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くどう甲状腺クリニック

(明石市/明石駅)

最終更新日:2024/07/25

くどう甲状腺クリニック 甲状腺の病気が心配なら 早めに専門の医療機関へ くどう甲状腺クリニック 甲状腺の病気が心配なら 早めに専門の医療機関へ
  • 保険診療

「甲状腺」や「甲状腺ホルモン」という言葉を耳にすることはある。しかし、甲状腺がどのような働きをしているのかを知っている人は、それほど多くはないだろう。甲状腺から分泌されるホルモンは、体のさまざまな器官の正常な働きを支えるという重要な役割を持っている。甲状腺に何らかの問題があると、日常生活に支障が生じるだけでなく、深刻な病気の引き金になってしまうリスクもあるため、基本的な知識は身につけておきたい。長年にわたり甲状腺疾患に取り組んできた「くどう甲状腺クリニック」の工藤工(くどう・たくみ)院長に、甲状腺の働きや甲状腺のさまざまな病気について、症状から検査・治療まで詳しく教えてもらった。

(取材日2022年11月10日)

進行すると危険な症状にもつながるケースも。甲状腺の病気は早めの受診と適切な診断が大切

Q甲状腺とはどのような臓器ですか?
A
くどう甲状腺クリニック 温かい雰囲気の院内

▲温かい雰囲気の院内

甲状腺は喉仏の下にある、蝶が羽を広げたような形をした臓器です。主な働きは、体の新陳代謝を調節する甲状腺ホルモンの分泌で、通常は脳の下垂体がホルモンの分泌を調整しています。しかし、何らかの原因で甲状腺の働きに問題が生じると、ホルモンの分泌が乱れてしまいます。体内で甲状腺ホルモンが増え過ぎると、新陳代謝が過剰になって動悸がしたり、汗をかきやすくなったりします。一方、甲状腺機能が不足すると新陳代謝が低下して、元気がない、寒さを強く感じるといった症状が見られるようになります。甲状腺は男女ともにありますが、甲状腺疾患にかかるのは圧倒的に女性が多く、思春期以降から60歳くらいまでが発症しやすい年齢です。

Q甲状腺の病気について教えてください。
A
くどう甲状腺クリニック 甲状腺疾患について解説する工藤先生

▲甲状腺疾患について解説する工藤先生

甲状腺疾患は、甲状腺の働きに問題が起こるものと、甲状腺腫瘍、甲状腺がんといった腫瘍に大別できます。ホルモンの分泌が過剰な場合は甲状腺機能亢進症、少ない場合は甲状腺機能低下症と呼ばれ、バセドウ病は前者、橋本病は後者の典型的な疾患です。バセドウ病では新陳代謝が盛んになり過ぎるほか、眼球が前に出てくることもあります。橋本病は甲状腺が炎症を起こす病気で、機能の低下を補うために甲状腺が肥大化するのが特徴です。ただし、症状が自覚しづらく、病気に気づいていない方もたくさんいらっしゃいます。一方、腫瘍については多くが経過観察できる良性ですが、悪性の可能性もあるので放置せずに検査を受けることをお勧めします。

Qどのような症状が見られると甲状腺疾患が疑われますか?
A
くどう甲状腺クリニック 検査設備も充実している

▲検査設備も充実している

甲状腺機能亢進症の場合は新陳代謝が盛んになるので、暑がって汗をたくさんかく、動悸がする、食欲がありよく食べるのに痩せていく、眠れない、睡眠が取れていないのに元気といった症状が現れます。突然、こうした症状が現れるとわかりやすいのですが、軽い症状が徐々に現れる場合、病気に気づかないこともあるので注意が必要。また、長い間亢進症が進行すると不整脈や心不全のリスクが高くなり、救急搬送された方にバセドウ病が見つかるケースもあります。一方、低下症の場合は、寒がり、なんとなく元気がない、体重が増えやすくむくみやすいなどの症状が現れます。ご高齢の方の場合は加齢によるものと自己判断してしまいがちなので要注意です。

Q甲状腺疾患の検査・診断について教えてください。
A
くどう甲状腺クリニック 検査の種類によっては即日で検査結果を出すことも可能

▲検査の種類によっては即日で検査結果を出すことも可能

甲状腺の機能を調べるためには血液検査を行います。当院の場合、院内に即日検査のための設備を備えており、採血してから40〜45分程度で血液検査の結果が判明します。また、病院のように待合室と中待合を設けており、検査の進み具合によって待合室を分けています。血液検査の結果、甲状腺疾患が疑われる場合は、甲状腺の腫れや炎症を確認するためにエコー検査を行います。エコー検査は腫瘍の状態を確認するためにも有用で、腫瘍が見つかった場合は、エコーで確認しながら細い針を刺して組織を採取する細胞診と呼ばれる検査を行って確定診断します。細胞診の場合は外部の検査機関に依頼するので、結果が出るまでに2週間程度必要です。

Q治療はどのように進められますか?
A
くどう甲状腺クリニック 適切な治療方法を提供したいと話す

▲適切な治療方法を提供したいと話す

甲状腺機能亢進症の場合は、甲状腺ホルモンの分泌を抑えるための薬を使います。治療開始から2ヵ月間は2週間おきに血液検査を実施し、薬物治療の経過や副作用の有無をチェックします。状態が落ち着いてくると、薬の作用を確認するために2〜3ヵ月ごとに血液検査を行いながら投薬を続けます。症状が落ち着いてきた場合は薬の服用を中止できます。期待する作用が得られない場合は、さらに投与を続けるか、放射線治療や手術をするのか検討します。一方、甲状腺機能低下症の場合は内服薬で甲状腺ホルモンの補充を図る治療が中心です。低下症には一過性と永続性があり、薬の服用を止められる方と定期通院を継続する必要がある方がいらっしゃいます。

ドクターからのメッセージ

工藤 工院長

甲状腺疾患なのに医療機関にかかっておられない方は多いと実感しています。甲状腺機能亢進症が悪化すると、不整脈や心不全のリスクが高くなります。甲状腺機能低下症が進行すると、新陳代謝が下がってコレステロール値が上昇し、動脈硬化の原因になるので、いずれも放置は危険です。気になる症状がある場合は、早めに受診してください。また、甲状腺疾患の薬は投薬して検査結果に現れるまでにタイムラグがあり、適した処方を行うためには、血液検査の結果を迅速に知る必要があります。このため当院では、当日に検査結果を確認できる設備を整え、検査結果と処方の内容を視覚的にわかりやすいグラフにして患者さんに提示しています。

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