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叶澤 孝一 院長の独自取材記事

叶澤メディカルクリニック

(ふじみ野市/上福岡駅)

最終更新日:2023/10/26

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック main

2020年11月に開院した「叶澤(かのうざわ)メディカルクリニック」を訪ねた。同院は大型ショッピングセンター内の医療モールにあり、買い物のついでに気軽に立ち寄れる。院内は木を基調にしたナチュラルな雰囲気で待合スペースも明るい雰囲気。院長の叶澤孝一先生は、地元・ふじみ野市の出身。埼玉医科大学総合医療センター内科の准教授として、ふじみ野市の保健指導に協力したり、市民講座や講演活動も精力的に行ってきた。「高血圧をはじめとする生活習慣病は、予防医学的な要素が強いんです。当院では治療だけでなく、健康や病気について学べるような場所を提供したいと考えています」と叶澤先生。今回の取材では、クリニック開院にかける想いや、専門である高血圧の治療について話を聞いた。

(取材日2021年3月29日)

病気が進行する前から生活習慣病の予防を

この地に開院したのはなぜですか?

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック1

子どもの頃からふじみ野市で育ち、大学も埼玉医科大学でしたので、地元愛があります。大学には32年間、勤務していました。大学での研究や後進の指導、講演などを介した啓発活動にもやりがいを感じていましたが、新しいことに挑戦するには時期を逃してはいけないと考え、2020年11月に開院しました。前職の埼玉医科大学総合医療センターは、私が研修医からずっとお世話になっており、多くの先生方と顔見知りで風通しの良い関係ですので、必要な時にはご紹介もしやすいと思います。駅の反対側には父が開院した診療所があり、当院の副院長でもある私の弟が主に診療しています。私が高血圧や腎臓、内分泌・代謝の領域を、弟は消化器が専門ですので、この2院で連携を取ることで、ほぼ全身を診ることができます。

こちらのクリニックではどのような診療をめざしていますか?

私の専門分野は高血圧や糖尿病、腎臓病など予防医学的な要素が強く、以前から市の保健指導のお手伝いもしていました。全国での講演や、市民講座などでお話をさせていただくと「わかりやすく、本当にためになりました」との反響が多かったので、それを当院でも実践していきたいと考えています。治療の第一歩は、まず患者さんご自身が病気についてしっかり正しい理解をすることだからです。とはいえ、日々の診療では時間的な制限もありますから、自分一人では一人ひとりの患者さんにすべてを説明をさせていただくのは困難です。検査や生活指導などについてはスタッフにも手伝ってもらいながら、患者さんに健康意識を高めていただけるようにしたいと考えています。

患者層はどのような感じですか?

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック2

当院の患者さんの層はとても幅広いです。大型ショッピングモール内という立地もあり、30〜40代と比較的若い方も多くいらっしゃいます。生活習慣病の治療には予防医学的な側面が強くあります。例えば、「血圧や血糖が高め」とか、「最近、体重が増えた」とか、健診などで「血尿、たんぱく尿」や「腎機能が低め」と指摘された方々に、将来、重症化しないよう健康への意識を高めてもらい、気軽に相談してもらえたらと考えています。私には、健康や病気についての学ぶ場を提供したい、という想いがあります。これは、当院が入っているショッピングモールの“Well-being Community”というコンセプトと合致しており、新しい感覚で通ってもらえるクリニックをめざしています。

血圧のコントロールで重病の予防へとつなげていく

高血圧治療の重要性についてお聞かせください。

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック3

高血圧や腎臓病は日本におけるcommon disease、つまり罹患者がたいへん多い病気です。高血圧や腎臓病の有病者数はそれぞれ4300万人と1330万人と推測され、成人のそれぞれ2.4人に1人、8人に1人にあたります。高血圧は、脳疾患や心疾患、腎臓病の重症化のリスクでもあり、死亡や健康寿命に大きな影響を及ぼします。高血圧の診断や治療は大きく進歩したにもかかわらず、先ほどの4300万人の患者のうち、3100万人は血圧のコントロールができていない状況で、高血圧パラドックスとも言われています。つまり適切な数値目標を達成していない訳ですが、その理由として、高血圧には症状がなく患者さん自身、危機感を持てないことが指摘されています。私は専門家として、1人でも多くの方に血圧のコントロール目標を達成し、健康で長生きできるようお手伝いができたらと思っています。

高血圧についてクリニックの治療の特徴を教えてください。

まずは安定した血圧の測定値をもとに診断することです。そのため、診療室の外に血圧測定室を設け、診察前に複数回リラックスした状態で血圧を測定していただきます。診察室での血圧測定は、通常より高い値となることが多く、白衣高血圧や白衣効果と言われます。その数値をもとに判断すると、本来は治療の必要のない人に対して治療してしまう原因にもなるのです。一方、AOBP(Automated Office Blood Pressure)は、患者さんが一人静かな環境下で自動血圧計により複数回測定する方法で、対面での血圧測定よりも正確な測定値をめざせるとされています。最近の国際的な研究ではこの手法がとられており、当院ではそれに倣っている訳です。さらに適切な過程での血圧測定を指導することも重要です。これらにより、適確な診断へとつなげていきます。

検査環境も整っているとお聞きしました。

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック4

血液検査は概ね20分以内に結果が出る機器を導入しています。高血圧などの循環器疾患で薬を内服している人や、糖尿病や腎臓病ではその場で病気の状態や治療の効果、薬の副作用などを判断できることは重要な要素です。当クリニックでは、可能な限り結果をその場でお伝えして診断や治療に迅速に反映するため、多くの検査機器を導入しています。これにより、循環器疾患、糖尿病、腎臓病、肝臓病、脂質異常症、高尿酸血症、呼吸器疾患など幅広くその場で診断することができます。高血圧や腎臓病の患者さんは、血中のカリウムやナトリウムなど電解質のバランスが崩れ、命に関わることもありますから、迅速に対応しなくてはいけません。正確かつ迅速な診断と治療に努めています。

信頼できるスタッフとチーム一丸となって患者に対応

診療において大切にしていることを教えてください。

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック5

患者さんとのコミュニケーションです。大学病院で病棟を担当していた頃は、入院患者さんとより長い時間接することができました。患者さんとの関係性が築かれる中で、「患者さんに喜んでもらいたい」「患者さんに満足しいただきたい」という気持ちが強くなりました。一方、外来での診療は多くの患者さんを診なければいけないので、患者さんと会話できる時間は決して多くはとれません。ですが、患者さんに喜んでもらえ、満足して頂きたいという気持ちに変わりはないので、限られた時間の中で患者さんとのコミュニケーションを大事にしたいと考えています。そのために私1人でできることは限られていますので、当クリニックの看護師らスタッフの存在は心強い限りです。

看護師や受付担当のスタッフも長く信頼を置いている方のようですね。

メインでサポートしてくれている看護師や受付スタッフは、以前から一緒に仕事をし、とても信頼できるメンバーです。非常に気が利き、患者さんへのサポートも厚く、勉強熱心でもあるので安心して任せることができます。スタッフとチーム一丸となって診療を行っていきたいと考えています。生活習慣病では、薬を内服していればそれでいいということではなく、まずは正しい生活習慣を身につけていただくことが前提です。いかに優れた薬も、食事や運動といった生活習慣が適切でなければ、効果を最大限に発揮できません。患者さんの背景を把握し、適切な食事や運動のアドバイスなどはスタッフの協力も得て、患者さんや患者さんの家族とも一緒に考えていければ思います。

今後の展望をお願いいたします。

叶澤孝一院長 叶澤メディカルクリニック6

病気の治療だけでなく、病気や健康について本質的なことが学べたり、皆が笑顔になれるクリニックをめざしていけたらと考えています。生活習慣病に限らず、多くの病気は早い段階から予防の意識が大切です。当院では、がん、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、認知症などについて予防的観点からの診療も行っています。まずは健康や病気のことで気にかかることや、お困りのことなどがありましたら、お気軽にご相談ください。健康で長生きできる時代ですからご自身の健康や病気に関心を持ち、予防できることは心がけていきましょう。私どもは、そのお手伝いをさせていただきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

プラセンタ(1アンプル)/1320円

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