会社に行きたくない、仕事が怖い
そんな悩みに応える丁寧な診療
みどりの森メンタルクリニック成城
(世田谷区/成城学園前駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
働いている人なら誰でも一度は、今日は会社に行きたくないな、と思うことはあるはずだ。ただそれが毎日続き、過度のストレスで心が押しつぶされ、その結果、休職せざるを得なくなることも考えられる。このように精神的要因で会社に行けなくなった人や仕事がつらいと悩んでいる人のサポートに力を注いでいるのが「みどりの森メンタルクリニック成城」だ。河村武人院長は、「心の癖を患者さんご本人が理解して、どのように対処すればよいかを知ることが大切です」と話す。具体的にどのようなサポートを行っているのか、診療の特徴などについて話を聞いた。
(取材日2021年9月13日)
目次
心理検査によって一人ひとりの特性を理解し、それに適した対処方法をアドバイス
- Q会社に行けない、行きたくない時はどうすればよいのですか。
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A
▲早めに心療内科医や精神科を受診して相談してほしい
まず人は何のために仕事をするのか考えてみましょう。それは「昼間の居場所」を得るためだと思います。昼間は自宅以外の場所で過ごし、夜は自宅でリラックスする、オン・オフの切り替えが大切で、その居場所確保のために仕事をするのです。昨今の在宅勤務によってそのことを実感した人も多いかもしれません。もし会社に行きたくない、仕事に行くのがつらいなどと感じたら、早めに心療内科や精神科を受診して相談するようにしましょう。医師と話をするだけで何らかの解決策を得られて、1回の受診で済む場合も多いと思うのです。今では心療内科や精神科のハードルは高くはありませんので、お気軽にご相談ください。
- Q心療内科や精神科を受診した後うまく社会復帰できるか不安です。
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A
▲何が影響しているのか患者とともに掘り下げていくと話す河村先生
心療内科や精神科での診療は、今、お話した昼間の居場所、元の場所に戻れるようサポートすることが基本です。なぜ会社に行けなくなったのか、何が影響しているのかを患者さんとともにしっかり掘り下げていきます。その一つとして、その人の特性、言い換えれば心の癖があるかもしれません。当クリニックでは心理検査を活用して、その人の心の癖を探り、これからどのように対処すればよいか、一人ひとりの特性に即しながら考えていきます。薬物療法も対症療法として必要ですが、薬だけに頼らず患者さんの特性を分析しながらオーダーメイドの治療を行い、患者さんの社会復帰をめざしていきます。
- Qこちらではどのような相談に乗ってくださるのでしょうか。
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A
▲患者一人ひとりに合わせ、丁寧にヒアリング
仕事に行きたくない、会社に行こうと思うと吐き気がする、会社のことを思うと涙が出てくる、夜眠れない、食事が喉を通らない、理由もなく息苦しく感じたり動悸がする、誰かが悪口を言っているように感じるなど、どんな悩みでも相談に応じています。疾患名などでいえば、不眠症、うつ病、適応障害、発達障害、自律神経失調症、パニック障害、双極性障害、統合失調症、心的外傷後ストレス障害といったものに対応しています。何か異常を感じたらできるだけ早く受診することをお勧めします。早期であれば治療期間も短くて済み、予後も良くなることが期待できます。また、医師の診察の後、必要であればカウンセリングを受けることも可能です。
- Q心理検査の位置づけや内容について教えてください。
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A
▲検査だけでなく、患者へのフィードバックが重要
心理検査は、その人の心の癖についてご本人が理解するために行います。心理検査には、ロールシャッハ・テストやPFスタディに代表される人格検査、知能検査、認知検査などがあります。中でも当クリニックでは社会復帰の参考になるWAIS-IVという知能検査を重視しています。言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度といった4つの能力群を指数で表わし、その指数からIQが算出されるというものです。この結果に即して、こういう状況になった時はこのように対応するといい、このように行動したほうがいいということをアドバイスしています。単に検査して終わりではなく、患者さんへのフィードバックこそが重要と考えています。
- Q治療を受ける上で患者本人や家族が気をつけることはありますか。
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A
▲まずは患者本人が焦らないことが大切と話す河村先生
まずはご本人が焦らないこと、またご家族など周りの人が焦らせないことが大切です。回復していく過程ではその時期によって対応が異なりますので、その点についての理解も必要です。例えばうつ病の場合、最も症状が激しい急性期には、何もせずに休ませることと薬物療法が必要不可欠です。1~2ヵ月後、少し回復してきた時期は、規則正しい生活を送ること。この時期はご本人やご家族が焦りやすくなるので注意が必要です。その後、落ち着いてきたら、環境調整や心理検査、場合によってはリワークプログラムなどを受けて社会復帰につなげていきます。