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千村 浩 院長の独自取材記事

代官山やまびこクリニック

(渋谷区/代官山駅)

最終更新日:2020/10/02

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渋谷区猿楽町にたたずむマンションの一室に「代官山やまびこクリニック」はある。代官山駅、恵比寿駅、渋谷駅から徒歩圏という立地ながら、静かで落ち着いた地域だ。木材など天然素材を多用した院内は、まるで友人宅を訪れたかのようなリラックス感あふれる雰囲気。大きな窓からやわらかな日差しが差し込む診察室で、千村浩院長が温かく迎えてくれた。「子どもたちが持つ育つ力を信じて、親子それぞれに寄り添う診療を提供しています」と笑顔を見せる。臨床に携わる前には厚生労働省で保健医療福祉行政に従事してきた千村院長。悩みを抱える子どもたちを「個人」であると同時に「社会の一員」という枠組みでも捉え、教育、行政などとも協働しながら支える社会の実現をめざす。その理念や医院の診療について話を聞いた。
(取材日2020年9月9日)

精神科医療を通じ学校や家庭、職場で悩む人に寄り添う

以前は厚生労働省にいらっしゃったそうですが、なぜ児童精神科、精神科のクリニックを開業されたのですか?

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医学部を卒業後、当時の厚生省に入省し、保健医療福祉行政に携わってきました。医学部在学中から精神科領域には興味を持っており、公務員としても精神障害者保健福祉手帳制度の創設を担当するなど、精神科医療とは常に関わりを持ってきました。そんな中、身近でも不登校や虐待など子どもたちを取り巻く社会問題に触れる機会が増え、子どもたちの心の問題を診る臨床に携わりたいとの思いを強くしました。現役の公務員を退くにあたり、今後は精神科医療を通じて社会に還元したいと考え、改めて学びを再開。精神科病院やクリニックで精神科の臨床を経験してから、2020年7月に当院をオープンしました。

この場所を選ばれたきっかけは?

開業に向けて、都内でも渋谷区、目黒区、港区にエリアを絞ってクリニックに向いた物件を探していた中で出会いました。この辺りは華やかな印象の強いエリアですが、表通りを離れると人々の生活の香りがする庶民的な町。近くに小中学校もあり、子どもたちが元気に遊ぶ姿も見かけます。身近な人からもこの辺りで子どもの心の問題を相談できる医療機関が必要とされているという話を聞き、多くの人のお役に立てるのではないかと思い、ここに決めました。主要3駅から徒歩圏とアクセスが良い割に、静かな環境であるという点も決め手になりました。診療科目の特性上、人通りの多い立地より、落ち着いた環境にあるほうが通院の負担も軽くなると思われますので。診察室の窓から並木が見渡せる明るい雰囲気も私の気に入っているところです。

どのような方から、どんなご相談を受けていらっしゃいますか?

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東京都内だけでなく、近県からもご来院いただいています。他の病院に相談してみたものの、別の医師の話も聞きたいと受診される方もいらっしゃいます。相談内容としては、幼稚園、保育園や学校、職場での集団生活や家での生活での困り事が中心です。授業中に落ち着いて座っていられないとか、忘れ物が多い、先生や友達とうまく付き合えないなどのトラブルをきっかけに、学校へ行くこと自体が嫌になってしまったというお子さんも多くいます。家庭内での親子関係の相談も多く、当院ではご希望があればお子さんだけでなくお母さんやお父さんの診療も行っています。問題を抱えがちなお子さんの子育てに悩み、ご自身も精神を病んでしまう親御さんもいらっしゃいますので、親子ともに受診される場合もあります。ご本人やご家族のご希望があれば、学校の先生に同席していただくことも可能です。

子どもの主体性を引き出し、成長を促していく診療を

どのような治療を行っていらっしゃいますか?

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当クリニックでは、お子さんやご家族のお話をお聞きして、学校やご自宅の環境を整えることや、必要に応じて投薬のアドバイスをいたします。薬物療法では漢方薬も使います。「薬は使いたくないけれど他に方法は?」とおっしゃる方もいらっしゃいます。私は子どもたちの日常に薬が必須だとは考えていません。環境を整えることや親や教師などが対応を変えることで、子どもの主体性を引き出し、成長を促していくことができると考えています。学校の先生に、対応についてご相談させていただくこともあります。当クリニックでは、お子さんとお母さん、お父さんのお話を丁寧に聞いて、お一人お一人に寄り添ったプランを提案することが欠かせません。そこで当クリニックでは、診察はご予約いただくようお願いし、初診は1時間、再診も30分と十分な時間を確保するようにしています。

診療に際して心がけていらっしゃることは?

お子さんとお母さん、お父さんの声にきちんと耳を傾けることを心がけています。子どもたちは、家族や学校という環境の中で生活しています。生まれつきの障害に加えて、こうした環境から影響を受けて新たな生きづらさを抱えてしまうこともあります。小さなお子さんも、ご自分の思いや主張をしっかり持っていますので、お子さん、お母さんやお父さんの、それぞれの思いや主張を大切にしながら診療するよう心がけています。

コミュニケーションで大切にしていらっしゃることは?

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子どもたちはいろいろなことを感じ、思い、そして主張します。私は、子どもたちの言葉に十分な時間をとって耳を傾け、主体性を大切にしながら、子どもたちの真実を理解するよう心がけています。信頼関係を築くことができれば、子どもたちは私のアドバイスや治療の提案に耳を傾けてくれます。一方でお子さんを大切に思い、子育てを頑張る親御さんのお話も十分聞くことを心がけており、一つ一つアドバイスを差し上げるようにしています。子育てを頑張ることが、必ずしも子どもにとって良いとは言えません。そこで子どもの成長を信じ、お母さんご自身の幸せを第一に考えることができるよう、私は診療以外にも、医療の枠を超えた支援活動に携わっています。「好き」「楽しい」を通じてお子さんの自己肯定感を高めながら、お母さんにもリラックスしていただける優しいコミュニケーションをめざし、お母さんも応援するサービスを提供できたらと考えています。

地域と連携して、ともに子どもを支える社会をめざす

院長が医師を志されたきっかけは?

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医療を通じて、身近な人の幸せをサポートしたいという思いから医学部を選びました。医学部を卒業した後は、保健医療行政に携わり、地域の保健医療の現場などで働いてきました。地球規模の仕事もしてきました。精神科の医療には関心を持ち続けて、一人ひとりの人と向き合って、その人の健やかな生活をサポートしたいという思いを持ち続けながら現在に至っています。

休日の息抜きや気分転換の方法があれば教えてください。

スポーツが好きです。小学生の頃からサッカーに夢中になってきました。最近は、ランニングやゴルフを楽しんでいます。音楽も大好きです。クラシック音楽やジャズが好きで、どちらも聴くだけではなく演奏することまでやってみました。子どもの頃に習っていたバイオリンのレッスンを5年ほど前から再開しました。発表会やプロ音楽家の方たちに混じって演奏会に出演させてもらうことなど、今は、アンサンブルを楽しみにしています。何事も始めると凝るタイプで、できないことに夢中になります。読書も好きです。たまたま手に取った本を読んで、面白いと読み続けるという感じです。余談ですが、子どもたちにもこのような知の冒険を楽しんでもらいたいと思い、支援活動にも生かしています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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クリニックへおいでになる方、お一人お一人のお話を丁寧にお聞きして一緒に治療について考えていきたいと思います。また、地域の方々、地域社会のリーダーの方たち、子どもと家庭をサポートするさまざまな組織や団体の方たち、学校の先生方などと協力して、子どもと家庭を支える優しい地域社会づくりに積極的に貢献したいと考えています。お子さんとお母さん、お父さんのお話を丁寧に聞き、ご家族の幸せをサポートする場でありたいですね。また、大人の発達障害のご相談もお引き受けします。お気軽にご相談いただければと思います。

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