全国のドクター14,003人の想いを取材
クリニック・病院 156,693件の情報を掲載(2025年8月26日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 京都府
  3. 京都市西京区
  4. 桂駅
  5. 山口歯科医院
  6. 山口 荘一 院長

山口 荘一 院長の独自取材記事

山口歯科医院

(京都市西京区/桂駅)

最終更新日:2025/07/15

山口荘一院長 山口歯科医院 main

阪急京都本線桂駅から徒歩5分、かつて祖父や父が診療を行ってきた場所で、山口荘一院長が2022年5月に開院した「山口歯科医院」。木の香りがする内装や、歯を削る音が聞こえにくくなる音響設備など、五感でリラックスできる工夫や、ボルダリングウォールなど、山口院長のこだわりが随所に見られる。同院では、乳幼児や妊婦、高齢者も安心して受診できる環境を整え、予防歯科や小児歯科、義歯(入れ歯)などに注力する。現在は、子どもの口腔機能発達不全の治療や基礎疾患のある患者への対応など、さらなる知識のアップデートに励んでいるという山口院長。インタビューの受け答えからは、穏やかな笑顔の中に、医療への真摯な姿勢や地域医療への想いなどが感じられた。

(取材日2025年5月12日)

乳幼児から高齢者まで安心して受診できる工夫を凝らす

歯科医師を志した理由と開院までの経緯をお聞かせください。

山口荘一院長 山口歯科医院1

こちらにはもともと祖父母の歯科医院があり、父がその後を引き継いでいました。父が患者さんに感謝されたり近隣の方々から慕われたりしている姿を見て、既に幼稚園の頃には七夕の短冊に「歯医者になりたい」と書いたことを覚えています。出発点は歯科医師というより父への憧れでしたが、人の健康に携わることができ、自分が手を尽くすことで患者さんの健康を守れる歯科に、次第に大きな魅力を感じるようになりました。大学在学中に父が急逝し、一度は閉院しましたが、祖父母の代から当院を知る方々から「帰ってくるのを待っているよ」と声をかけていただいたことも励みになり、いつかここで診療にあたりたいと決めていたので、卒業後、大学病院や街の歯科クリニックで研鑽を積んだ後、開院に至りました。15年ほど空いてしまいましたが、祖父や父の頃からの患者さんには、幼い頃の私を知っているという方もおられます。

どのような患者さんが多いですか?

妊婦さんやお子さん、ご高齢の方が最初は健診という形でよくいらっしゃっています。当院は特に予防に注力していますので、誰もがストレスなく定期的に受診しやすいように配慮しています。例えば、手押し車やバギーは押したまま院内へご案内できますし、診察用チェアの隣にベビーベッドを置いて治療を受けることも可能です。また、授乳やおむつ替えの際には鍵のかかるスペースを用意しています。ご高齢の方の中には歯を失いお困りの方もおられますが、当院は義歯についても自信がありますので、ご相談いただければと思います。

安心して受診できる環境づくりに力を入れているのですね。

山口荘一院長 山口歯科医院2

まず、医療において感染対策は根底を成すものなので、そこは当院の要として、海外の基準に準ずる滅菌機器を使用したり、感染対策を行ったりして、安心して受診いただけるようにしています。また、歯科は臭いや音のせいで嫌なイメージを持たれがちなので、五感からリラックスしていただける工夫をしています。壁や床には杉の無垢材を使用して米ぬか由来のオイルを塗装し、木の触感や香り、木目の温かな雰囲気で患者さんの緊張がほぐれればと思っています。診察用のチェアに座ったときにBGMが最もよく聞こえるように、逆に歯を削る音は聞こえにくくなるよう、スピーカーの種類や設置場所にこだわりました。チェアの前は全面ガラス張りになっているので開放感があり、庭に咲く四季折々の草花を診察室から鑑賞できます。ソメイヨシノも植えられているので、健診時期を春にしている患者さんもおられますよ。

子どもの口腔機能改善に注力し、先進機器で負担を軽減

自転車のディスプレーやボルダリングウォールがあるのはなぜですか?

山口荘一院長 山口歯科医院3

自転車は、私の趣味です。天気のいい日は診療前に嵐山まで往復します。駐輪場には看板を兼ねたサイクルラックも設置しました。こうしたものが患者さんとの会話のきっかけになることもあります。ボルダリングは、子どもの体幹を鍛えることができ、待ち時間も楽しく過ごせるなら一石二鳥だと考えました。それに体幹の発育は、口腔内の発達に関わるともいわれているんですよ。「あそこに行けばボルダリングができる」と、楽しみにしているお子さんもいるようです。歯科に対する嫌なイメージをこういうところからも払拭していきたいですね。

小児歯科について、お聞かせください。

口腔機能発達不全の治療に力を入れています。そのために大切なのは、噛み合わせや歯並びですが、当院で使用する子ども用のシリコーン製のマウスピース型装置は、就寝中と日中1~2時間装着して、口の筋機能の改善を図りながら歯並びを誘導するための装置です。やわらかいシリコーン製で着脱可能のため、負担も少ないです。また、当院では、患者さんの負担軽減と精度向上のために先進の機器を導入していますが、お子さんの治療にも有用だと考えています。例えば、レーザーを使った治療は痛みが少ないため、小児歯科に積極的に使用していきたいですね。子どもが口の中を切ったときなどに、外傷部分にレーザー機器で対応することも可能です。また、詰め物やかぶせ物の治療で用いる光学印象の口腔内スキャナーは、精度が高い上に、従来の粘土のような型採りと比べて不快感が少ないため、型採りが苦手な患者さんでも抵抗が少ないと思います。

子どもの診察では、保護者への対応も重要ですね。

山口荘一院長 山口歯科医院4

私は、「子どもの歯の健康を守る一番の主治医はお父さん、お母さんですよ」とよく言うのですが、幼い頃の口腔環境はその後の人生に関わりますので、どうしたら健康な口の機能を獲得できるのかということを本人だけでなく、保護者の方へもお話ししています。家庭でもしっかりと取り組む必要があると気づいていただきたいからです。ですが、1人目のお子さんの場合など、どうして良いかわからず悩まれている方には歯科医師として正しい知識をお伝えしつつ、「必ずこうでないといけません」ではなく、「ここはできているから良しとしましょう」という形で一緒に解決策を探っています。大切なのは、まず歯科医師と子どもとの信頼関係。そこができていないと治療はできませんので、その信頼関係を築く上でも保護者との関係性を大切にしています。

デジタルで「見える化」し、丁寧な説明を心がける

診察の際に心がけていることを教えてください。

山口荘一院長 山口歯科医院5

患者さんとの距離感を大切にするように心がけています。お一人お一人に合わせたベストな距離感を考えながら診察しています。例えば、面と向かってお話ししたほうが落ち着く方もいらっしゃれば、少し斜め後ろくらいのほうが良い方もいらっしゃいます。口調についても、丁寧語のときもあればざっくばらんなときも。ゆっくりな方にはゆっくりと、などペースを合わせるように心がけています。また、痛みを取ることも大切ですが、より大事なのは悪くなる前に来てもらうということなので、初診時には1時間ほどかけてカウンセリングや検査をし、その中で見つかったことをお話しした上で治療計画を立てています。

患者さんとのコミュニケーションにもデジタル機器を活用されているそうですね。

患者さんにわかりやすく伝えるためには視覚からの情報が重要なので、デジタル機器を利用し治療の「見える化」を進めています。例えば、収集したデータはタブレット端末に送り患者さんが手元で見えるようにし、時間をかけてお話ししたいときはカウンセリングルームの大きめの画面を使用し、アニメーションなどでわかりやすくお伝えします。また、位相差顕微鏡を使って患者さん自身の口の中の細菌をご覧いただき、口腔内の清掃や通院のモチベーションにつなげていただけたらと考えています。それから、外傷など急なトラブルの際は、患部をスマホで撮影して送っていただいて、治療の緊急度を判断することも可能です。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

山口荘一院長 山口歯科医院6

子どもの口腔機能の発達や、生活習慣病など歯科以外の領域など、まだまだ学びたいことがあるので、今後も研鑽を重ねてまいります。そして、地域のかかりつけ歯科として地域の方に寄り添い、当院では難しい治療は他の医療機関とも連携しながら、皆さんが日々を健康に過ごせるようにお手伝いをして、3世代、4世代で来ていただける歯科医院になればうれしいです。お口は健康の入り口だと思うので、予防の大切さを知っていただき、「悪くなる前に受診する」という習慣を地域に根づかせるのが最終目標です。妊婦さんや小さいお子さん連れの方でも安心してお越しいただけ、リラックスして診療を受けられるような環境を整えていますので、ぜひお気軽に受診してください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた咬合誘導/5万5000円~

Access