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指の関節の痛みや腫れに用心を
違和感は関節リウマチのサイン

長嶺リウマチ・整形外科クリニック

(福岡市東区/香椎駅)

最終更新日:2023/06/21

長嶺リウマチ・整形外科クリニック 指の関節の痛みや腫れに用心を 違和感は関節リウマチのサイン 長嶺リウマチ・整形外科クリニック 指の関節の痛みや腫れに用心を 違和感は関節リウマチのサイン
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手指の関節の痛みや腫れ、あるいは指のこわばりを感じたことはないだろうか。そこには関節リウマチのサインの可能性がある。関節リウマチは放置してしまうと関節を壊し人工関節が必要になるケースがあるほか、さらに進行してしまうと臓器障害、最悪の場合は命に関わる病気。サインを見逃さずに早めの受診、早めの治療を行うことで進行を防ぐことが重要だ。そこで関節リウマチに詳しい「長嶺リウマチ・整形外科クリニック」の長嶺隆二院長をインタビュー。「治療薬などが進歩し、完治は難しいものの生活の質の維持はめざせる。難しい病気だからこそ治療はもちろん、メンタル面のケアが欠かせない」という長嶺院長に、関節リウマチの症状や治療法、クリニックの特徴などについて詳しく聞いた。

(取材日2023年4月18日)

診断から保存療法や外科治療、あるいはメンタルのケアまで、幅広く関節リウマチ患者をサポート

Q関節リウマチはどのような病気でしょうか?
A
長嶺リウマチ・整形外科クリニック リウマチは「関節だけでなく全身に炎症が起こる病気」と語る院長

▲リウマチは「関節だけでなく全身に炎症が起こる病気」と語る院長

リウマチと聞くと体の節々や筋肉が痛くなる病気というイメージがありますが、関節リウマチというのは実は免疫疾患なんです。関節がスムーズに動くよう滑膜から潤滑液がつくられていますが、その部分の免疫に異常が起こり炎症してしまう病気です。症状としては関節が腫れたり、関節が痛んだり、進行していくと関節が破壊され、臓器障害を引き起こすという、関節の病気というよりは全身の病気になります。以前は関節が悪くなり人工関節置換術をしなければならない患者さんもたくさんいらっしゃいました。しかし現在は薬の研究が進み、完治は難しいものの人工関節なしで生活の質を維持することがめざせるようになりました。

Qどのような症状があると関節リウマチの疑いがありますか?
A
長嶺リウマチ・整形外科クリニック 指の関節や手首を触診し、関節リウマチの症状がないかを確認

▲指の関節や手首を触診し、関節リウマチの症状がないかを確認

末端部分に関節リウマチの症状が出やすいので、手指や足の指の痛み、起床した際のこわばりがあれば関節リウマチが疑われます。特に手指の第2関節や付け根の痛みには要注意。第1関節については滑膜が少ないので炎症が起きにくく、痛みがある場合はへバーデン結節の可能性が高いと考えられます。症状があれば、血液検査やエックス線検査によって診断します。血液検査では抗CCP抗体という、関節リウマチに対して感度や特異度が高い抗体の値を調べるのですが、発症から間もない段階では陽性の診断が出ないこともあるので気をつけたほうが良いでしょう。また、エックス線検査で関節周囲の骨が薄くなっていないか見逃さないことも重要です。

Qリウマチかもと思った際は何科を受診すれば良いのでしょうか?
A
長嶺リウマチ・整形外科クリニック 理学療法士3人と作業療法士1人が常駐。スタッフが充実している

▲理学療法士3人と作業療法士1人が常駐。スタッフが充実している

確かにリウマチかもしれないと思っても、どの診療科を受診して良いかわかりませんよね。基本的にはお近くの整形外科、あるいは内科系のリウマチ科といったクリニックを受診すれば問題ありません。ただし受診した際に説明がよくわからない、治療方針に納得がいかないと感じたら、日本リウマチ学会リウマチ専門医に相談するようにしましょう。発症から数ヵ月でも骨の組織が壊れてくるので、症状を感じたら早めの受診が肝要です。また最近ではSNSを見てクリニックにいらっしゃるケースも増えています。リウマチの治療に携わる医師として、SNSやホームページで情報を発信していくということも一つの役割になっているように感じます。

Q具体的な治療法を教えてください。
A
長嶺リウマチ・整形外科クリニック 関節リウマチの治療薬を多数そろえ、患者に合わせて提供している

▲関節リウマチの治療薬を多数そろえ、患者に合わせて提供している

関節リウマチは、基本的に薬物療法で治療していきます。免疫異常によって生じたサイトカインというタンパク質が炎症の原因なので、サイトカインを放出する細胞を抑えるための抗リウマチ薬、それから炎症と痛みを抑えるための消炎鎮痛剤、強い炎症を抑えるためのステロイドを処方します。活動性の高い方にはサイトカインを抑える生物学的製剤やJAK阻害剤が必要になる場合があります。抗リウマチ薬は多くの種類があり、症例や体質、予算や妊娠の希望などを考慮しなければなりません。どの薬を使って治療するかという部分はリウマチ専門医の存在価値です。症状が進行し関節が破壊されると、人工関節置換術の手術を受けることになります。

Q先生のリウマチ治療の特徴についてお聞かせください。
A
長嶺リウマチ・整形外科クリニック エコー検査で、炎症の詳細な状態などをチェック

▲エコー検査で、炎症の詳細な状態などをチェック

一つは診断から薬物療法、そして関節が破壊された際の人工関節置換術まで、すべてのフェーズに対応できることでしょうか。けれどリウマチ診療においては、患者さんの精神的なケアも欠かせません。例えばリウマチという診断を出すと難しい病気になってしまったと涙を流してしまう患者さんもいらっしゃいますし、ストレスがたまるとリウマチも悪くなっていきます。ですから体を治療していくことはもちろんですが、精神的なケアを重要視しているのは当院の特徴と言えるかもしれません。患者さんの質問にはすべて答えられるよう常に勉強を続けていますし、資料も充実を図っています。それが専門家、プロのあるべき姿だと思っていますからね。

ドクターからのメッセージ

長嶺 隆二院長

リウマチは遺伝子と因果関係があるケースが多いので、なかなか予防をすることが難しい病気です。また抗CCP抗体の数値が高くても発症しない方がいらっしゃいますが、ウイルス感染などを引き金に発症することも確認されていますので、まずは健康管理に気をつけてください。完治が困難な病気ではありますが、症状の進行を食い止めることはめざせます。当院ではメンタル面のケアを含め、患者さんを理解した上で適切な治療を提供していきたいと考えています。

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