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中林 洋平 院長の独自取材記事

ひふみるクリニック

(堺市中区/初芝駅)

最終更新日:2023/12/21

中林洋平院長 ひふみるクリニック main

南海バス北野田線の大野芝バス停からすぐの「ひふみるクリニック」は、2021年の開業以来あらゆる世代が皮膚に関する相談に訪れる、地域の頼れるクリニックだ。湿疹から慢性・難治性の疾患はもちろん、髪や爪の病気にも対応しているが、中でも日本形成外科学会形成外科専門医である中林洋平院長が得意とするのは形成外科や美容外科の診療。「考えなくても手が勝手に動くほど研鑽を積んできた」と迷いなく言い切る姿からは、総合病院や大学病院で数多くの手術を担当してきたからこそ得た自信があふれる。中林院長にこれまでの経歴はもちろん、注力する眼瞼下垂手術へのこだわりなど、詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2023年9月7日)

形成外科の専門家として眼瞼下垂症の治療に注力

開業以来、多くの患者さんが来院されているそうですね。

中林洋平院長 ひふみるクリニック1

うれしいことに、想像していた以上に多くの患者さんが来てくださっています。当院は形成外科、美容外科、美容皮膚科の診療を中心に行っていますが、中でも注力しているのが、上がりにくくなったまぶたを治療する眼瞼下垂症の日帰り手術。ほかの相談でいらした方が、院内のパンフレットやモニター画面を見て「自分も眼瞼下垂症では?」と相談されることもありますし、インターネットなどで私の経歴や過去の手術歴を確認して遠方からも来院される方もいるようです。2021年6月の開業時から2023年8月までの期間で、眼瞼下垂症の手術件数は2431件に上ります。 手術は小さなものでも怖いものだと思いますし、目の周囲を触る手術だけに術後の不安もあるはず。それでも選んでいただいたのであれば、その思いに応えなければと思っています。

眼瞼下垂症とはどのような病気ですか?

まぶたを上げようとしても上がらなくなる病気です。目が十分に開かなくなるため、まぶたが瞳孔と呼ばれる瞳の中心の一部にかぶさり「眠そう」に見えたり、物が見えづらくなったりします。最近は、スマートフォンで撮った写真を見て気づく方もいますね。また、見えづらさから目を大きく開けようとするので、おでこにしわが寄るだけでなく、力を入れ過ぎて頭痛や首の痛みを引き起こす場合もあります。原因のほとんどは加齢によるもので、40~50代になるとまぶたを上げる筋肉が弱まり、罹患する方が増えます。また、ハードコンタクトレンズを着用する方や目をこする癖のある方、白内障などの手術がきっかけになることもあります。ただ、気になっても「どの診療科を受診すればいいのかわからない」と、放置されるケースも多いので、まずは知っていただくために院内で積極的に情報提供を行っています。

手術を希望する人が増える中で、工夫していることがあれば教えてください。

中林洋平院長 ひふみるクリニック2

例えば、より多くの患者さんに対応するため13時から17時半まで手術専用の時間とし、手術に集中できる環境を整えています。また、2022年4月からは笑気麻酔も導入しました。手術時の患者さんの恐怖心を和らげるためのものですが、リラックスすることで血圧が安定すると出血を抑えやすくなり、結果的にダウンタイムの短縮にもつながります。術者にとっても出血が抑えられれば、患部が見やすくなり、より精密な処置につながるというメリットも期待できるんですよ。ほかにも、審美面にも妥協しないというこだわりから、手術中にベッドを起こし目の開き具合を確認することや、術後に腫れと内出血予防のためのクリームを塗布していること、手術時間の短縮に努めていることも工夫の一環ですね。

厳しい修行のおかげで、手術時に自然と手が動くまでに

手術時間を短縮するためにしていることはありますか?

中林洋平院長 ひふみるクリニック3

眼瞼下垂症の手術時間は、以前は1~2時間かかるのが平均的とされていましたが、私は20~30分程度で済むように努めています。手術時間が短いほど患者さんの負担が少なくて済むことが望め、術後の腫れも少なくしていけることが見込めるからです。そのために大切にしているのは、事前準備を念入りに行うこと。行き当たりばったりではなく、あらゆるパターンを想定しておくんです。そうすると、前日にはすべての患者さんに対し「すでに1回手術を行っている」というような感覚になり、安心して当日を迎えられます。勤務医時代を含め数多くの症例を経験してきたのも、突発的なことにも慌てずに対処できるという自信につながっています。また、症例によっては15mm以下の小切開法での手術にも対応しています。通常の術式よりも傷口が小さいので腫れも少ないことが望め、なるべく早く仕事復帰したいなどの希望がある方にも安心です。

こうした工夫は以前から行っていたのですか?

勤務医時代に所属していた大阪厚生年金病院(現・地域医療機能推進機構大阪病院)の形成外科で、師匠から準備の大切さを徹底して教えてもらったおかげです。例えば「こういう手術をします」と術前に報告すると、ほぼ毎回「自分の家族にもこの手術をするのか?」と突っぱねられていました。さまざまな論文を読みあさって熟慮し「B案にさらに私が考えた分をプラスして、これでいきます」と報告して初めてOKが出るといった、まさにマンツーマンの指導だったのです。厳しくはありましたが、その代わりに手術は任せていただけましたし、患者さんへの対応や他科との連携についても学ぶことができました。こうした経験を積めたからこそ、今では手術中に頭で考えなくても自然と手が動くまでになったのかなと思います。

そもそもなぜ形成外科を専門にしたのですか?

中林洋平院長 ひふみるクリニック4

薬の処方で治療するだけでなく、自分の手で患者さんを救いたいという気持ちがあったように思います。外科なら、手術で患者さんの状況を変えることができるかもしれませんし、マイナスをプラスにできるかどうかも自分の努力次第でしょう。明確に形成外科を志したのは、医師になったばかりの頃、乳がんや舌がん切除後の再建術を見て、魔法のような手技だと感動したからです。体内にある腫瘍やがんの切除の場合、ここを切ってこうつなぐというおおよその手順が決まっていますが、形成外科の再建手術には独創性があると感じました。乳房の再建には腹直筋や広背筋、さらには人工物を使うこともあります。そうしたさまざまな手法の中から何を選択するかを考えて取り組むことが楽しく、医師としてのやりがいでもあります。

皮膚の悩みに応え、生まれ育った地元に貢献したい

開業のきっかけを教えてください。

中林洋平院長 ひふみるクリニック5

大阪厚生年金病院に勤務して4年目に、師匠である部長が異動になったことをきっかけに「自分の力でやっていこう」と考えるようになり、開業を意識しました。とはいえ、全身麻酔による入院が必要な再建手術はクリニックでは難しいので、日帰り対応が可能な局所麻酔を用いた手術を軸にしたいなと。そのためには柱になる診療が必要だと思い、得意とする眼瞼下垂症の手術を中心にすることにしました。この地を選んだのは、自分が生まれ育った場所だから。当院の前の通りは、小さい頃に自転車で走っていた通りなんですよ。「開業するなら地元で」と思っていたので、以前弁当屋があった場所に薬局を誘致し、駐車場だった所にクリニックを建てました。

内装などで工夫した点があれば教えてください。

院内は白を基調に清潔な雰囲気を心がけ、受付前の待合は吹き抜けにして広がりを感じてもらえるように設計しています。レイアウトも工夫しながら、中待合も作りました。中待合があれば、患者さんは「次に呼ばれる」と心の準備ができますし、採血などの検査を待ってもらうこともできます。それから、女性の患者さんが多いのでパウダールームにこだわっています。ロゴマークは動物の胴体に当院の名前をコラージュして、お子さんにも親しみを感じてもらえるよう工夫しましたし、あらゆる面に配慮して快適に通院できるような環境を整えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

中林洋平院長 ひふみるクリニック6

湿疹から慢性、難治性の疾患まで、皮膚のお悩みがあればまずはご相談ください。完全キャッシュレス制を導入しているので、手術費の支払いがしやすいと思いますし、感染症対策にもつなげており、安心して通っていただけるのではないかと思います。また、当院では基本的に形成外科疾患については保険診療を行っています。眼瞼下垂症の手術も保険内で受けられますので、多くの方に知っていただきたいですね。そうして、眼瞼下垂の手術件数が日本一と呼ばれるようなクリニックをめざしていきたいと思います。そのためにも妥協することなく研鑽を重ね、今後ますます院内のアップデートも図っていくつもりです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみのケア/5mmまで:5000円、ほくろ・イボの除去/5mmまで:5000円、脱毛/脇:4400円

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