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川村 一太 院長の独自取材記事

川村内科ハートクリニック

(岐阜市/西岐阜駅)

最終更新日:2022/04/13

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西岐阜駅から車で約5分、2021年10月にオープンしたばかりの「川村内科ハートクリニック」はふれあい会館西交差点のすぐそば、清潔感のある白い建物が目印だ。院長を務めるのは、内科・循環器・核医学を専門分野とする川村一太先生。これまで国立国際医療研究センター、岐阜大学医学部附属病院、岐阜ハートセンターなどで活躍してきた心臓のスペシャリストである。ベテランドクターでありながら、おごることのない穏やかで優しい人柄が印象的。専門性の高い循環器医療を追究しながら、身近なホームドクターとして地域に頼られる存在になりたいという川村院長に、開業に至った経緯や今後の展望について聞いた。

(取材日2022年2月1日)

心不全を抱える患者の、地域における受け皿に

ご開業された理由を教えてください。

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地域に住む心不全を抱える患者さんが、日常を安心して過ごせる力になりたいと思ったからです。心不全は勤務医時代から診療に力を入れている病気の一つで、薬の分量の調整なども極めて繊細に行う必要があります。日常的に管理するには、専門知識を持つかかりつけ医の存在がとても大切だと感じていました。現実として、病院に通う患者さんは、遠方にお住まいで移動手段がないなど、いろいろな事情をお持ちです。そのような場合、お住まいの地域のかかりつけの先生にお任せすることになりますが、心臓の専門でないと重症の患者さんを管理するのはかなり難しいといえます。それから患者さんの数も多いので、病院だけでは診療を賄いきれない現状も。このような背景から、開業医として受皿側に回ったほうが役に立てるのではと考えました。また心臓分野の病診連携も全国的にも少ないので、岐阜ハートセンターと連携してモデルケースをつくれたら良いなと思っています。

どんな患者さんがいらっしゃいますか?

岐阜ハートセンターに勤務していた頃に受け持っていた、循環器疾患の患者さんはもちろん、当院の街の周辺には内科が少なかったことから、風邪や腹痛など一般的な内科疾患の患者さんも多くいらっしゃいます。たまに「風邪や腹痛などでも診てもらえますか?」とお問い合わせをいただきますが、もちろん循環器疾患以外のご相談も大歓迎です。専門分野に限らず、地域の方にちょっとしたことで頼っていただける「町医者」としての役割も担っていきたいと思っているので、何でもお気軽にご相談くださいね。

医師になったきっかけと専門分野に進んだ理由を教えてください。

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私は岐阜県関市の出身で、父は内科の開業医という環境で育ったためか、物心ついた頃から後を継ぎたいという思いがありました。私が大学生の時に父が亡くなり、閉院してしまったので、残念ながら後を継ぐことはできませんでしたが……。父はいわゆる「町医者」で、子どもの私の目から見ても、地域の方々に信頼されていたと思います。そんな父の影響からか、内科医になりたいと思ったことがこの道に進んだ理由です。そして大学卒業後に東京の病院に入職し、研修でさまざまな診療科を経験し、循環器内科を専門にしようと決めました。心臓や血管などを診る循環器内科は、直接的に「生きる、死ぬ」に関わります。医師になったからには、そこで役立つ仕事がしたいと思ったのです。病院では救急にも携わり、その瞬間の判断が生死を分けるというプレッシャーもありましたが、性格的に向いていたと思います。開業した現在も、やりがいを持って診療しています。

心臓の専門家として質の高い循環器医療を追究

大学病院や循環器専門の医療機関で活躍されてきたそうですね。

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医師になった当初は先進の医療を学びたいと思い、岐阜大学卒業後に東京の国立国際医療研究センターに入職しました。全国的に知られる先生が近くにいる環境は大いに学びがあり、自信にもなりましたね。いずれは地元に帰ると決めていたので、5年ほどで岐阜大学に戻り、アメリカ留学も経験しました。特に注力してきたのは心不全と、心臓の超音波検査など体に負担の少ない診療です。そのため、2015年からは心臓の診療の前線で経験を積もうと岐阜ハートセンターに勤務。同院では心不全部門と心臓リハビリテーション部門の責任者となり、医師や看護師、検査技師、薬剤師など多職種からなる心不全チーム・心臓リハビリチームをつくりました。その目的は2つで、1つ目は適切な運動による心臓の機能回復、2つ目は食事や血圧、体重などの緻密な管理で全身状態を保つこと。近年、自宅での生活管理が重要とわかってきたので、そこも含めチームで診療にあたりました。

注力されてきたという心不全は、特に専門性の高い領域ですね。

心不全というのは病名ではなく、心臓が弱っているせいで、肺に水がたまったり、足がむくんだり、息が切れたりするという病状です。原因は心筋梗塞、不整脈などさまざまですが、どんな原因であっても大切なのは、患者さんが「入院しない」ように管理すること。入院すると寿命に影響を与える可能性があることがデータによって明らかになっているからです。そのためには患者さんご本人とわれわれ医師、両者の努力が必要です。一般的に多くの病気は医師が診て、治療して、薬を出して、患者さんが飲めばうまく進んでいくものです。しかし、心不全の分野は患者さんの生活スタイルまで管理しないとうまくいきません。心臓カテーテルなどの外科手術が成功して、なおかつリハビリや服薬治療を行った上で、患者さんが食事制限をして、適度な運動をする。これらすべてが管理できなければ入院するリスクが高い。ここがほかの病気と違うところです。

こちらのクリニックの強みについて教えてください。

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循環器の専門家として質の高い診療をご提供できると思っています。先進の機器も導入していますので、大規模病院と同レベルの専門的な検査も可能です。例えば心臓の超音波検査の場合、大きな病院だと初診で病気の疑いがあった際の再検査は数日後といったケースが多いですが、当院はその日のうちになるべく検査を行い、必要に応じて岐阜ハートセンターで診てもらうなど、迅速な対応ができます。まだ開業したばかりですが、将来的には往診など在宅医療にも力を入れていきたいですね。地域のニーズは高いと思いますし、父のように地域の方に頼られる存在になるのが私の理想ですから。

一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療にこだわる

診療の際に心がけていることは何ですか?

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患者さんの話をよく聞くことです。医師になって20年以上になりますが、ほぼすべての患者さんが不安に思う時は医師が「説明をしてくれない」「話を聞いてくれない」「相手にしてくれない」に集約されると感じています。提供されている医療に不満があるというよりも、医師の診療に対して納得感がないのです。ですから特に初診では、多くの時間をかけてお話しするように心がけています。まずは「優しそうな先生だな」「ちゃんと話を聞いてくれそうだ」と思ってもらうことが信頼関係への第一歩だと思います。

では、医師としてのモットーは何ですか?

一人ひとりの患者さんにとって「何が最適か」を常に考えることです。寝たきりの方、医療費にお悩みの方、独居の方、家族のサポートがある方では、同じ病気であってもゴールが違います。「最適」とは、患者さんの生活環境にも配慮したオーダーメイドの治療を提供することです。例えば、昼間一人きりで家にいる認知症の方に、昼食後の薬を処方するのは、「最適」とは言えません。そのため初診では必ず「自宅は平屋か2階建てか、昼間に家族はいるか、誰が食事を作ってくれるか、経済状態はどうか」など、詳しくご自宅の環境や生活状況についてお聞きします。信頼関係を築くためにも、コミュニケーションを何より大切にしています。

読者にメッセージをお願いします。

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「慢性的に手や足がむくんでいる」「よく息がきれる」という方、病院に通ってはいるものの「年齢のせいじゃない?」などと診断され、なかなか症状が回復しないという方は、原因を突き止めることで改善への道筋が立てられるかもしれませんから、ぜひ循環器を専門にする医療機関で検査・治療を受けることをお勧めします。もし当院にご相談いただけたら、丁寧に診療させていただきます。また、「健康診断で引っかかったけれど、大きな病院は敷居が高い」と感じている方にも来ていただきたいですし、風邪や腹痛、下痢など日常的な病気にかかった方もお任せください。頼りがいのある「町のかかりつけ医」として、しっかりとお話を聞かせていただきます。

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