親知らずは痛みも少なく抜歯可能
できれば30代までに検討を
本八幡TaCファミリー歯科
(市川市/本八幡駅)
最終更新日:2024/08/06


- 保険診療
親知らずについて悩みを抱えているならば「親知らずの抜歯を得意とする町のクリニックを頼るというのも一つの方法です」と語るのが「本八幡TaCファミリー歯科」の馬場達也院長だ。現在は歯科用3DCTなどを備えるクリニックもあり、親知らずの抜歯に必要な検査も院内で一通り対応可能なことも多いだろう。それでいて次回予約までの時間は短く済む傾向にあるため、結果的に治療期間の短縮にもつながる。手術に関してもさまざまな難症例にあたってきた歯科医師ならば引き出しも多いだろう。横向きや斜め向きに生えていたり、埋没していたり、多種多様なケースを診てきた馬場院長に、親知らずの特徴とその抜歯について、詳しく教えてもらった。
(取材日2024年3月12日)
目次
親知らずは40代以降に骨との癒着が進み、より抜歯が難しくなるケースが多いのでできるだけ早めに相談を
- Qどんな親知らずも抜くべきなのでしょうか。
-
A
▲さまざまな症例を診て経験豊富な馬場院長
いいえ、正しく生えていて上下がきちんと噛み合っている親知らずならばわざわざ抜く必要はありません。一方、周囲の歯に悪影響を及ぼしていると判断される場合は、抜歯が必要です。問題のある親知らずを放置していると、すぐ手前にある第二大臼歯も虫歯になりやすいですし、周囲の歯周病が進行してしまうことも少なくありません。近年、日本人の顎はどんどん小さくなってきていて、下の親知らずが生えるスペースが明らかに足りない方も増えています。たとえ痛みはなくても、心当たりがあればできるだけ早く歯科医師に相談するようにしてください。
- Q手術が難しい親知らずとはどのようなものですか。
-
A
▲難しい症例にも対応、丁寧な説明も心がけている
例えば、横向きや斜め向きに生えている・生えようとしている親知らずは難症例といえるでしょう。歯茎の一部を切開して、歯を砕いたり、骨を削ったりして抜歯することもあります。それだけ聞くと怖いと思う方もいて当然ですが、当院では切開はできるだけ小さく、麻酔もひと手間多くかけて「痛みの少ない治療」をモットーとしているのでご安心ください。また、年齢を重ねるほど歯と骨の癒着が進んでいくため、若いうちならば簡単に処置できたはずの親知らずなのに、骨を大きく削らなければいけなくなってしまうこともあります。いずれは抜かなければいけない親知らずがあるならば、できれば30代までに処置しておくのがお勧めです。
- Q親知らずはどの段階から抜歯できるのでしょうか。
-
A
▲痛みの少ない治療をモットーとしている
基本的に少しでも歯の頭が顔を出しているならば抜歯は可能です。最悪、すべてが歯茎に埋まっていても抜歯できないこともないので、適切なタイミングを逃さないようにしてください。例えば、矯正治療をしている最中に生えてきた場合、親知らずに押されて元の歯列に戻ってしまうこともあるので注意が必要です。逆に矯正治療をしているからこそ親知らずを残したほうがいい場合もあります。もちろん、大前提として問題がない親知らずに限りますが、矯正のために第一小臼歯や第二小臼歯を抜いた時、親知らずは一番奥の歯として使用することもできるんです。
- Q町のクリニックで親知らずを抜歯するメリットを教えてください。
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A
▲地域密着のクリニックだが、機器設備も豊富な同院
大学病院などは次回予約が2ヵ月後、3ヵ月後というペースで治療が進むことがほとんどです。初診、検査、抜歯というプロセスは必須なので、患者さんが思い立ってから抜歯が完了するまで半年がかりというのも珍しくありません。一方、当院では町のクリニックとはいえ歯科用3DCTなどの検査設備も備えていますし、予約枠さえ空いていれば当日検査からの抜歯も可能です。抜歯後に帰宅してから腫れや痛みが出ても、気軽に再度ご来院いただくことができるのも地域密着型クリニックならではのメリットといえるでしょう。
- Q親知らずを移植する「自家歯牙移植」も行っているそうですね。
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A
▲どんな状態でも、まずは気軽に相談してほしいと話す院長
自家歯牙移植とは、抜歯した自分の歯を口腔内の別の場所に移植するという治療法です。当院では抜歯した親知らずを第一大臼歯や第二大臼歯に移植するという手術も行っています。ただし、親知らずと移植したい場所に生えていた歯の形状が似ていること、親知らずが虫歯や歯周病に罹患していないこと、口腔内が清潔に保てていることなどが条件です。5年、10年と使えるケースもありますが、インプラントのように半永久的に使う目的のものではない点に注意してください。いずれはインプラントを視野に入れつつ、まずは自家歯牙移植から試してみるという選択肢もあるので、ぜひご相談いただければと思います。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。