思います。

一人ひとりの人生にこまやかに寄り添う診療をめざして

渡邊先生は診療においてどのような点を大切にされていますか?

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック5

【渡邊先生】発作が止まったとしても困り事や不安はあると思いますから、一緒に解決できるよう、患者さんの人生がより良いものになるように寄り添うことを心がけたいと思っています。大学病院では、発作が落ち着くと地域の医療機関にその後の診療をお願いしていたので、一人ひとりの患者さんを長く診続けられないことに葛藤していました。それも当院に入職した理由の一つです。原先生のように患者さんの人生に寄り添う診療を実践したいと思っています。

今後の展望をお聞かせください。

【原院長】渡邊先生は、埼玉医科大学精神科の准教授を務め、てんかんセンターの立ち上げに携わった経験があり、知識も経験も豊富な医師です。渡邊先生の入職で、さらに診療が充実しています。また、てんかんの患者さんは100人に1人の割合でいると言われていますが、治療によって発作が止まることにつながる方も多いためか、あまり知られていないように思います。患者さんが適切な治療を受けるだけではなく、社会参加しやすくなるように啓発や情報発信にも注力していきたいです。
【渡邊先生】てんかんの専門家が2人いるので、高い診療レベルで、より多くの患者さんを受け入れていきたいですし、診断や治療が難しい場合にも2人で話し合いながら、患者さんに寄り添い続けたいと思っています。また、講演会や執筆活動などを通して、特に若い先生方にてんかんについて伝えていきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

原恵子院長、渡邊さつき先生 横浜こころと脳波・てんかんのクリニック6

【原院長】てんかんは患者さんごとに症状が異なり、診断が難しい病気です。初期の薬の選択が重要となるため、てんかんの可能性がある場合は専門家の診断を受けることをお勧めします。また、治療中でも発作が続いて諦めてしまっている方などもぜひご相談ください。運転免許の取得や妊娠・出産を希望される場合は、一定期間の治療と経過観察が必要となるため、余裕を持って受診していただけたらと思います。
【渡邊先生】当院では、症状だけでなく患者さんの生活背景や今後のことを考えた診療を大切にしています。一人でも多くの方をサポートさせていただきたいと思っていますので、てんかん治療のことや先々のことで悩まれている方はお気軽にご相談ください。