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認知症の治療は早期発見が大事
MRI検査で適切な診断を

えびな脳神経クリニック

(海老名市/海老名駅)

最終更新日:2022/06/13

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  • 保険診療

認知症患者は年々増えており、現在は85歳以上の4人に1人が認知症といわれている。このままいくと患者数は2025年に700万人を突破し、65歳以上の5人に1人が認知症の時代が来るとまで予想されているそうだ。壊れた脳の細胞は元には戻せないが、進行を食い止めることは可能な場合もあり、中には改善の期待できる種類の認知症もあるという。そこで重要なのが早期発見と早期治療。今回は、先進のMRIを活用して認知症の精密検査を行っている「えびな脳神経クリニック」の尾崎聡理事長に、検査を受けるべきタイミングや、医療機関の選び方などについて、詳しく聞いてきた。

(取材日2022年5月25日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q物忘れと認知症の違いについて教えてください。
A

いくつかの診断基準が示されていますが、わかりやすい目安としては、日常生活に支障がある状態が認知症といえるでしょう。料理の手順がわからなくなったり、味つけが変わったり、お金の管理ができなくなったりなど。さらに、忘れていることを自覚しているかどうかもポイントです。加齢に伴う物忘れでは、予定や約束などについて「何だったかな?」と忘れてしまったこと自体は覚えていることが多いのですが、認知症では「約束なんてしていない」と忘れたこと自体を忘れてしまうのです。

Qどんな状態であれば検査を受けたほうが良いのでしょう。
A

認知症が疑われる症状が起き始めたら、なるべく早めに医療機関に相談しましょう。症状はさまざまですが、大事な約束を忘れてしまう、薬を飲み忘れてしまう、同じ物を何度も買ってしまう、といったことを言われる患者さんやご家族が多いですね。また認知症の初期には気分の落ち込みなど、うつ症状が見られることがあるほか、認知症の一種のレビー小体型認知症の場合、記憶障害が出現するずいぶん前から、夜中に大声を出したり、臭いがわからなくなったりするといった症状が出ることがあります。ですから、行動や性格、口調、表情、話す内容の変化などにも気を配ってみてください。

Qどのような医療機関で検査を受けると良いですか?
A

脳神経外科、脳神経内科、精神科などが主な診療科です。CTやMRIを用いて画像診断を行っているクリニックだとベターです。画像診断が必要なのは認知症の原因究明に有用だからです。「すべての認知症は治らない」と思われがちですが、これは誤り。認知症は病名でなく症状で、何らかの病気が認知症の原因の場合もあるのです。例えば、脳に髄液がたまる水頭症による認知症は、手術で改善が期待できます。ですが問診だけで診断し、服薬をしては水頭症も認知症も治りません。当院のようにMRIなどの先進機器を備えている場所なら、より精密な検査で速やかに原因を調べることができ、認知症治療で大切となる早期診断・早期治療につなげられます。

検診・治療START!ステップで紹介します

1事前問診で症状を確認

認知症の診断は問診が最も重要。同院では受診前に自宅にいながらスマホを利用して事前の問診が可能だ。これにより医師の前でついつい大切なことを伝え忘れるといったことなども少なくできる。また、家族が本人の前では言いにくいことも伝えることが可能。もちろん事前問診でなくとも、当日に医師や看護師による問診を行う。

2脳機能テストを行い、認知機能を調べる

脳の機能を調べるテストを実施。訓練を受けたスタッフが担当し、口頭で質問の上、患者の回答を書き込む。3種類のテストを行い、点数化。生年月日や今の季節、単純な計算など質問項目はさまざまだ。結果により、認知症であればどの種類なのかを絞り込んでいく。アルツハイマー型では短期記憶の障害があるので「どんなことを忘れるか」などを、レビー小体型では特徴である「幻覚症状があるか」といった点が確認される。

3MRI検査で脳の状態を調べる

放射線技師の案内を受け、20分ほどのMRI検査を受ける。アクセサリーなどの金属類を外し、機器の作動音を防ぐためにヘッドフォンを装着。仰向けの状態で、クラシックなどの音楽を流しながら検査は進む。検査では脳の断面や血管の状態を画像化し、脳の萎縮がないかなどを確認。同院は、医薬品メーカーが開発したシステムを導入し、脳の萎縮を数値化している。その値により、どんな病気の疑いが強いかが判明するそうだ。

4問診と検査の結果を踏まえて医師が診察

レビー小体型認知症や脳血管性認知症の場合、神経症状が現れることがある。そのためまずは、神経症状があるかどうかを診査。医師が患者の手を動かしたり、打腱器でひざを叩いたりして体の反応を確認する。その後、問診や検査などで得た情報をもとに、気になる点について掘り下げて質問。想定される病気に間違いがないか検討の上、診断が下される。

5診断結果と治療法を説明

認知症と診断されたら、薬物療法と非薬物療法について説明を受ける。医師が薬に期待される効果や副作用を話し、非薬物療法として、患者一人ひとりに合った運動や食事などをアドバイス。認知症は生活習慣病の進行とともに悪化するといわれており、患者に生活習慣病があるなら、その治療も並行して行われる。認知症治療では社会との関わりの継続も大切なので、介護サービスの利用方法も案内。家族には患者への接し方も伝えられる。

ドクターからのメッセージ

尾崎 聡理事長

認知症の治療で最も大切なのは、早期発見と早期治療、対応です。当院ではCTやMRIの検査を通して適切な診断を下し、水頭症などが原因となっている認知症を治療しています。一方で、アルツハイマー型に代表される完治しない認知症の場合でも、早期治療で症状の進行を遅らせられる可能性が高いです。特に、認知症の予備軍である軽度認知障害(MCI)の時に発見できれば、進行を抑制できる可能性が増し、正常に戻すために何かしらの手を打つこともできます。また、予防も重要です。40代からは規則正しい健康的な生活を送るよう意識してください。認知症の発症・進行と関連の強い、生活習慣病を予防する運動や食生活が一つの指標になります。

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