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睡眠中に何度も呼吸が止まる
睡眠時無呼吸症候群とは

くわの耳鼻いんこう科クリニック

(糟屋郡新宮町/新宮中央駅)

最終更新日:2021/01/08

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  • 保険診療

近年、居眠り事故のニュースなどをきっかけに耳にするようになった睡眠時無呼吸。その名のとおり睡眠時に起こるため、本人が気づかず、家族からの指摘などにより異常に気づくことも多いという。「くわの耳鼻いんこう科クリニック」の桑野隆史院長は、「潜在的なケースも含めると、日本における睡眠時無呼吸症候群の患者は約300万人ともいわれており、顎やのどの構造、肥満などの身体的特徴、慢性的な鼻炎などの疾患が原因になることもあります」と語る。この疾患は、単なるいびきと軽く考えられがち。しかし、重度な合併症を引き起こすこともあるため、できるだけ早く原因となる生活習慣の改善や治療を行うことが必要なのだそう。そこで今回、耳鼻咽喉科の視点から診る原因や来院の目安、治療について詳しく聞いた。(取材日2020年12月25日)

単なる「いびき」ではない睡眠時無呼吸症候群。心筋梗塞や脳卒中など重度な合併症を引き起こす可能性も

Q睡眠時無呼吸症候群とはどんな病気なのですか?
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▲医院には知識が深まるような資料が豊富に用意されている

大きく分けると中枢性と閉塞性、混合性の3つがあり、特に患者数が多く耳鼻咽喉科の領域となるのが「閉塞性睡眠時無呼吸」です。寝ている時に上気道が狭くなることにより無呼吸状態といびきを繰り返す病気です。その原因として、肥満、顎の形態、扁桃肥大などがあり、睡眠時無呼吸の方の7割くらいが肥満を合併しているといわれています。肥満、扁桃肥大がある場合、もともと空気の通り道が狭いことに加え、睡眠時に起こる筋肉の緩みによりさらに狭くなるのが原因です。また慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎なども原因となることがあり、肥満や扁桃肥大でない方にも起こりうる病気です。

Q来院の目安となる症状を教えてください。
A
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▲丁寧に説明してくれる桑野院長

一般的には気流の流れが10秒以上止まると無呼吸であるといわれています。診断基準としては無呼吸、低呼吸の状態が7時間の間に30回以上、もしくは1時間のうちに5回以上生じることなのですが、これを身近な方に数えてもらうのは難しいですよね。自分で録音して持ってこられる方もいますが、受診のきっかけとして多いのがご家族など身近な方からの指摘です。いびきと呼吸が止まる状態を繰り返していたという指摘や、日中の眠気、集中力の低下、倦怠感、頭痛などの症状が続いているという方は来院いただければと思います。自覚的症状がなくても、重篤な疾患につながる場合もありますので、気になることがあれば迷わず受診されてください。

Q無呼吸といびきを繰り返す状態を放っておいた場合のリスクは?
A
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▲広々とした診察室

酸素不足で良質な睡眠の妨げが続いているわけですから、日中は集中力が低下することも。その結果交通事故のリスクが高まります。運転中にウトウトしてしまい事故を起こしたり、仕事中のミスなどがきっかけとなり異常に気づいたケースも最近は少なくありません。睡眠というのは時間と質が重要ですが、この疾患の場合は質に問題が生じています。そのままにしておくと不整脈や心筋梗塞、狭心症、脳卒中、あとは一見関係ないように思える糖尿病や逆流性食道炎などを合併する率も上がってくるといわれています。そういった合併疾患により、場合によって突然死につながるケースもありますので、そのままにせず早めの重症度診断と適切な治療が重要です。

Qどのような検査をするのですか?
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▲実際の問診票

まず、「エプワーススコア」という簡単な問診票に記入いただきますが、インターネットでも検索できますので事前にチェックされるのも良いかと思います。検査は自宅でできる簡易検査と専門の医療機関に入院して行う精密検査があり、何れも痛みを伴うことはありません。この2つの大きな違いは脳波の検査ができるか否かという点。1時間あたりの無呼吸もしくは低呼吸の回数、酸素低下のレベルなどを参考に重症度を調べます。これは、簡易検査、精密検査ともに可能ですが、脳の異常などによる「中枢性無呼吸」は、簡易検査だと判定ができません。そのため、簡易検査の結果をもとに、精密検査の必要性を判断します。

Q治療方法や治療の流れについて教えてください。
A
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▲鼻やのどについて詳しい耳鼻咽喉科で治療受けるメリットは大きい

持続的陽圧呼吸療法(CPAP:シーパップ)が代表的です。これは、特殊な装置を使って空気を鼻から気道に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止することを目的とした治療で、睡眠時無呼吸の代表的な治療法です。日々、就寝前から起床時まで装着していただきながら、月1回の来院時に状態を確認します。そして肥満の方には生活習慣の改善指導も行います。これは内科の医師と連携して行う場合もあります。また、適応を慎重に見極める必要がありますが、扁桃摘出などの手術療法が選択されるケースもあります。

ドクターからのメッセージ

桑野 隆史院長

睡眠時無呼吸症候群は、潜在的な方も含めると約300万人の方が抱えている疾患だといわれています。まだ気づいていない方もたくさんおられることから、単に日中の眠気だけではなく、人の命を奪ってしまうことにもつながりかねない病気だということを知っていただきたいです。しっかり睡眠をとっているのになぜか日中に強い眠気がある、また、ご家族や身近な方からいびきや呼吸が止まっていると指摘を受けた場合は、一度受診ください。交通事故を起こすリスクや、合併症にもつながることもありますので、少しでも当てはまる症状があると思われた方は、これから先の人生のために検査を受けていただければと思います。

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