森山 善行 院長の独自取材記事
南森町カツベ・こども矯正歯科
(大阪市北区/南森町駅)
最終更新日:2023/09/06
南森町駅から徒歩8分にある「南森町カツベ・こども矯正歯科」は予防歯科や矯正歯科に注力する歯科医院だ。子どもの頃から予防することで、虫歯ゼロのまま大人になることを目標とする同院。森山善行院長は「歯は治療をしても元には戻りません。治療をしていない歯を守り続けることが何より大事です」と話す。院内のキッズルームには、自由に出入りできる木製の大きな家が立っていて、子どもたちは保護者が治療を受けている間も楽しく待つことができるだろう。小児だけでなく成人の患者も大歓迎で、インプラント治療から一般歯科治療、矯正など、幅広い診療メニューを用意。家族全員が通いやすい歯科医院をめざす森山院長に「虫歯ゼロ」にかける思いとその取り組みについてじっくり聞いた。
(取材日2022年8月17日/情報更新日2023年1月27日/再情報更新日2023年7月25日)
虫歯ゼロをキープするために、予防歯科に注力
キッズルームも趣向を凝らしていて、とてもすてきな歯科医院ですね。
温かみのある歯科医院にしたいと思い、木材を多く使いました。親御さんが治療を受けている間、スタッフに見守られる中でお子さんが遊びながら安心して待っていられるように、キッズルームは特にこだわりの空間になっています。木材で作られた2階建ての大きな家は、はしごで上に登れる秘密基地のようになっています。また、子どもの咬合にアプローチする際に使用する専用の部屋があることも、当院の特色の一つです。診療用チェアは現在8台ですが、もう少し増える予定です。8台のうち2台は個室仕様のスペースに設置していて、一つは主にインプラント治療など手術用、もう一つは子ども向けの壁紙を張ったかわいい部屋になっています。
梅田にある本院とはコンセプトが違うそうですが、開院の経緯をお聞かせください。
歯を悪くしたり失ったりする根本的な原因を考えた時、子どもの頃からしっかり予防していけば、歯を失うリスクは減らせると思うんです。ですから、ファミリー層が多く住む南森町で、新たにお子さんや親御さんを中心に診ていける歯科医院を立ち上げようと思いました。私も父親なので、子どもの歯を守りたいという思いは強く、大学卒業後勤務していた歯科医院で小児の治療に数多く携わった経験を生かしたいと思っています。
診療方針を教えてください。
「子どもたちが大人になるまで、虫歯のない状態をキープできるようにサポートする」というのが当院のコンセプトです。乳歯は6ヵ月くらいから生え始め、2歳半頃に生えそろい、6歳になると永久歯が奥歯から生えてきます。その一つ一つのステップを虫歯がない状態で進んでいけるようにフォローアップし、最終的に永久歯にすべて生え替わる時、虫歯ゼロの状態になっていることをめざしています。この時点でほとんど処置したことがない永久歯なら、50歳60歳まで健康な歯を保てる可能性は高いのではないかと思います。そのためにも3歳までに歯科医院を受診してほしいというのが私たちの希望です。「こんな小さいのに?」と思わず、歯が生え始めたらぜひお口の中を見せてください。
子どもから大人まで、矯正歯科の豊富なバリエーション
なぜ痛くなってから治療するのでは駄目なのでしょうか?
お子さんの場合、乳歯は生え替わるから大丈夫だと思いがちですが、お口の中で乳歯と永久歯が混在している時期があるので、もし乳歯が虫歯になり菌が繁殖すれば、永久歯も虫歯になりやすいわけです。虫歯を治療しても、削って詰めるというのは決して元の歯に戻ったわけではなく、何度も治療を繰り返すことで最後は歯を失うことにつながってしまう恐れがあります。小さい頃から虫歯があれば、その時期が早くなってしまう恐れがあるので、なるべく虫歯をつくらないようにすることが重要です。また成人の方の場合も、一本の歯に対して治療できる回数は限度があります。何度も治療を繰り返す歯は、崩壊の道を進んでいると思ってください。歯は治療をしないことが一番だと考えて、痛くなる前に歯科医院でお口の健康管理をすることが大切です。
予防歯科以外に力を入れている分野はありますか?
子どもの矯正やホワイトニングにも注力しています。お子さんに対しては、マウスピース型の器具を使った口腔筋機能の発達をサポートするための咬合誘導法に注力しています。子どもの矯正開始時期を迷っている親御さんも多いと思いますが、小さなうちに矯正を始めると痛みや抜歯のリスクなどが少なくて済みます。乳歯が生えそろった時点で歯に隙間がなかったり重なり合ったりしている場合は、永久歯になると歯並びが悪くなる可能性が高いので、早めに相談にいらしてください。ホワイトニングは、お子さんと一緒に診療に来ているママさんたちが希望されます。最近は若い男性からのニーズも高いです。矯正治療と同時にホワイトニングができるようにするなど、忙しいビジネスパーソンにも受診していただきやすいよう工夫しています。
ところで、先生が歯科医師を志したきっかけは何だったのでしょう。
私の姉と兄が歯科医師をしているんです。年が少し離れているので、私が学生の頃には2人とも歯科医師になっていて、仕事に取り組む姿を見て、私も歯科医師になろうと決意しました。でも、もともと子どもの頃から、医療に関係する仕事には就きたいと考えていたんです。医科か歯科かで迷った時期もありましたが、歯科医師のほうが患者さんと近い関係かなと思っていましたね。口の中というのは、私たちの生活にとても密接に関わりがありますし、私たちの治療によって患者さんの生活の質を向上させることにもつながるところが魅力的だと感じていました。
口に関する悩みをトータルで解決することをめざす
診療時に心がけていることはありますか?
歯が悪くなった原因まで究明し、それに対処したお口のトータルプロデュースができるように心がけています。例えば、虫歯になるには、そこに原因が必ずあります。単純にブラッシングによる磨き残しとすることもできますが、磨き残ししやすいのは、そもそも歯並びのせいかもしれません。治療では、虫歯による痛みを取ることを図るのはもちろんですが、矯正やブラッシング指導といったところまで提案するようにしています。今は受験があって、仕事が忙しくて、といった場合も、治療プランとともにタイミングまで設計して提案するようにしています。当院は子どもの患者さんをメインとしていますが、かかりつけ歯科医院としてさまざまな年代のお悩みを解決できるように努めています。歯周病治療、インプラント治療、ホワイトニングにも対応していますので、安心して相談してほしいですね。
スタッフさんもたくさんいらっしゃるんですね。
当院には女性の歯科医師も在籍しているので、希望される方は予約時にお伝えください。また、管理栄養士が常勤し、歯のことだけでなく食べること全般のアドバイスができるのも当院の強みです。最近は顎が小さいお子さんが多く、それにより歯並びが悪くなる傾向があるので、顎の発達を促す食べ方から食べる時の姿勢、離乳食の作り方まで多方面でアドバイスします。また当院では、患者さんを笑顔で迎え入れることをスタッフみんなで意識し、心がけています。特にお子さんは緊張しているので、スタッフが温かく迎え入れることで、歯科医院が少しでも楽しい場所、「またここに来たい」と思ってもらえるような場所になればいいなと思っています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
「虫歯のない子どもを増やす」というコンセプトをこれからも守り続け、予防に力を入れ、大人になっても虫歯ゼロの状態を維持できるようなサポートをしていきたいです。また、定期的にお口の中を診せていただくことで、歯並びや噛み合わせなどに悩んでいるお子さんたちの矯正にもつなげていきたいと思っています。将来的には、矯正や離乳食について学べる教室を開くなど、皆さんに情報発信していける場をつくりたいと考えています。私はこれまで、お子さんだけでなく成人の患者さんの難しい症例なども手がけてきました。お子さんやその親御さんはもちろん、年代問わずいろんな方々に来ていただきたいと思っていますので、お口のことで困っていることがあればお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/110万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/88万円~、マウスピース型器具を用いた咬合誘導法/44万円~、インプラント治療/55万円~(上部構造込み)、ホワイトニング/3万1900円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。