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工藤 工 院長の独自取材記事

くどう甲状腺クリニック

(明石市/明石駅)

最終更新日:2022/11/29

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック main

明石駅と山陽明石駅から南東に歩くこと約8分の住宅街の一角に「くどう甲状腺クリニック」はある。院長を務める工藤工先生は、神戸市内の甲状腺専門病院で長年バセドウ病や橋本病、甲状腺がんなど甲状腺疾患を診てきたベテランの甲状腺専門の医師。神戸以西に甲状腺を専門とするクリニックが必要と考え、複数路線が利用できる明石に2022年2月に開業した。クリニックの診療は甲状腺に特化しているため、地域の医療機関からの紹介で来院する患者がほとんどで、甲状腺機能の主要な検査の結果が当日にわかるなど、患者の通院負担の軽減にも配慮してくれている。今回、工藤院長に開業までの経緯や甲状腺についてなど多岐にわたり話を聞いてきた。

(取材日2022年8月6日)

播磨地域の人も通いやすい場所で甲状腺の診療を

開院までの経緯についてお聞かせください。

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック1

神戸大学医学部を卒業後は、研修期間を経て3年間淀川キリスト教病院の内科で、内分泌・糖尿病・免疫・血液内科の疾患などを診ていました。内分泌の世界では、糖尿病の次に甲状腺の患者さんが多くて、ほとんどの患者さんは糖尿病と甲状腺の患者さんという状況でしたね。そこでは、難しい症例なども担当していました。その後、神戸大学大学院で内分泌をメインに主に下垂体を専門に勉強を重ねました。それから甲状腺専門病院である隈病院が拡張するというタイミングで、2005年に隈病院に入職。バセドウ病や橋本病、甲状腺機能低下症、甲状腺腺腫などさまざまな甲状腺疾患の治療を行い、2021年からは内科副科長を務め昨年末に退職しました。今も毎週水曜日に隈病院で外来を担当しています。

なぜ明石を開業地に選んだのですか?

甲状腺専門のクリニックは、大阪や西宮、宝塚にはあるのですが、神戸から西側の地域には専門のクリニックがなく、そして甲状腺を専門とする医師もとても少ないのです。そうした背景があり、神戸の隈病院に行くには遠く通院の負担が少なからずある神戸以西の人たちが通いやすいように、明石で開業しようと決めたわけです。ここはJR神戸線と山陽電鉄線の駅が近いので、通院に便利な立地でもありますよね。

甲状腺の疾患は女性が多いと聞きました。発症しやすい年齢はありますか?

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック2

確かに甲状腺の疾患は女性が圧倒的に多いですね。甲状腺に限らず自己免疫の病気は女性の方がなりやすい傾向があります。当院にいらっしゃる患者さんもほとんどが女性の患者さんですが、まったく男性にないわけではありません。また、甲状腺疾患の発症年齢は産後や更年期の頃が基本的には多くなりますが、思春期から60歳くらいまでが発症しやすい年齢と考えていただければと思います。

こちらではどんな検査が受けられるのですか?

基本的には、血液検査で甲状腺ホルモンや抗体などから甲状腺機能を調べていくほか、甲状腺の超音波検査を行っていきます。場合によっては、甲状腺の腫瘍が良性か悪性かを鑑別していくために細胞診を行うこともあります。血液検査については院内で結果の確認が可能ですので、細胞診以外については、当日に検査結果をお伝えするようにしています。

豊富な経験と知識による専門性の高い診療でサポート

甲状腺の代表的な病気について教えてください。

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック3

甲状腺は喉仏のすぐ下にあり、甲状腺ホルモンを作り出す機能があります。その甲状腺ホルモンには体の代謝を調整していく大切な役割があり、細胞の代謝を盛んにして交感神経を刺激するほか、成長や発達を促進するなど、生きるために不可欠なホルモンなんですね。その甲状腺ホルモンを作る働きに異常が起きることで、病気が発症することになります。例えば、甲状腺ホルモンが多く作られ過ぎるとバセドウ病、逆に少なすぎる場合は橋本病とも言われる慢性甲状腺炎が代表的なものでしょう。

ほかの病気と症状が似ているので、間違えられることもあるとか。

甲状腺ホルモンが多すぎると新陳代謝が高くなりますので動悸や息切れ、手の震え、発汗、疲れやすい、よく食べるが体重が減少するなどの症状が現れますし、逆に甲状腺ホルモンが少なすぎると、疲労感やむくみ、寒い、乾燥肌、便秘、食欲がないのに体重増加、そして月経異常などの症状がみられます。これらの症状は、どれか一つは心当たりがありそうな一般的な症状で、元気がないことでうつ病に間違われたり、体が火照って汗が多く出ると更年期障害に間違われることもあります。体重が増えたり、コレステロール値が上がると「太ったな」と思いがちですしね。自律神経失調症や心臓病、腎臓病、肝臓病、糖尿病、認知症などに間違えられることも多いです。

甲状腺が専門の先生に診てもらうメリットはなんでしょう?

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック4

甲状腺を専門とする医師は多くはありません。そのため当院にも地域のクリニックや明石医療センターなどからの紹介で来院される方が多いです。甲状腺専門の医師が診るメリットとしては、一番は甲状腺疾患の診療において経験値が高く、知識も豊富ということでしょう。甲状腺の検査や診断、治療を得意としていますので、患者さん一人ひとりに合わせた治療の提案が行えるでしょう。また投薬治療においても、甲状腺ホルモンの値など状態は月単位で変わっていきますので、患者さんの状態に合わせて2~3ヵ月後を見すえて薬を選び、投与量を決めていく必要があるため、経験値が生かされると思います。

気になる症状があり不安な人は、気軽に相談を

日々の診療で心がけていることを教えてください。

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック5

遠方から来られる患者さんも多いですし、甲状腺の病気は長期的な治療になることも多いため、検査結果を当日にお知らせできるようにするなど配慮し、なるべく通院の回数を減らせるようにしています。また、数ヵ月単位で処方したお薬が合っていたかを確認していきますので、患者さんに合わせて投薬期間を調整をするなどの工夫もしています。日頃の診療では、患者さんの考えを大切にした上で、できるだけ患者さんが選択しやすいようにいくつか治療方法をご提案して、納得していただいた上で治療方針を決めていくようにしています。そのためにも、患者さんにはわかりやすく丁寧に説明をするよう心がけています。

毎日お忙しいと思いますが、仕事の疲れはどのようにしてリフレッシュしていますか?

週に一度は隈病院での診療も行っていますので、開業してから休みという休みはほとんどないかもしれませんね。隈病院に勤務していた昨年末までは、神戸の自宅から隈病院までの9キロを自転車通勤していまして、帰りは北野からまやビューラインや六甲ケーブル線のほうまで、山を自転車で上ったり下ったりしながら走って帰っていました。週に1回は自転車ではなくランニングで通勤していましたしね。あと、新型コロナウイルス感染症が流行する前まではOBとして大学の柔道部の練習に参加していました。学生に「お父さんと同じ年齢です」など言われながら(笑)。また時間ができたら、ロードバイクなどで楽しみたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

工藤工院長 くどう甲状腺クリニック6

甲状腺の病気の症状は誰しも心当たりがあるような症状が多いこともあり、「更年期障害かな」「気のせいかな」と自己判断しがちです。当院にも、他院からの紹介で来院される方のほかに、インターネットの情報やテレビで甲状腺疾患についての放送などを見て、「言われている甲状腺の症状に心当たりがある」と相談に来られる方も多くいらっしゃいます。その場合多くの人は甲状腺の病気ではなかったりもするのですが、中には病気が見つかる人もいます。甲状腺の病気は血液検査や超音波検査をしたらすぐにわかるものが多いので、何か気になる症状があって「甲状腺の病気かな……」と不安に思われているのであれば、気軽に専門の医師に相談することをお勧めします。

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