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宇野澤 聡 院長の独自取材記事

うのさわクリニック

(流山市/運河駅)

最終更新日:2022/07/13

宇野澤聡院長 うのさわクリニック main

運河駅西口から徒歩1分という利便性に優れた場所にある「うのさわクリニック」。2020年に宇野澤聡院長が開業し、内科・循環器内科・血管外科・小児科という幅広い診療科を扱う。心疾患に詳しい宇野澤院長が力を入れているのが「下肢静脈瘤」の日帰り手術だ。足のだるさや痛み、むくみのほか、進行すると皮膚の硬化も引き起こす下肢静脈瘤は、現在では負担の少ない手術が可能になった。宇野澤院長も「生命活動に大きく関わる疾患ではありませんが、QOLの向上のために手術を希望される方が増えています」と充実した笑みを見せる。このほか同院では、訪問診療など患者のニーズに合わせた医療も展開している。「地域の相談窓口でありたい」と語る宇野澤院長に、同院の特徴や診療スタイル、今後の展望など幅広い話を聞いた。

(取材日2022年6月25日)

心臓と血管を専門とし、生活習慣病などにも対応

内科・循環器内科・小児科・下肢静脈瘤の手術など幅広く対応しておられますね。

宇野澤聡院長 うのさわクリニック1

当院のある流山市の運河駅の周辺にはクリニックが少なく、周辺地域の方の役に立てればという思いで開業しました。開業の時期と新型コロナウイルスが広まる時期が重なってしまったのですが、発熱患者さん用の隔離室を準備するなど、どのような患者さんでも診療できる体制づくりができたのは結果的に良かったかもしれませんね。患者さんの多くは、60代以上の高齢の方。必然的に生活習慣病を抱え、定期的に通院される方が多くなります。その中でも「小児科は診てもらえませんか?」という患者さんからの多くのお問い合わせで小児科の先生に来ていただくことにもなりました。ほかにもまだ少ないのですが、「通うのがつらくなってきたので」と相談を受けた独居の高齢の方への訪問診療も行っています。

患者さんのニーズも取り入れながら診療を進めておられるのですね。

専門的に学んできたのは心臓外科・循環器などを含めた心臓の領域です。大学院では人工心臓の研究も行いました。長く勤務医として病院に勤めましたが、「まだまだこれから医師として患者さんを診ていくならばどうすべきか」と考えた時に、自分の専門分野である心臓・血管とも関連があり、手術経験もある下肢静脈瘤の治療のニーズがあるのではないかと考えました。私自身、外科出身ということもあって手術は続けていきたいと思っていましたし、大きな病院ではなく町のクリニックで対応できれば、患者さんの負担も減るのではないかと考えたのです。技術も進歩し、日帰りで手術ができるようになったからこそできることでもありますね。

専門分野である循環器疾患に関する相談も多いのでしょうか。

宇野澤聡院長 うのさわクリニック2

そうですね。健康診断で心雑音が見つかったからと来院される方もいらっしゃいます。また、風邪など症状で一般内科を受診された方でも、聴診器で音を聞いてみると心雑音が見つかるというケースがありますから、診療全般において見落としのない診察を心がけています。「下肢静脈瘤ではないか」と、足のむくみなどを相談される方も多いのですが、だるさやむくみ、痛みなどの足の症状は下肢静脈瘤だけが原因ではありません。よくよくひもといていくとほかの重大な疾患が原因になっているケースもあるため、診断をしっかりつけることが非常に大切です。

男女問わず発症する「下肢静脈瘤」の日帰り手術も

下肢静脈瘤では、女性の患者さんが多いのですか?

宇野澤聡院長 うのさわクリニック3

40〜50代の女性、中でも経産婦の方は多いですが、男性にも見られますよ。女性だと特に見た目を気にされて、インターネットで検索して当院に足を運ぶ方が多いようです。立ち仕事の方がなりやすい病気で、症状としては足の静脈が浮き出る・むくみ・痛み・だるさ・疲れやすいなどが挙げられます。基本的には見た目で判断ができますが、しっかりと診断をつけるためにはエコー検査(超音波検査)が必須です。男性の場合は女性ほど気にされていないのか、自覚症状が軽い方もおられます。そうなると進行して足の皮膚が硬くなることもあるので、足のだるさや疲れやすいなどが気になったら、一度診察を受けてみてください。エコーなので患者さんの体への負担はほとんどありませんし、下肢静脈瘤ではなく立ち仕事ゆえの疲れが原因だったとわかることもあります。

下肢静脈瘤の手術は日帰りだそうですね。

10年ほど前までは静脈を引き抜く「ストリッピング」という方法しかなく、入院が必須でした。しかし今は局所麻酔と鎮静剤を使った日帰り手術が可能です。眠っている間に手術が終わりますし、通院も2回ほどで済みますので、患者さんの負担もかなり減ってきていますね。なので、多ければ一日に5〜6人の方の手術が可能です。手術の方法にもレーザー治療、グルー治療があるので、その方の症状に合った方法をご提案します。この下肢静脈瘤の手術もそうですが、手術というのは、症状の変化がスピーディーにわかる治療方法です。私が外科を選んだ理由の一つでもあるので、これからも力を入れていきたいと思っています。

院内でできる検査にはどんなものがありますか?

宇野澤聡院長 うのさわクリニック4

先ほどお伝えしたエコー検査では頸動脈、心臓、腹部臓器も診ることができます。ほかには心電図、エックス線検査、呼吸機能の検査なども可能です。院内血液検査にも対応しており、必要な方には感染症の程度、貧血の有無、腎機能、肝機能など当日お知らせすることができます。検査を行うスタッフは開業時に新しく入ってくれた人ばかりですが、皆、経験者なこともあってすぐに慣れてくれました。特に患者さんに対する気配りなどもしっかり行っているのが伝わるので、本当に心強いですね。下肢静脈瘤の手術でもとても助かっています。また私が手術に入ったときに診察に穴があかないよう非常勤の循環器の先生に来ていただいたりと、さまざまな工夫も続けています。

患者の意思を尊重した医療を提供していきたい

先生が診察時に心がけていることは何でしょうか?

宇野澤聡院長 うのさわクリニック5

患者さんの要望にはできるだけ応えたいと思っています。当院では生活習慣病の方が多いと言いましたが、例えばコレステロール値が落ち着いてきた方は薬をやめたいと考えますよね。でも飲まなければまた上昇する可能性もあります。そういった場合は「飲まないと駄目です!」と頭ごなしに言うのではなく、薬を止めた時のリスクをきちんと説明します。それでもどうしても薬を止めたい方は、薬を止めた後も血液検査でしっかりと経過を見て、上昇すればお薬を再開します。それが患者さんがお薬の必要性を感じるきっかけになるかもしれません。医学的に許される範囲を遵守しつつ、患者さんの意思を尊重し対応するということです。下肢静脈瘤も、患者さんは「この足の症状は下肢静脈瘤ではないか」と不安に思って受診されますが、静脈瘤がないことも多いんです。かといって最初から否定するようなことはしません。まずは患者さんの思いを受け止めることが第一です。

今後力を入れていきたい治療はありますか?

人工透析に関わるシャント手術ですね。しかしこれは病院との信頼関係がないと難しいものです。患者さんが「このクリニックでお願いしたい」と希望を出しても、病院が了承しないといけないのです。現在は3つの病院からお声がけをいただいているのですが、さらに少しずつ連携先を増やしていきたいと考えています。また、心疾患で手術をされた方の退院後の通院先として病院から依頼されるケースも多いです。循環器内科を幅広く診ることができるのも当院の特徴の一つなので、患者さんの通院などにかかる負担を減らせるようなクリニックをめざしたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

宇野澤聡院長 うのさわクリニック6

下肢静脈瘤などの手術や、生活習慣病の治療は当院の軸になりますが、患者さんのニーズをくみ取って対応していくこととの両輪で進んでいきたいと考えています。不安なことがあれば、来院ももちろんですが、お電話で尋ねていただいても構いません。当院でできることは当院で対処しますし、より専門的な診断・治療が必要な場合は、信頼できる先生方におつなぎします。そういう「地域の患者さんの相談窓口」としての役割も担っていきたいですね。風邪やちょっとした気になることでも構いません。困っていること、気になることがあれば、気軽に当院にご相談くださいね。

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