歯科医院は怖くない
大人も子どもも楽しい予防歯科
山口歯科医院
(京都市西京区/桂駅)
最終更新日:2022/12/26
- 保険診療
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病気にならないためには、トラブルがない段階から歯科医院に定期通院すべき。……そんな理想はわかっていても、重い腰が上がらず、ついつい先延ばしにしてしまう人も少なくないだろう。ましてや歯科医院嫌いの子どもを持つ保護者なら、歯を痛がっているわけでもないわが子を、歯科医院へ連れて行くタイミングを見つけるのはなかなか難しいかもしれない。「山口歯科医院」の山口荘一院長は、ケアのための通院を促し、子どもから大人まで楽しく通えるよう、院内アクティビティーの設置のほか、窓外に桜の木を望む開放感抜群の診療室、こだわりの音響・照明・アロマなどを用意して、通いやすい雰囲気をつくっているそう。検査結果や治療の「見える化」にもこだわる山口院長に、具体的な検査や予防処置の方法などを含めた「予防歯科」について話を聞いた。
(取材日2022年9月4日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q予防歯科とはどのようなものですか?
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A
口腔内の病気の大半は細菌が引き起こすものです。そのため細菌感染をどれだけ防げるかが予防歯科の入り口となります。治療が一段落した状態はゼロ地点であり、そのままで維持できるよう定期通院でのケアが大切です。予防歯科という言葉は広がっているものの、何をすべきかなども含め、正しい知識を持っている方は少ないと感じています。例えばフッ素が虫歯予防に有用であることは多くの方がご存知です。でも「薬」に対して漠然と不安をお持ちの方や、現代の歯学的知識とは違う理解をされている方がいらっしゃったり、フッ素の使用量が適切ではないことも。当院では、エビデンスに基づいた予防歯科の情報を患者さんに伝えられたらと考えています。
- Qいつ頃から始めればよいのでしょうか?
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A
痛みなどがあってご来院いただいた場合は、キュア(治療)からケアへ移行する少し前くらいの治療段階から、プラークコントロールのための正しいブラッシングを身につけられるよう指導します。しかし「治療」とは悪くなったマイナスの状態からゼロをめざすこと。ゼロからプラスにして維持することをめざす「予防」は、未病の段階、つまり病気になる前から取り組む必要があります。その意味では、予防を始めるタイミングは早ければ早いほど良く、お母さんのおなかにいる「マイナス0歳」からのスタートが理想です。お子さんの乳歯がつくられる妊娠中から正しい知識を持って過ごしていただくことで、健康なお口の環境を維持できると考えています。
- Q歯科医院が苦手な子どもでも受診できますか?
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A
「歯医者さんは怖いところじゃない」「遊びにいくところ」と思ってもらえるよう、待合室にボルダリングの壁を設置したり、動物型の椅子を置いたりと楽しい院内づくりに努めています。また泣いている場合は無理に診療スペースに連れて行かず、まずは待合室で遊びながら徐々に慣れるところから始めることも。次回は廊下を歩いてみよう、その次はチェアに座ってみようなど、来院時は必ず何か1つ約束をして“できる”を増やし、成功体験を積み重ねながら治療や予防につなげます。頑張った子にはご褒美も用意していますよ。たとえ診察できない子でも、保護者の方が何か1つでも得てご帰宅いただけるように、自宅でできるケアなどをお伝えしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1受付。工夫満載の院内で、ゆったりリラックス
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まずは受付をして問診票を記入。「リラックスできる場所にしたい」と院長がこだわった院内は、爽やかな香り漂う杉の無垢材を使用。細かく調整された照明や音響、天然のアロマオイルの香り、癒やし映像が流れるモニターなど、五感に訴える心地良い空間で待つことができる。ボルダリングのあるキッズスペースや動物型の椅子など、子どもが楽しみながら通える工夫が満載だ。
- 2問診で食事・運動なども含めた生活状況をヒアリング
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受付で記入した問診票をもとに、歯科衛生士によるヒアリングからスタート。間食の取り方など、生活習慣も口腔内の健康への影響が大きいため、普段の生活スタイルを正直に伝えよう。予防の観点から、生活習慣の改善点のアドバイスが受けられる。また、特に子どもの場合は、歯並びに影響を及ぼす運動習慣についての聞き取りがあることも。患者側も「こんな質問していいのかな」など遠慮せず、気になることは何でも質問を。
- 3口腔内をチェックし、予防ケアの方針を説明
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位相差顕微鏡による患者自身の口腔内の生きた細菌の観察、レーザー機器による虫歯の進行状況の数値化、希望があればその成分で虫歯リスクなどを測るために唾液検査をするなど、「見える化」で予防へのモチベーションアップを促す。問診を含め45分程度のチェックを行い、それをもとに院長から噛み合わせなど口腔内の現状の解説や、治療と予防の方針説明が行われる。自身の口の状態を知ることが予防の第一歩だ。
- 4患者一人ひとりに合った予防処置を実施
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口腔内の細菌感染を防ぐため、細菌数を減らす「歯の掃除」を受ける。必要があればフッ素や、表面を補修する歯磨剤を使用するなど、患者に合った予防処置が行われる。虫歯リスクと歯周病リスクのどちらが高いのかによってもアプローチ方法は変わり、ケア方針も異なるのだという。ブラッシング指導は、治療中の場合は治療が一段落するまでのマスターをめざし、必要があれば予防処置時にも指導をする。
- 5定期通院でメンテナンス
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口腔内写真など、初診の検査資料を印刷して持ち帰れるため、口腔環境を維持するためのホームケアにもより一層力が入りそうだ。その後の定期通院では本格的なクリーニングを実施。通院の推奨頻度は人により異なるため相談を。「美容院やエステに行くような、ウキウキ・ワクワクした気持ちで来ていただけたら」と院長。定期継続し、予防に努めよう。
自由診療費用の目安
自由診療とは唾液チェック/1500円(初診)・1000円(再診)、予防歯科(フッ素)/1000円~