馬場 達也 院長の独自取材記事
本八幡TaCファミリー歯科
(市川市／本八幡駅)
最終更新日：2024/04/02
本八幡駅南口から徒歩3分の「本八幡TaCファミリー歯科」。大型ディスカウントショップの1階という便利な場所に、2021年に馬場達也院長が開業した。これまで、街のクリニックでインプラントや親知らずの抜歯などさまざまな経験を積んできた馬場院長は、近隣住民の幅広いニーズに対応しているが、すべての診療において「自分が患者だったら」を忘れない。患者と向き合う時に何を大切にしているのかなど、詳しく話を聞いた。
（取材日2024年3月12日）
21時まで幅広い診療。インプラントにも強み
まず、歯科医師を志したきっかけや開業までの経緯をお聞かせください。
子どもの頃、痛い虫歯を父が治療してくれたことがありました。歯科医師として働く父の姿が格好良くて、自分も同じ道に進みたいと思ったのが最初のきっかけですね。念願叶って大学に進んだ後は、自分の城を構えてやっていくタイプだと自覚もあったので、研修医の頃から開業を見据え、そのために何が必要なのか逆算しながら研鑽を積んでいきました。矯正歯科を専門とするクリニックに3年ほど勤務した後に、インプラントセンター出身の院長のもとで修行。そこでは、インプラントはもちろん、親知らずの抜歯に関しても非常に多くの症例を経験することができました。いよいよ開業という時に本八幡を選んだのは、たまたま知人がここを紹介してくれたからです。たまに通りかかる程度の場所でしたが「活気のある良い街だな」と思っていたので開院を決めました。
クリニックの特色を教えていただけますか。
2021年10月4日のオープン以来、駅から近い大型ディスカウントショップの中にあるということもあり、子どもからご高齢の方まで近隣のさまざまな方に通っていただいているクリニックです。お買い物のついでに「午後の予約をお願いします」と立ち寄る方などもいるのですが、予約をお断りすることは基本的にありません。平日は21時まで、土日祝日も17時まで診療しているので、会社帰りや学校帰りに通院している方も多いですね。患者さんの訴えは多種多様で虫歯や歯周病、入れ歯などの一般歯科から、矯正歯科、審美歯科、インプラント治療、埋伏歯の抜歯など専門的な診療に至るまで、口の中のあらゆる症状とお悩みに幅広く対応しています。なかでも、最近力を入れているのがインプラント治療と「痛みの少ない治療」ですね。
まず、インプラント治療に関して詳しく教えてください。
欠歯を補うための方法としては入れ歯やブリッジなどもありますが、インプラントには自分の歯と同じ感覚の噛み心地をめざせるという大きなメリットがあります。患者さんの生活の質を向上させるためには必要な選択肢だと考え、勤務医時代に中心に学んできたことのひとつです。ただ、手術は1時間程度必要でコストもかかるなど患者さんに負担が少なくないのも事実なので、無理にお勧めすることはありません。埋入後も2〜3ヵ月に1度はメンテナンスしていく必要もありますが、ケアしていくことが長く使用するためのポイントになります。私は、訪問診療をしていた頃もご高齢の方のインプラントを数多く管理してきましたし、当院では骨が少ない方などインプラントが難しいとされる方にも対応しているので、ぜひご相談ください。
患者の立場になって「痛みの少ない治療」にこだわる
次に「痛みの少ない治療」についてお聞かせいただけますか。
「痛みの少ない治療」に関しては学生時代からこだわりを持って学んできました。歯学部では生徒同士で交互に患者役になる相互実習というものがあるのですが、その時に麻酔注射の痛さをしみじみ実感したのがきっかけです。研究を重ねた結果、表面麻酔と注射麻酔の間に、噴射式の麻酔装置を取り入れるというメソッドにたどり着きました。昔はよく使われていた装置なのですが、すでに廃盤になっているので、今でもこのプロセスで麻酔を行っているクリニックは少ないでしょう。ただ、このひと手間があることで痛みの軽減を図れるので「歯がズキズキしているところに、さらに痛い治療を受けるのは嫌だ」という方も、ほんの少しの勇気を出して来ていただければと思います。
親知らずの抜歯も強みとしているそうですね。
勤務医の頃、ほぼ毎日、親知らずの抜歯をしていたこともあり、気づいたら一番得意な治療になっていました。難しい症例も数多く経験してきたので、当院でも横向きや斜め向きに生えている親知らず、半埋伏歯はもちろん完全埋伏歯などにも対応できます。歯茎の切開が必要な場合も最小限にとどめるようにしているのでご安心ください。親知らずの抜歯においても「痛みが少ない治療」を心がけているのは言うまでもありません。中には、難しい親知らずの上に歯科恐怖症という二重の苦しみをお持ちの患者さんもいますので、そういった方たちが安心して治療に臨め、そして喜んでいただけるよう、これからも努めていきたいですね。
診療において大切にしていることは何ですか。
「もし自分が患者さんの立場だったら」と、診療中に何度も自問自答するようにしています。自分が診察台に座っている側ならばどんな治療を受けたいのかというのはもちろん、「こんな説明で納得できるだろうか」という点にも注意していますね。わかりやすい説明のために活用しているのが口腔内カメラです。例えば、エックス線写真で「大きな虫歯があります」と言われても、言葉だけで「こんな治療をしました」と説明されてもピンと来ませんよね。でも、口腔内カメラならば、治療前に歯のどこに虫歯があって、治療後にどうなったかをその場でお見せすることができます。患者さんにとって「何をされたのかわからない」という状況をなくし、お互いの信頼関係を深めていくためにも、口腔内カメラを活用しています。
一時の出会いから一生の担当歯科医師をめざして
今後の展望についてお聞かせください。
現在、妻が院長を務める分院が和光市にありますが、さらに7月に南大沢にももうひとつ分院を増やすことを予定しています。「いくつも開院してどうするの？」と同級生たちにからかわれるのですが（笑）、大きく展開したいというような野望はないんです。今回もたまたま、仲の良い友人が独立を考えていて、それなら一緒にやろうかということになっただけで。今ではアルバイトも含めたら約60人のスタッフがいますが、昔からのメンバーと新しく入ってきた人が仲良くしている姿などを見た時は、何よりもうれしいですね。これからも大切な仲間たちと同じ思いで診療にあたり成長していきたいと思っていますが、すべてのスタッフが集まるのもなかなか難しいので、動画配信などで自分がどのように歯科診療において挑戦を続けているのかなど伝えていきたいです。
お忙しい毎日ですが休日はどうお過ごしですか。
動画編集などをして過ごしていますね。撮影は妻が担当してくれることもありますが、編集はもっぱら僕がやっています。動画を撮影する際、最初は緊張してうまく話せなかったのですが、今はずいぶん自然に話せるようになりました。動画作成を通じて話す力が磨かれ、患者さんに説明をする際にもまず結論から順序立ててお話しできるようになったなど、普段の診療においてもプラスになっていますね。また、動画を使えば目の前の患者さんだけではなく、遠くの方々にも情報を発信することも可能です。正しい歯科知識を多くの方に知っていただくためにメディアをどう有効活用できるのか、これからも挑戦して行きたいと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
歯科医院を訪れる方は、それぞれに目的をお持ちです。「詰め物がとれたので治したい」「痛い親知らずを抜きたい」などのお困りごことを、できるだけ早く解決するためにあらゆる手段を尽くします。その上で、口腔内全体の健康のためにどのような治療が必要なのか計画を練っていくというのが当院のポリシーです。インプラント、セラミック、矯正など自費診療のメニューも豊富ですが、無理にお勧めすることはありません。あくまでも、患者さんが「いいな」と思った治療を提供していくことを軸としています。最初は「一時」の痛みなどがきっかけだとしても、「一生」にわたって歯の健康を見守らせていただくのが願いです。長期的なアドバイスができるかかりつけ歯科医師を探している方も、ぜひ一度、いらしていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正／22万円～88万円、インプラント治療／33万円～49万5000円（症例や素材によって異なる）、審美歯科（セラミック・ジルコニアのかぶせ物）／治療費用3万8500円～13万2000円／1本（素材・症例によって異なる）、ホワイトニング／2万7500円～5万5000円（方法・症例によって異なる）
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。
