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心筋梗塞や脳梗塞など
重篤な疾患の原因となる高血圧症

クリニックプラス下北沢

(世田谷区/下北沢駅)

最終更新日:2022/07/15

クリニックプラス下北沢 心筋梗塞や脳梗塞など  重篤な疾患の原因となる高血圧症 クリニックプラス下北沢 心筋梗塞や脳梗塞など  重篤な疾患の原因となる高血圧症
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年齢を重ねるにつれて「最近、血圧が高くなって……」といった会話が増えてくる。ただ、血圧が高いとなぜいけないのか、血圧が高いままでいると将来どんなリスクがあるのか、といったことをあまりよくわからず、漫然と血圧を気にしている人も多いはず。生活習慣病の予防、管理に力を入れている「クリニックプラス下北沢」の長谷啓院長は、「高血圧症を放置しておくと動脈硬化が進み心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患のリスクが高くなります」と警鐘を鳴らす。長谷院長に、高血圧症の知識と予防法について教えてもらった。

(取材日2022年6月28日)

血圧が高いと動脈硬化が進行し、やがてさまざまな疾患を引き起こす

Q血圧が高い、または低い場合、体はどんな状態なのでしょうか。
A
クリニックプラス下北沢 自分の血圧がどれくらいなのか、定期的に調べることも大切

▲自分の血圧がどれくらいなのか、定期的に調べることも大切

血圧は血液が血管壁に与える圧力のことです。心臓の鼓動で送り出される血液量や、末梢血管での抵抗力、血管自体の柔軟性、血液の粘度などによって血圧は左右されます。血圧が高くなる原因として、動悸や不整脈、内分泌疾患によるホルモン異常、ストレス、肥満、塩分の取り過ぎによる体内水分の増加などさまざまな原因が考えられます。また、動脈硬化の進行によって末梢血管抵抗が高くなることでも血圧は上がります。血圧が低くなる原因もさまざまですが、体質的な場合が多いです。血圧が低いと脳に十分な血液量を供給できずに、めまいや立ちくらみ、朝起き上がれないなどの症状が出て、日常生活に影響が出てくる場合があります。

Q血圧が高い状態を放っておくとどんなリスクがありますか。
A
クリニックプラス下北沢 高血圧が脳出血や脳梗塞につながることもあると話す長谷院長

▲高血圧が脳出血や脳梗塞につながることもあると話す長谷院長

血圧が高い状態が続くと血管壁の内皮細胞が傷つきやすくなり、そこに悪玉コレステロールなどがこびりつきやすくなることで、血管が硬くなったり血管内が狭くなる動脈硬化につながります。動脈硬化は全身どこの血管でも生じます。心臓の動脈で動脈硬化が進行して血管の狭窄や閉塞が起きれば、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患を引き起こします。脳の血管で動脈硬化が進めば脳出血や脳梗塞が起きるリスクも高まります。足の血管で動脈硬化が進めば、足の血流が悪くなり、足に痛みが生じる末梢動脈疾患が起きることも考えられます。このように高血圧症は多くの疾患を引き起こす要因なのです。

Q受診する目安について教えてください。
A
クリニックプラス下北沢 毎日の数値をグラフにしてわかりやすく管理することができる

▲毎日の数値をグラフにしてわかりやすく管理することができる

病院や健診施設で測定した血圧が、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上を超えている場合は高血圧の診断となります。ご家庭で測定された家庭血圧の場合はそれより低い収縮期血圧135mmHg以上または拡張期血圧が85mmHg以上の場合、高血圧となりますので、医療機関を受診するようにしましょう。血圧の数値は点ではなく線で見ることが重要です。また、高血圧は自覚症状がない場合も多いのですが、頭痛や肩こり、めまいやふらつき、動悸などの症状が出る場合もあります。そのような症状が出たら必ず受診するようにしてください。

Q血圧に影響する食事など、どんなことに気をつけるといいですか。
A
クリニックプラス下北沢 塩味の調整は塩よりもだしやスパイスを活用することなどの指導も

▲塩味の調整は塩よりもだしやスパイスを活用することなどの指導も

まず塩分を抑えることです。漬物や佃煮、練り製品、ハムやソーセージなどの肉加工品には塩分が多く含まれているので控えめにしていきましょう。味噌汁は具を多くして、麺類のスープは飲まないなど汁物にも注意してください。調理する時は塩を使わず、だしやスパイスをうまく活用するといいですね。醤油やソースを使う時は、直接かけるのではなく、小皿に取ってほんの少しつけて食べるようにしましょう。外食や市販のお弁当なども濃い味つけが多いです。カリウムやマグネシウムなどを多く含む野菜や海藻類を積極的に取ることと、脂質の多い肉ではなく魚中心にするなど、バランスの良い食事を意識していきましょう。

Qこちらの高血圧症に対する治療の特徴について教えてください。
A
クリニックプラス下北沢 患者一人ひとりに対し適切なアプローチを提案している

▲患者一人ひとりに対し適切なアプローチを提案している

まずは高血圧の原因をしっかり見極め、適切な治療を選択することが重要です。高血圧のほとんどは、いわゆる生活習慣病と呼ばれる、原因がはっきりしない本態性高血圧です。本態性高血圧の治療はまず生活習慣の改善から始めていきます。具体的には1日6‐7g以下とする塩分制限、肥満の解消、節酒、禁煙、有酸素運動などが挙げられます。生活習慣を変えても血圧が安定しない場合、薬による治療を行っていきます。最近では治療薬の種類も多くなり、使用する薬の選択肢も増えています。患者さん一人ひとりの体の状態に応じて適切な薬を提案させていただきます。

ドクターからのメッセージ

長谷 啓院長

当院では働く世代の方々の高血圧をはじめ糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病の予防、管理に力を入れています。生活習慣病の治療は、日々の生活習慣の改善と、薬の内服・通院を継続していくことが重要ですが、仕事でお忙しい方々はそこがなかなか難しいかと思います。当院では、会計の待ち時間などクリニックでの滞在時間を極力短くしているのと、平日は夜の8時まで、さらには土日祝日も毎日営業することで、通院しやすい体制を整えています。高血圧は自覚症状があまり出ないため、なかなか病気という認識を持ちにくいかもしれませんが、重篤な疾患の引き金になり得ます。健康診断などで血圧が高いといわれた方はぜひ一度相談に来てください。

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