新井和宏院長、新井洋子先生の独自取材記事

クイーンズ歯科

(町田市／町田駅)

最終更新日：2024/07/10

町田駅周辺の喧騒から少し離れた静かな環境に位置する「クイーンズ歯科」。ハワイ王朝時代に創設されたクイーンズホスピタルをイメージしたという同院は、心地良いハワイアンのBGMが流れ、絵画や写真、かわいいフラダンス人形などハワイゆかりの小物が所々に並ぶナチュラルな空間だ。このクリニックの魅力は夫婦である新井和宏院長と新井洋子先生のコンビネーション。勤務医として豊富な経験を積み、技術力を持つ和宏院長と、やわらかな雰囲気で患者の心をつかむ洋子先生、それぞれの長所を生かした診療が特徴だ。インタビューでは「強い信念のもと、一本筋の通った治療をしたい」と話してくれた和宏院長。お互いを尊敬し合い、トータルで健康を構築できるようなクリニックづくりをめざす2人の歯科医療に対する思いを取材した。

（取材日2010年12月22日／更新日2023年10月17日）

技術力と気遣いの心で、ベストなものを生み出したい
患者を家族と思うこと。これが歯科医師としての原点
健康をトータルで構築できるクリニックをめざして

技術力と気遣いの心で、ベストなものを生み出したい

院内づくりでこだわった部分を教えてください。

【洋子先生】皆さん、入りやすい、相談しやすい歯科医院を求めてらっしゃるのかなと感じています。歯科に対する知識はすごく高くて、興味もあるが、なかなか一歩踏み出せない、来院して相談できないという周囲の声も聞いていたので、そういった患者さんのニーズに合うようなクリニックをつくるため、そういった意味でカウンセリングルームは必須で、私にとって譲れないスペースです。目標は患者さんが希望するお口の環境をおつくりすること。これが一番ですから、そのためにも相談しやすい環境をつくることに重きを置きました。
【和宏院長】患者さんは思ったよりも満足のいく説明を受けていないことが多い気がします。診療を行う中で、症状の原因をご説明した際、「前の歯科医院では聞いたことがない、初めて聞きました」というような方がいらしたときのためにも、カウンセリングと説明は大切にしています。

夫婦であることの強みはどういった点でしょうか？

【和宏院長】夫婦で対等の立場ですから、遠慮なく意見交換ができると思います。また男性、女性というそれぞれの視点で物事を考えられるというのはありがたいですね。もっと言えば僕らは子を持つ親でもありますので、さまざまな視点を持って、情報を数多く収集できるというのは強みだと思います。その情報が偏ることなく、幅広い選択肢を患者さんにご提示することで、患者さんの満足度を高めたいと考えています。
【洋子先生】夫婦ですので、お互い役割分担ができていますね。主人は歯科の診療が中心で、私は患者さんがリラックスできる雰囲気をつくるためにはどうすればいいかとか、同性である女性の興味や気持ちを代弁する役割がしたいと思っています。またスタッフの職場環境というのも私がこだわった部分です。患者さん、私たち歯科医師、スタッフみんなが居心地のいい空間をめざしました。

お二人のコンビネーションでベストなものをつくっていきたいということですね。

【和宏院長】気遣いという点では女性はきめ細かですね。男性はこう、一直線になりがちというか、どうしても一つのものを突き詰めてしまうところがありますから。診療技術に関しては突き詰めることで質の高いものを提供できるでしょう。ただ質の高いものを提供したけど、どうも居心地が悪いというのでは良くないと思うんです。お互い、夫婦の長所をうまく使って、役割分担しながらうまく合わさっていければいいなと思っています。

患者を家族と思うこと。これが歯科医師としての原点

居心地の良さという点で、工夫されているところをお聞かせください。

【洋子先生】入ってこられてすぐお気づきになられたと思うんですが、当院はハワイの雰囲気をコンセプトにしています。BGMもハワイアンをかけています。実はハワイアンって意外とリラックスできるんですよ。患者さんは皆さん緊張して来られるので、そういうところでも役立ちたいなと思って取り入れています。ハワイとは何かと縁があって、私の母がフラダンスの先生をしているので小さい頃からなじみがあったんですよ。娘の名前もハワイ王朝の女王の名前と一緒なんです。クリニック名も家族みんなで話し合って決めたという感じですね。

開業するまでのキャリアについてお聞かせください。

【和宏院長】僕は日本大学松戸歯学部を卒業後、同大学附属病院の口腔外科へ入りました。手術室に入って2年目くらいから執刀を担当させてもらえるようになり、それこそ緊張で汗だくになりながら必死にやっていました。その後医療法人系の歯科医院で勤務医となりました。当時僕が勤務していた歯科医院では、毎日膨大な数の患者さんの治療にあたっていました。その後、インプラント専門のクリニックなどで勤務しました。こうして僕のキャリアを振り返ってみると、非常に恵まれていたと思います。最初に一般歯科ではあまり経験が積めない口腔外科に取り組み、次に臨床経験をたくさん積んで、そこで技量がぐっと増えました。その後さらに質と技術を高めるために、一人ひとりの患者さんとじっくり向き合う、インプラントや審美歯科を中心に学ぶことができました。一人の歯科医師としてバランス良く、多くの先生方に本当にうまく育てていただいたと感謝しています。

勤務医時代の経験を通じて、一番学ばれた点はどのようなことでしょうか？

【和宏院長】大学病院の後に勤務した歯科医院では「患者さんを家族と思いなさい」と教えていただきました。そちらの院長先生は私のことを公私ともに本当にかわいがってくださり、この頃の経験が歯科医師としての信念を形づくる礎になっていると思います。その次のインプラント専門のクリニックの理事長先生も熱い情熱をお持ちの方でした。お二人に共通することですが、自分なりの強い信念というか、一本筋が通った治療をすることがすごく重要なんだということを学んだ気がします。その教えを引き継いで、僕らの診療所で生かしていきたいと思っています。

健康をトータルで構築できるクリニックをめざして

洋子先生は小児歯科の勉強もされてきたそうですね。

【洋子先生】福岡県立九州歯科大学を卒業後そのまま大学に残り、小児歯科の治療に携わっていました。今から思うと自分にすごく合っていたと思いますね。小児歯科ではお子さんとのコミュニケーションはもちろん、お母さん方との信頼関係を築くことの大切さを学びました。そうした経験を生かし、治療だけではなく、心配事を気軽に相談できるような雰囲気づくりをして、積極的にいろいろな話をしていきたいと思っています。また母親なりの視点を大切にした診療を行っていければと思います。今は子どもを保育園に預けて働いてらっしゃるお母さんも多いので、お母さん方の便宜を図るため、平日は夜8時まで、土曜日も夕方5時まで診療することで、お子さんを連れて来やすい環境を整えています。

個人だけでなく、家族で口腔内のケアに取り組むということですね。

【和宏院長】僕は家族で口腔内ケアに取り組むことで健康な状態を維持できると思っています。健康の定義っていろいろあると思いますが、僕は肉体的、精神的、社会的に健康であること、それが重要だと思うんです。例えば病気じゃなくても歯が黄ばんでしまって思いっきり笑えない。これでは健康な状態と言えませんよね。笑えるとご飯もおいしくなるし、いっぱい食べられる。そしてそれが健康につながるんじゃないでしょうか。そういった意味で僕たちは歯科の治療だけに関わらず、トータル的にみんなで健康をめざしていきたいと思っています。

最後にお二人がめざす理想のクリニック像についてお聞かせください。

【和宏院長】僕はトータル的に患者さんが健康な状態をめざしていきたいと考えています。昔から東洋医学の勉強もして、知識も増やしてきました。例えば麻酔が苦手な方には、東洋医学の考えを活用してツボを刺激することで痛みに配慮したりしています。そういった工夫を取り入れることで、もし体全体の調子が良くなったり、ストレスや緊張が緩和できたらいいですよね。ハワイアンというテーマも同じです。患者さんにとってプラスとなるような勉強をもっと積み重ねて、治療に役立てていきたいと思っています。
【洋子先生】お子さんからご年配の方まで、ご家族皆さんを大切にするアットホームなクリニックにしていきたいですね。当院は決して大きくはありませんが、こぢんまりとした雰囲気を大切にしながら、町の歯医者さんとして地域の方に頼られる存在になりたいです。こうした私たちの思いが、患者さんにも伝わっていければうれしいなと思います。