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体を動かして心機能の向上を図る
心臓リハビリテーション

かねこ内科循環器クリニック

(尼崎市/猪名寺駅)

最終更新日:2021/12/10

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  • 保険診療

心臓に何らかの問題を抱えている人は、一般的には運動を避けるべきと考えられている。本人も、心臓に無理がかかるのではという心配や、体を動かす際のつらさなどから、あまり積極的に活動しようとは思わないだろう。しかし、体を動かすことを避けていると、運動能力が低下して日常的な動作にも支障が出る恐れがあると「かねこ内科循環器クリニック」の金子明弘院長は言う。むしろ心臓リハビリテーションを行い、体の状態に合わせた運動を習慣化することで、筋力の低下の防止や、心臓への負担を軽減することにつながるそうだ。まだあまりなじみのない心臓リハビリテーションとは、どういったものなのか。金子院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2021年11月12日)

運動を習慣化することで心機能の改善やQOL(生活の質)の向上をめざす

Q心臓リハビリテーションとはどのようなものなのですか。
A
1

▲心臓リハビリテーションの重要性について語る金子院長

心臓や心臓を取り巻く血管などの手術を受けられた方や持病のある方を対象にした、運動療法が中心のリハビリテーションです。心臓に問題があると、安静にしているべきと考え、積極的に体を動かすことはありません。しかし、体を動かさない状態が続くと筋肉が落ち、例えばトイレに立つといった日常的な動作も難しくなります。動くとつらいので、ますます動かなくなり、心臓の機能もさらに低下するという悪循環に陥りがちです。そこで医師の指導のもとで運動を行い、筋力を強化することで心臓の負担軽減をめざします。心疾患に対する運動の重要性は認識されてきていますが、設備などの問題で、対応できる医療機関はまだ少ないのが現状です。

Qどのような人が対象になるのでしょうか。
A
2

▲心臓リハビリテーション室に設置してあるエアロバイク

狭心症、心筋梗塞といった虚血性心疾患、大動脈瘤や大動脈解離、心臓弁膜症などの手術をされた方だけではなく、高血圧などが原因で心臓に負担がかかっている慢性心不全の方や閉塞性動脈硬化症の方も対象です。お薬を服用されている場合は、薬剤療法と並行してリハビリを行います。手術を経験されていない方はリハビリは必要ないと考えがちですが、少し動くと動悸や息切れがして日常生活に支障が出ている場合がほとんどです。こうした方も、実際に体を動かしてもらいながらその様子を診ることで、状態を精密に見極めることが可能です。

Qリハビリのメニューや進め方、頻度について教えてください。
A
3

▲ゴム製のベルトも人によってさまざまな強度を準備している

事前に必ず診察をして、まず運動が可能かどうかを判断します。その上で、どの程度の運動が可能なのかを判断するCPX(心肺運動負荷試験)を行い、そのデータをもとに患者さんごとのプログラムを作成します。検査は定期的に行い、患者さんの状態に併せてプログラムの見直しを行います。運動の頻度は週3回程度が望ましいとされていますが、通院のために介助を必要とされる方もおられるので、当院の場合は週1回の方がほとんどです。残りの2回については、ご自身のペースで構わないので積極的に歩くことや、ゴム製のベルトを使った軽い筋力トレーニングで、日常の動作の際によく使う筋肉を中心に鍛えることをお勧めしています。

Q具体的にどのような運動を行うのでしょうか。
A
4

▲着替え室も2室ありプライバシーにも配慮されている

当院の場合は、来院後まずは医師の診察を受けていただき当日の運動が可能かどうかを判断します。運動可能と判断したら、リハビリ室でモニターを見ながらスタッフと一緒に準備体操を行います。体が温まって運動できる状態になったら、エアロバイクを使った有酸素運動を20〜25分間行います。また、リハビリは継続が必要なので、患者さんが続けられる負荷を設定することも大切ですね。運動中は心電図や血圧計で患者さんの状態を常時チェックしており、看護師が付き添って運動負荷の調整を行います。また、診察室でも心電図波形や血圧情報を常に把握できるようモニターを設置しており安全性にも配慮しております。

Q心臓リハビリテーションの重要性について改めて教えてください。
A
5

▲リカバリー室もあり運動後にリラックスして休憩できる

心筋梗塞や狭心症を発症した後、運動を行った方とそうでない方を比較すると、運動をした方のほうが再入院の割合が低いという調査結果があります。また、心臓の動きが改善されたり、糖尿病の方はインスリンが作用しやすくなって血糖値コントロールが容易になったりすることも期待できます。また、運動は動脈硬化の抑制にもつながります。さらに、体を動かすのがおっくうで引き込みがちだった方も、体を動かせるようになると自信が生まれて、外出に対して前向きになれるなど生活の質の改善につながることもメリットですね。

ドクターからのメッセージ

金子 明弘院長

心臓の病気を持っておられる方や手術を経験された方は、どうしても自信を失いがちになります。心臓に負担がかかるからあまり体を動かしてはいけないと考える方がほとんどです。こうした方々が、つらい状態を我慢するのではなく、心臓リハビリテーションを通して少しでも体を動かすことを続けていければ、楽になれる可能性があると考えています。特に高齢の方はマシンを使ったトレーニングは経験がなく、運動が苦手な方もおられますが、心臓リハビリテーションはこうした方も無理なく取り組めるようなプログラムになっています。決して諦めたりしないで、気軽にご相談ください。ぜひ一緒にチャレンジして、自信を取り戻しましょう。

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