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社会の高齢化でニーズが増加
訪問診療の特徴と今後の課題とは

いのくちファミリークリニック

(稲沢市/稲沢駅)

最終更新日:2024/01/17

いのくちファミリークリニック 社会の高齢化でニーズが増加 訪問診療の特徴と今後の課題とは いのくちファミリークリニック 社会の高齢化でニーズが増加 訪問診療の特徴と今後の課題とは
  • 保険診療

医師や看護師などが患者のもとに出向いて、計画的・定期的に診療を行う、訪問診療。社会の高齢化などの影響もあり、ニーズが増えているという。住み慣れた自宅や施設で医療が受けられる訪問診療は、通院が困難な患者や家族にとって心強い存在に違いない。「いのくちファミリークリニック」の遠藤英俊院長は、日本老年医学会老年病専門医としての長年のキャリアを生かし、地域の高齢者や障害者を対象に訪問診療を行っている。「地域の看護師やケアマネジャーらと連携を取りながら、患者さんがより良い生活を送れるよう支援したい」と語る遠藤院長に、訪問診療の現状と課題、今後の展望について話を聞いた。

(取材日2023年2月23日)

病気の予防から看取りまで。通院が困難な患者と家族の心強い味方に

Qクリニックの医療理念についてお聞かせください。
A
いのくちファミリークリニック 高齢者に寄り添った医療を提供するいのくちファミリークリニック

▲高齢者に寄り添った医療を提供するいのくちファミリークリニック

米国留学をした際に、アメリカ国立老化研究所の初代所長である、ロバート・バトラー先生に師事していました。ロバート先生は「エイジズム」を提唱された方なのですが、エイジズムとは、年齢による偏見や差別を意味します。日本でも長きにわたり、このエイジズムがあったように思います。私はそこに一石を投じたい、高齢者に寄り添った医療を提供したい、という理念を掲げています。稲沢は、昔から住まわれている方が多い地域ですが、それでも3世代同居は少ない印象です。高齢の家族を少ない人数でお世話をするのは、負担も少なくないでしょう。今までの経験を生かし、高齢者やご家族が笑顔でいられるお手伝いをしたいと思っています。

Q理念に基づき、こちらでは訪問診療をされているのですね。
A
いのくちファミリークリニック 通院が困難な人を対象に訪問診療を行っている

▲通院が困難な人を対象に訪問診療を行っている

介護施設や個人宅、障害者グループホームへの訪問診療を行っています。高齢であったり、障害を理由に通院が困難な方が対象で、年齢制限はありません。基本的には私1人で訪問していますが、点滴などの処置が必要な場合は、当院の看護師が対応します。訪問診療を希望される方には、一度来院していただき、初回訪問のすり合わせをするケースが多いですが、急を要するときなどは、その限りではありません。在宅医療でも外来診療と変わらない医療の提供に努めています。例えば当院では超音波検査、血液検査、食事が難しい方への中心静脈栄養、人工呼吸器を用いた呼吸管理、点滴管理などに応じていますし、病気の予防から看取りまで対応しています。

Qこちらの訪問診療の特徴を詳しくお聞かせください。
A
いのくちファミリークリニック 遠藤院長自らが自宅に訪問し、さまざまな悩みを解決する

▲遠藤院長自らが自宅に訪問し、さまざまな悩みを解決する

1つ目の特徴は、障害者グループホームへの訪問を行っていることです。障害者グループホームとは、知的障害、統合失調症、適応障害などを抱えた方がひとつ屋根の下、共同生活を送る施設で、近年、その数は急激に増えています。不眠やてんかんなど、それぞれの患者さんの症状に応じた薬を処方します。2つ目の特徴として、介護保険申請のための主治医意見書を訪問診療でも作成している点です。本来であれば、クリニックに来院していただく必要があります。しかし、中には通院に抵抗感を抱えている方もいらっしゃるでしょう。そういった方には、お宅に訪問し、必要に応じて主治医意見書を作成することも可能です。

Q訪問診療において最近の傾向はありますか?
A
いのくちファミリークリニック 今後、将来を考えた訪問診療の仕組みづくりが大切である

▲今後、将来を考えた訪問診療の仕組みづくりが大切である

最近では、外国の方の訪問診療についても考えていく必要があると感じています。外国の方で、ご本人は日本語が話せない場合、お子さんやお孫さんに通訳に入ってもらってコミュニケーションを取る必要があります。また、デイサービスを利用する場合は、日本語以外の言語を話せるスタッフがいるデイサービスを紹介してもらうために、ケアマネジャーとの連携も欠かせません。デイサービスを利用する際に行う、リハビリテーションの内容や施術内容については、ケアマネジャーと私とご本人で、事前に話し合うことができると思います。今後は、日本人に限らず外国の方にも対応できる訪問診療の仕組みづくりが必要になってくると思います。

Q今後の展望についてお聞きします。
A
いのくちファミリークリニック 訪問診療を通して患者のQOL向上を手伝いたいと話す遠藤院長

▲訪問診療を通して患者のQOL向上を手伝いたいと話す遠藤院長

今後の課題としては、外国の方への対応に加えて、単身世帯が増えていることも挙げられます。中には、心臓に持病を抱え、1人暮らしであるが故に、買い物難民になっている方もいらっしゃるでしょう。そんなときに、例えば、訪問看護師と協力し、スーパーマーケットの移動販売の車が家の目の前に来てくれるよう手配をしたり、お弁当の宅配サービスも利用することで、患者さんのQOL向上につなげていくなどしたいですね。当院の訪問診療は、医療だけではなく、患者さんの生活全般を診ているとも言えます。今後、ますます増えていく1人暮らし世帯に対して、当院でもできる限り、サポートしていきたいと思っています。

ドクターからのメッセージ

遠藤 英俊院長

高齢化社会において、訪問診療のニーズは増加の一途をたどっています。訪問診療において、看護やケアの専門家と協力し、病気以外の部分にも手を差し伸べることができることは、高齢患者さんやご家族にとって大きなメリットだと思います。ただし、事業者によって、医師・看護・ケアの質にばらつきがあるのが現状です。今後は質の底上げが必要になってくると思いますので、私もできる範囲で講演会や勉強会を開いて、レベルアップの力添えができたらと思っています。通院に難しさを感じている方は、お気軽に当院へご相談ください。

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