諦めていた大人も、子どもも
手厚い病診連携のもと行う斜視手術
白木眼科医院
(岐阜市/名鉄岐阜駅)
最終更新日:2026/06/22
- 保険診療
両目の目線がずれる斜視。斜視になると、見た目の印象だけでなく、物が二重に見える、立体感がつかみにくいといった視覚の不具合が生じ、日常生活の質が低下してしまう。子どもは視力低下や視力の発達に支障を及ぼす可能性もある。そうした悩みを改善する選択肢の一つが斜視の手術だ。目の筋肉を縮めたり、位置をずらしたりしてバランスを整えることで、両目の視線を合わせ、自然な見た目と健やかな視機能を取り戻すことをめざすという。「斜視は手術で改善が期待できることをまず知ってほしい」と語るのは、日本眼科学会眼科専門医で斜視治療のエキスパートである「白木眼科医院」の白木幸彦院長。手術は事前検査から始まり、精密な位置調整や術後の経過観察まで慎重に進められる。同院の斜視手術の特徴や治療の流れについて白木院長に話を聞いた。
(取材日2026年5月25日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q斜視の手術で痛みは伴いますか?
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A
斜視の治療には、主に3つの方法があります。プリズム眼鏡、見込める効果が数ヵ月と一過性のボツリヌス製剤注射、そしてズレが大きい場合の手術です。手術は残念ながら多少の痛みは伴いますが、十分な麻酔によって、術中に飛び上がるほど激しく痛むようなことはありません。ただ、緊張して体がこわばると、どうしても痛みを感じやすくなってしまいます。そのため、私は手術中に患者さんが不安にならないよう、常に積極的なお声がけを徹底しています。リラックスしていただけるよう、時には趣味のお話などをしながら、話術で緊張を和らげていきます。
- Qこちらでは大学病院などと連携して斜視手術を行っているとか。
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A
私は今も岐阜大学医学部附属病院で斜視の外来を担当しており、全身麻酔が必要な手術の際は、同病院で私自身が執刀できる体制を整えています。また、大人の斜視は脳が原因の場合もありますが、当院は長良医療センターと連携し、すぐにMRI検査の予約が取れます。しかも、その日のうちに私が結果を見て診断できるため、何日も不安なまま過ごす必要はありません。局所麻酔で済む手術は当院で行いますし、逆に大学病院からこちらへ紹介されることもあります。大学病院でも当院でも、常に同レベルの高度な診断ができるのが当院の強みです。
- Q手術の際、局所麻酔・全身麻酔はどのように決まるのですか?
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A
麻酔の選択は年齢が大きく関係します。小学生くらいまでの小さなお子さんは全身麻酔一択ですが、大人の場合は局所麻酔がメインとなります。当院では、それぞれのメリットとデメリットをしっかり説明した上で、最終的にはご本人の判断で決めていただくスタンスを取っています。ただし、複雑な手術になりそうな場合や、痛みが強く残りそうな場合は、大人の方でも全身麻酔をお勧めすることがありますね。局所麻酔であれば、当院での日帰り手術が基本となり、素早い対応が可能です。一方、全身麻酔は岐阜大学医学部附属病院の手術室を利用するため、手術までに少しお時間をいただく場合もありますし、基本的に入院が必要となります。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1手術の必要性を判断するための診断
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斜視の有無や状態は、目視やさまざまな検査で確認。子どもの場合、奥行きを感じる立体視がうまく働かなくなり、目の発育に影響が出そうなときは、将来のために早めの手術が推奨される。大人はものが二重に見える症状や、見た目のコンプレックスを解消するために手術を勧めることが多いが、原因次第では経過観察で治ることもある。医師が検査から診断、選択肢を提示してくれるので、最終的な手術の決定は医師と相談して決定する。
- 2手術についての案内
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手術の前に、医師が模型を用いて筋肉の動かし方を視覚的にわかりやすく説明してくれる。「斜視手術は眼科手術の中でも難易度は低いため、過度な不安は不要です」と白木院長。患者からは痛みや社会復帰の時期への質問が多く、術後の痛みは全身麻酔・局所麻酔を問わず1〜2日程度続く。また、上下と左右のズレは別々に手術する必要があるため、2回以上の手術を計画して臨む患者もいるそうだ。
- 3手術に関する注意点
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手術当日の注意点は特にないが、術後は片目が開けられない状態になるため、車の運転等は避けたほうが良い。移動には公共交通機関やタクシーが適している。手術時間は処置する筋肉の数で変動し、斜視のズレ幅が大きいほど触る筋肉が増えるので時間がかかる。筋肉1つにつき20〜30分が目安で、早い人は20分、ズレ幅が大きい人は1時間かかることもあるが、全体としては40〜50分で終了することが多いそうだ。
- 4手術の実施
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斜視手術は目の筋肉を処置するため、目を横に向けて動かないよう固定して行う。患者側で気をつけることはほとんどなく、気楽に構えていれば良い。同院での局所麻酔の場合は、医師と会話を交わしながら音楽の流れる空間で手術を進めていく。患者の好みに合わせた音楽をかけてくれるため、リラックスして臨めるのが特徴だ。週末の予定といった雑談や趣味の話で緊張を和らげてくれる対応は、経験豊富な医師ならではといえる。
- 5手術後の流れと定期検査
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全身麻酔の場合、当日は入院となるが、局所麻酔なら手術後そのまま帰宅できる。翌日以降は特別な注意点や安静の必要はなく、普段どおりに目を動かしたほうが良い。パソコンやスマホの使用も問題ないが、痛みがある場合は無理のない範囲で過ごす。手術の結果は1週間程度で現れ、翌日、10日前後、1ヵ月後を目安に再受診する。何より患者自身が「見た目」に満足しているかが大切である。

